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四つの基本的な力の魔法使い 第二部 物理学者から魔法使いへ、状態変化を経て  作者: Adriano_P


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19/20

「周波数とホルモン」

【お知らせ — 必ずお読みください】


読者の皆様、いつもお読みいただきありがとうございます。


本作品の連載は、5月12日より元のリンク(第一シーズン)に統合いたします。

第二・第三シーズンのエピソードはすべて第一シーズンの続きとして掲載済みですので、今後はそちらでお楽しみください。


▶ 移行先:https://ncode.syosetu.com/n4137ls/


お手数ですが、ブックマークの更新をお願いいたします。

これからも応援よろしくお願いいたします!

ヘリオの研究室は、かつて倉庫だった部屋だった。


今では:粗削りの木製の長いテーブル、震える字で書かれたラベルの付いたサンプルが並ぶ棚、まともな科学者なら泣き出すような原始的な器具、そして苛立ち。


大量の苛立ち。


「うまくいかない」とヘリオはその朝七回目に言った。


リキはすぐには答えなかった。


『濃度を変えてみたか?』


「ああ。三回。濃すぎると細胞が死ぬ。薄すぎると何も起きない」


『pHは?』


「確認した。再確認した。安定している」


『温度は?』


「蝋燭と氷でできる限り一定に保っている」


間を置いた。


『じゃあ何が問題なんだ?』


ヘリオは手作りの顕微鏡の下のスライドガラスを見た——銅管に取り付けた二枚のガラスレンズ、鏡で反射させた蝋燭の光で照らしている。


原始的。粗末。だが機能した。


細胞が見えた。あの忌まわしい形態形成細胞、体の第二の設計図を持つ細胞が。


そして止まらなかった。


常に活性化している。準備している。引き金を待っている。


「問題は」とヘリオは言った、「俺は物理学者だってことだ。生物学者じゃない。医者じゃない。力、エネルギー、粒子は分かる。細胞は分からない。ホルモンも。こういうのは……分からない」


椅子にどさっと座った。


両手で顔を覆った。


「即興でやっている。錬金術師でも笑うような道具で。そして誰も研究したことがない症状を治そうとしている」


『本物の科学へようこそ』とリキが乾いた口調で言った。『八十パーセントは失敗で、二十パーセントは何かを教えてくれる失敗だ』


「慰めになるな」


『慰めるためにいるんじゃない。助けるためだ。で、何が分かっている?』


ヘリオは背筋を伸ばした。


メモを取った——何ページもの注釈、スケッチ、仮説。


「形態形成細胞は存在する。普通の人では休眠している——そもそも存在するならば。人狼では存在し、活性化し、準備状態にある」


「月は電磁的な引き金。一定だ——満月になれば、変身は確実。教団の薬は増幅する。変身をより激しく、外部からより制御しやすく、化学的依存を生む」


「だが薬がなくても、変身は起きる」


間を置いた。


「だから細胞を……消す方法を見つけなければ。少なくとも眠らせる」


『今まで何を試した?』


「植物性化合物。天然の鎮静剤——濃縮バレリアン、メリッサ、カモミール。効果なし。細胞は完全に無視する」


「極度の低温。活動は遅くなるが止まらない。それに誰かを氷点下の温度に保つことはできない」


「鉱物性化合物。塩、鉄、銅。いくつかは細胞を殺す。役に立たない」


止まった。


「暗闘の中で手探りしている」


***


五日目、ヘリオは新しいサンプルを準備していた。


薄めたウーロの乳——栄養成分が細胞の成長に影響するかテストしていた。


弱い理論だった。必死の。


だが強い仮説は尽きていた。


スライドガラスに乳を一滴垂らした。


それから、間違えて——疲労で手が震えて——多すぎる量を垂らした。


乳が隣に準備していた人狼の血液サンプルにもかかった。


「くそ」と呟いた。


急いで拭いた。


だが汚染されたスライドを捨てる前に、習慣で見た。


形態形成細胞が……


……止まっている?


いや。止まってはいない。


遅い。


ヘリオは固まった。


もう一度見た。


形態形成細胞——普段は常に活動し、微妙に動き、絶え間なく準備している——がほとんど動いていなかった。


まるで……


まるで眠っているかのように。


リキ。


『見えている』


乳が。何かをした。


『そのようだ』


ヘリオは新しいサンプルを準備した。


今度は意図的に。


人狼の血液。ウーロの乳を一滴。観察。


同じ結果。


細胞が遅くなった。


死んではいない。消えてもいない。


だが活動が落ちた。劇的に。


「乳に何が入っている?」とヘリオは囁いた。


『脂肪。タンパク質。糖。ビタミン。ミネラル』


「何か特定のもの。ウーロが……何のために生産するもの?」


考えた。


ウーロは巨大だ。二トンの筋肉と骨。


あれほどの成長には精密なホルモン調節が必要だ。


成長しすぎれば腫瘍、奇形。


成長不足なら死。


「ホルモン」と言った。「成長調節ホルモン」


『普通の哺乳類にも存在する。細胞がいつ成長し、いつ止まり、いつ死ぬかを制御する』


「もしウーロがその……強化版を生産しているとしたら? あれほど大きな体を制御するために?」


『そしてそのホルモンが形態形成細胞にも効くとしたら?』


「その通り」


ヘリオは丸三日間働いた。


原始的な分離——マナを調整して超高速回転を作り出す遠心分離、密度による分離、複数のろ過。


最後に残ったのは:透明で、わずかに粘性のある液体、かすかに乳の香りがするが別のもの。


粗製ホルモン抽出物、とメモした。純度:約六十パーセント? まともな器具なしでは分からない。


テスト。


形態形成細胞サンプル+抽出物。


六時間観察。


結果:細胞活動が七十パーセント低下。


対照テスト。


通常細胞サンプル+抽出物。


悪影響なし。


『機能している』と気づいた。『形態形成細胞には効くが、他には効かない』


これは……


『……特異的だ』とリキが続けた。『まるで形態形成細胞が成長シグナルに敏感で、これが停止を促すかのように』


「治療じゃない」


『いや。眠りだ』


「でも眠りは何もないよりまし」


『ずっとましだ』


ヘリオは抽出物の小瓶を見た。


おそらく……十回分ほど。


生産可能なウーロが三頭いれば、もっと抽出できる。


無限ではない。だが十分。


「テストしなければ」と言った。「本物の人間で」


『トリンが志願するだろう』


「分かっている。でもその前に……」


壁の簡素なカレンダーを見た。


月。満ち欠け。日付。


「その前に、別のことを片付けなければ」


***


手紙は三日後にヴァルデメーレから届いた。


ヴィヴィアンが直接開けた——マーレン・ホルストの封印を見分けた。


中には:短いメモと包み。


「ヴァロリン男爵へ


ご依頼の笛。三百個、入手可能な最高品質。


なぜかは聞きません。


(でも気になります。)


——M.H.」


ヴィヴィアンは包みを開けた。


笛。犬用の。


三百個の小さな金属の筒、甲高い音を出すよう穴が調整されている。


それらを見た。


それから、ちょうど入ってきたヘリオを見た。


「ヘリオ」


「何?」


「笛が届いた」


「完璧」


「説明してくれる?」


「しない」


「ヘリオ」


「ヴィヴィアン」


見つめ合った。


彼女はため息をついた。


「分かった。でもこれがまたあなたの狂った発想の一つなら——」


「そうだ」


「やっぱり」


***


その夜、ヘリオは研究室の裏の小部屋にエリーゼを呼んだ。


扉を閉めた。


ヴィヴィアンが廊下を通りかかった——声が聞こえた。低く。真剣に。


言葉ではない。調子だけ。


ヘリオが何かを説明している。


エリーゼが疑わしげに答えている。


ヘリオが主張する。


長い間。


それからエリーゼ:「……分かった。あなたを信じる」


十分後に出てきたとき、エリーゼはヴィヴィアンには読み取れない表情をしていた。


困惑。疑念。だが決意。


「大丈夫?」とヴィヴィアンが尋ねた。


「ええ」とエリーゼが言った。


それからヘリオを見た。


「でも戻ったら、全部説明してもらうから。いい?」


「約束する」


***


ヘリオは夜明けに出発した。


六頭の馬。四人の兵士。十日分の食料。武器——使わずに済むことを願いながら。


ソーンが隣を馬で進んだ。


「これでいいのか?」と老魔術師が尋ねた。


「いいや」


「心強いな」


「でも必要だ。教団はまだそこにいる。十五人の子供を薬漬けにした。他にもやらないと誰が言える?」


「見つかると思うか?」


「手がかりはある。礼拝堂から。不完全な文書。子供たちの証言。何かは」


ソーンは頷いた。


出発した。


***


三日間、痕跡を追った。


打ち捨てられた礼拝堂は空だった——すでに分かっていた。


だが回収した文書には手がかりがあった。


村の名前。日付。曖昧な座標。


「東の山」とトリンが言っていた。「侍祭の一人が話していた。洞窟。複数の隠れ家」


東の山は二日の行程だった。


最初の隠れ家を見つけたのは四日目。


浅い洞窟。最近の焚き火の跡。食べ物の残り。


だが誰もいない。


「ここにいた」と兵士の一人が言った。「二日前。たぶん三日」


「方角は?」


兵士が痕跡を調べた。


「北東。深い洞窟の方へ」


続けた。


六日目、二つ目の隠れ家を見つけた。


ここには人がいた。


侍祭が一人。若い——たぶん二十五歳。


食事を準備しているところを兵士たちに囲まれた。


戦わなかった。即座に降伏した。


ソーンが尋問した。


「他の者はどこだ?」


「知らない……知りません!」


「嘘だな」


「違います! サエルが分散させたんです! グレンマールで失敗した後! その方が安全だと!」


「サエルはどこだ?」


侍祭がためらった。


ソーンが手を上げた。マナが輝いた。


「どこだ。サエルは」


「カーシムの洞窟です! 北に! ここから三日!」


ヘリオが近づいた。


「何人いる?」


「分かりません! たぶん十人! たぶん二十人!」


「他に人狼は?」


「いません! あれで全部でした! 十五人! 他にはいません!」


間を置いた。


「でもサエルは……サエルは探しています。いつも探している。追われた子供。孤児。絶望した者たち」


「薬漬けにするために」


侍祭は目を伏せた。


「……はい」


ヘリオは怒りを感じた——あの冷たく、制御された怒り——がより強く燃えるのを。


「カーシムの洞窟は正確にどこだ?」


「北に。ケス川に沿って。三日。印があります。木に赤い十字が」


ヘリオはソーンを見た。


「必要なものは得た」


「こいつは?」ソーンが侍祭を示した。


「連れていく。証人として」


侍祭を縛った。馬に乗せた。


そして北へ向かった。


だが洞窟へではない。


まだ。


まずグレンマールに戻る、とヘリオは思った。皆が無事か確かめる。それから……


『それから戻る』とリキが続けた。『そしてこれを終わらせる』


***


グレンマールでは、ヘリオが出発して三日目の夜、満月が昇った。


エリーゼは眠っていなかった。


アルダスと北の見張り台にいて、森を見つめていた。


「戻ってくると思うか?」とアルダスが尋ねた。


「ええ」


「なぜ?」


「依存しているから。依存が薬を求めさせる。または最後に薬を打たれた場所に戻らせる」


「グレンマール」


「グレンマール」


アルダスはエリーゼから渡された笛を見た。


「これが……本当に効くと思うか?」


「ヘリオはそう思っている」


「そしてお前は彼を信じている」


「ええ」


アルダスは静かに笑った。


「俺もだな、たぶん。怪物に笛を吹けと言われても」


間を置いた。


「これが効いたら、一生忘れない」


「効かなかったら、忘れられるほど長く生きられない」


「いつも楽観的だな」


***


見張りが影を見たのは夜の十時だった。


森の中の動き。速い。複数。


警報の鐘が鳴った——三回の素早い打音。


住民がトンネルへ走った。


兵士たちが配置についた。


そしてエリーゼが柵の上に登り、震えない声で叫んだ。


「笛を配れ! 全員に!」


ヴィヴィアンはすでに動いていた——自動的な組織化。


三百の笛。住民から選ばれた三百人に。


子供にも。老人にも。


「私が『今だ』と言ったら、吹いて! 強く! 全員一斉に!」


疑わしげな視線。恐怖。困惑。


だが信頼。


エリーゼへの信頼。


ヘリオへの信頼。


影が森から出てきた。


十二匹の人狼。


逃げた全員。


戻ってきた。


飢えて。必死で。依存して。


変身はすでに始まっていた——体がねじれ、骨が軋み、毛が生えてくる。


グレンマールに向かって闘の波のように走ってきた。


エリーゼは笛を上げた。


「構え!」


三百の手が笛を上げた。


人狼は五十メートル。


四十。


三十。


エリーゼは笛を上げた。手は震えなかった。


だが心臓は震えた。


もし効かなかったら?


「今だ!」


三百の笛が同時に鳴った。


音は……奇妙だった。


人間には、かろうじて聞こえる。甲高い、不快だが耐えられる笛音。


人狼には……


止まった。


十二匹全員。見えない壁にぶつかったかのように。


手が——爪のある、毛に覆われた——耳に飛んだ。


叫び。咆哮ではない。純粋な苦痛の叫び。


アフゥゥゥゥゥ……


「もう一度!」とエリーゼが叫んだ。


二度目の一斉の笛。


人狼たちがのたうち回りながら崩れ落ちた。


次々と。


身をよじっていた。耳を覆おうとしていた。だが音は貫通した。


超音波。二万五千ヘルツ。同時に。狼の感覚には耳をつんざくほど。


肉体的なダメージではない。


だが痛み。混乱。集中不能。


「もう一度!」


三度目の笛。


立ち上がる人狼はいなかった。


地面に横たわっていた。震えていた。泣いている者もいた——半分人間、半分獣の声で。


荒い息をしていた。


「網を! 今だ!」


兵士たちが動いた。


素早く。効率的に。


十二の網。十二匹の人狼を捕獲。


五分で、終わった。


負傷者ゼロ。


死者ゼロ。


五分。


十二匹の人狼が罠にかかり、朦朧とし、敗北した。


笛で。


前回は剣がかすり傷しか与えられなかった。


魔法は効きもしなかった。


そして今……


笛。


続いた沈黙は完全だった。


それから誰かが笑った。


神経質な、ヒステリックな、解放的な笑い。


それから別の笑い。


また別の。


三十秒で、グレンマール全体が笑っていた。


残酷な喜びではない。


安堵。信じられなさ。馬鹿げた勝利。


アルダスは手の中の笛を見た。


「あの天才野郎め」と呟いた。


ヴィヴィアンは足を垂らして柵に座っていた。


「笛よ」と呟いた。「三日間かけて笛を配った。そして効いた」


何ヶ月ぶりかに、何も計算していなかった。


笑っていた。


エリーゼは捕獲された十二匹の人狼を見た。


それから笛を見た。


そして彼女も笑った。


「笛……」と誰にともなく言った、「いったいどうやって思いつくの?」


***


ヘリオは五日後に戻った。


囲いを見た。


十五匹の人狼。


十五匹全員。最初の三匹と、逃げた十二匹。


ゆっくりと馬を降りた。


「何が……」


エリーゼが笛を投げてよこした。


反射的に受け取った。


「効いた」と彼女は言った。「あなたの魔法の笛。完璧に効いた」


「全員……全員捕まえたのか?」


「全員。負傷者ゼロ。こちらも向こうも」


ヘリオは笛を見た。


それからエリーゼを見た。


そして微笑んだ。


本物の、輝く、誇らしげな笑み。


「効くと分かっていた」


「八十パーセントって言ってたでしょ」


「控えめに言った」


エリーゼが肩を叩いた。


強くはない。だが十分。


「次に天才的で狂った発想があったら、説明して。分かった?」


「まあ……説明しようとしても……」


「ええ分かってる……私たちには何も分からない。そうね」


間を置いた。


「教団は見つかった?」


ヘリオの笑みが消えた。


「手がかりが。位置が。証人が」


馬に縛られた侍祭を示した。


「居場所は分かっている」


「それで?」


「人狼たちが安定したら、戻る。そしてこれを終わらせる」


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