29 村の奇病 1
エミーリオが奴隷商の人等に連れ去られたのを知った私は、【転移】を繰り返し、時折、蘇芳に乗せて貰いながらもヴォーグ村にたどり着くことが出来た。
【転移】でエミーリオを乗せた馬車を追い抜かしていないかを確認しながらの移動だったため追いつくのが遅くなり、結局ヴォーグ村まで来てしまったということだ。
それも問題が起こるだろう夜に。
うわあ!!これはまずい!!既に時遅し!って可能性もあるじゃない!なんたる馬鹿だろう私は!
体の大きい蘇芳には悪いが町外れで待機して貰い、グレイの【サーチ】を使ってエミーリオが泊まっている宿を探し出し、こっそりと窓を覗き込む。エミーリオがいる部屋は角部屋で、窓が二つ付いていた。幸いなことに壁中に蔦が多い繁っていたので【育成】と【錬成】を使ってロープ並みの強度にして、ついでに私の体重を軽減して貰ってから登った。
そこでみたものは―――
エミーリオが【念力】で自分の髪の毛を操り男に向かってナイフを刺すところだった。
え―――!?
思わず声を上げそうになるのを、かろうじて留まることが出来た。
男を蹴り飛ばしベッドから飛び降りたエミーリオは窓へと向かう。多分窓から飛び降りるのだろう。
ここは二階で、いくらエミーリオが素早くて軽いと言っても二階から飛び降りると危険だと思い、窓から見える蔦に【育成】を使う。三本ほど良い具合に伸び、それを使ってエミーリオは地上に降りることが出来たようだ。
【育成】を使えば光を発するのだけど、逃げることに精一杯であるエミーリオは気づかず、それどころか丁度良く蔦が目に入ったぐらいだろう。
え?え?え!?
咄嗟に補助できたけど、エミーリオ、なんだか凄くない?【育成】や【念力】の使い方もそうだけど、何、あの身のこなし!?私は駆けっこが早くなるようにとか、捕まえようとしている人に対し動きを見て逃げるようにと鬼ごっこは練習したけれど、ベッドから飛び降りて窓を開け、蔦を使って逃げる一連の動きは、前世でみたアクション映画のように無駄がなく綺麗で力強かったんですけど?一体いつの間に……
その後、私がやったことというのは、【転移】を多用しながらエミーリオに気づかれないように追いかけ、追っ手をスモークの【幻影】で攪乱させたり、足下に大きめの石を作って転がせたりして時間を稼ぐことと、最後に【幻影】を私にかけ、派出所の前でエミーリオが来るのを待ったぐらいである。
ええと…エミーリオを助けなきゃと意気込んで来たけど、私……いらなかったんじゃない?
エミーリオがちゃんとした騎士に保護されたのを見守り、消沈しながら帰路についたのだけど、あれをエミーリオ自身で回避できたのだったら、これから先、上手く立ち回ることが出来るだろうと気持ちを入れ替え、隣村でかねてからお願いしていた事柄の確認と、代金を商人と冒険者に渡した。
これが上手くいけば、死者は減るかもしれない。どうか、上手くいきますように。
隣村で依頼したのは、食料を扱う商業隊を月1度、合計5回、ガラム村に来てもらうというもの。護衛付きだから結構高く付いた。とはいえ、野菜や食料はほぼ私が育てたもので、その売り上げも商人に入るからかなり負けてもらってはいるが、孤児である私がせっせと稼いだ殆どを依頼料として渡すこととなった。
護衛に雇った冒険者が高いのよね。でも、途中で商人の人が魔物や盗賊に襲われると困るし、寝覚めも悪いので安全に来てもらう方がいいに決まっている。
これで冬の備えはなんとかなるだろう。後は魔物の襲来のために冒険者を何人か雇いたいところなんだけど、資金が尽きたからまた稼がないといけない。
なんで私は子供なの!!商人に頼むのも冒険者に依頼するのも全て人づてで面倒くさい!幻影の変装の時間も長くなっているけど時間制限があるし、自由に動けないし、ようやく信頼を得始めた隣村の小さなお店の人に、とある作物研修室のお使いだと出鱈目な嘘までつかなければならないし・・・嫌になっちゃう。
子供で忌み嫌われる容姿じゃなかったらもっと堂々と動けたのに。この世界は私のことが嫌いなのかな?
兎に角、次は収穫前に訪れるという奇病をなんとかしないといけない。これが回避できなければ私は村から追い出されるのだ。
エミーリオが村から出てしまったので、追い出されても構わなかったりするんだけど、お世話になったランス神父や、仲良くなったクロエとクロムが悲惨な目に遭うのを分かっていて村を出ることが出来ないもの。とくにクロエは・・・・・・ランス神父が助かるのは分かっているけど、嘘をついてクロエとクロムに冒険にでも行こうと誘ってみるのもいいかな?
そうなるとばれた場合、今度は忌み嫌われる容姿+嘘つきの称号を付けられそうだね。
フォレストタイガーの蘇芳の背中に乗せてもらって帰宅して暫くは何もなかったのだけど、ぼちぼちと早いものの収穫する時期になった頃、私の噂が村中に密やかに広まっていった。
「あなた、弟であるエミーリオを奴隷商に売ったんだって?なんて人なんでしょう!!やはり見た目同様、闇に染まっていたのね。人間じゃないわ!!」
私のことを嫌っているカリナがわざわざ教会裏の畑に来て、言いたいことを言って立ち去っていっただけなのだが、それだけで私の噂が村中にどのように広まっていたのか分かるというもの。
エミーリオの事件の帰りに隣町で支払いをしようと考えたのがいけなかったのか、あの時ロイドとその子分に見られたお金が、こういう噂となってしまった。
どうやってもシナリオ通りに進んでしまうことに嫌になってくる。
何をやっても世界や運命を変えることは出来ないのだろうか?小さな私の力で大きな流れを変えようというのは間違いなの?物語通りのルーシア『闇の魔獣使い』となって『魔王の副官』となる方が・・・と一瞬頭をよぎったけれど、そこに幸せなどない!と畑仕事に熱中した。
そろそろ収穫の時期なのである。いつ奇病が起きても可笑しくないのだ。気を引き締めないと。
この奇病でどれ程の人が亡くなるのかは正確な人数は書かれていなかった。でも確実にロイドの姉であるミラークは亡くなってしまう。
そして何故か収穫の時期であるのに殆どが収穫できずに、村は冬を迎えるのだ。
教会の畑に並ぶ、コモ、オータコモ(サツマイモ)ニーリン、ギュハナ、ダイコン(大根はこの世界でもダイコンだった)、あと少しで収穫できる物もあるし、冬になってから収穫できるように植えられた物もある。目の前に育つこれらも収穫さなかったのだ。
奇病にかかって動ける人が少なくなり、収穫や育てることが出来ずに枯らしてしまったのかな?
私はこの奇病をもたらした元凶と言うことになっているから、私はかからないということよね?元気である私が世話をして収穫すれば・・・というのも考えたけど、村の中を歩くことも許してもらえないんだもの。他人の大事な畑など入らせてもらえないだろう。
だから、隣町の商人と冒険者に頼んだのだ。
でもね、一冬こすためのこの村の250人の食料を賄うなんて、一人じゃ簡単じゃないんだからね。
一日一人、最低限の食料としてパン2つ、野菜入りスープ300グラム、肉100グラムだとして、四ヶ月分に計算すると、小麦2トン、野菜4トン、肉3トンぐらいになる。
市場まるまる買い占める勢いじゃないの。これを一人で作るのは半端ない!いくら【育成】があったとしても無理です!!
簡単計算であって正式な数値じゃないから誤差はあるだろう。塩とか牛乳とかも入っていないから、これでも足りないと思う。
でも、何もしないよりましだろうと、コモ、オータコモ、ニーリン等の根菜をスライスして水分を取った。ポテトチップスに似てるね。日持ちするし、水にさらせばある程度元に戻ってふっくらする。冬の備蓄として使われているこれらと、スープにもなるしパンの代わりにもなるツブモロを粉末にしたのを大量に作って商人に渡してあるのだけど、多分二月持たないだろう。
私が作れるのは食物だけで、狩りが下手なのです。それでもスライム達、従魔が頑張ってくれて、食べられる獣と魔物を500キロほど燻製にしてもらっていても足りなさすぎなの。
もっとペースを上げたいところなのだけど、どう頑張ってもシナリオ通りに進んでいるみたいだから、このまま進めば私は村から追い出されるだろう。食料を確保していくか、村の周りを強固にするか、悩むところである。どちらにしても私が後2,3人欲しいわ。
次に起きる事件として奇病が蔓延するのだけど、私は医者じゃないし何の病気か分からないのだから、せめて助けになるようにと作物を作る合間に薬草類を育てることにした。
熱冷まし、痛み止め、滋養強壮に良いとされる薬草を数種類、秘密の畑で作り始めた頃、まだ秋の序盤なのに数人が倒れたと、教会にランス神父に要請を求めて村人が駆けつけたのである。
「倒れた人たちはどうでしたか?ランス神父様」
村人に呼ばれこの村唯一の医者でもあるランス神父が帰ってきたのは夜中のこと。私は気になっていたのでずっと扉の影で待っていた。
「ルーシア起きていたのですか?」
疲れ切って覇気が無いランス神父の顔色は悪い。それは病人の看病なのか、最近調子が良くない所為なのか、どっちにしろ、ランス神父自体休養が必要な顔色だった。
「はい、気になったもので。それよりもランス神父様の方が倒れそうですね」
「私は大丈夫ですよ。私は休めが治りますが、村人がかかっている病気は・・・」
「そんなに酷い状態なのでしょうか?」
外で話すのは遅いし、冷え込むからと教会の中のランス神父の部屋で話しをすることになったのだけど、村人達の症状は今まで見たことがないものだったそうだ。
「熱が高く、何処かしら痛がっているのは、どの人達も同じなのですが、痛がるところが皆違うのです。痛みがあると言うことはそこに傷があるか炎症を起こしている場合があるので、光魔法の治療で治すことが出来るのですが、魔法で治癒しても痛みは一時引くだけで、今度は違う部分にも痛みが飛び火するようなのです。こんな症状は初めてですよ。ルーシアに聞くのは間違いだと思いますが、書庫の本でこのような症状の病気が書かれた本はありましたか?」
書庫の本を読みあさっている私だったら、ランス神父が聞いてきたのだが・・・。
倒れた村人の症状が似通っているから、同じ病気にかかっていると言えるだろうけど、痛みが飛び火するなんて私も読んだ本の中ではなかったと思う。力になれないことをランス神父に謝る。
「ルーシアが謝ることはありませんよ。この病気が何にせよ伝染しないように対策と、後は他の領地や王都に要請をかけましょう」
何処まで親身になって答えてくれるか分かりませんが、と苦笑するランス神父を後に私は自分の部屋である納屋に戻っていった。
少しでも力になれるかもと待っていたのだけど、やっぱりというかランス神父でさえ原因も治療法も分からない病気だった。
熱が出ているのなら熱冷ましの薬草でなんとかなりそうだけど、原因が分からないのなら無闇矢鱈と熱を下げるのは好ましくない。熱が出るのは身体に入った菌をやっつけるために必要だから発熱する場合があるのだ。それを無理に下げると、菌が繁殖して手に負えなくなる場合がある。
傷を治す光魔法の治療は万能ではなく、病気には効かない場合が多い。そのことにランス神父は心を痛めているようだった。
そして治療法が分からないまま、次の日、事態は大きくなっていた。
夜が明けると、昨日までは倒れた人の数は3人だったのが、今日は新たに7人倒れたという。
ランス神父は疲れもとれないままに村を駆け巡り昨日よりも疲労困憊で夜中に返ってきた。同じく私は待っていて、話しを聞いたのだけど、やはり昨夜と同じ話しか聞けなかった。
そしてまた次の日。またもや倒れた人数が増える。
そうこうしていると、初日に発病した人の一人が全身血まみれで亡くなったという知らせが届いた。
私も駆けつけたかったのだけど、「ルーシアは見てはいけません!」と強くランス神父から言われたので、もやもやしながら納屋で待つしか無かったのである。
駆けつけたところで私が赴けば、私を嫌う村人から余計な刺激を与えることとなる。それどころかエミーリオを売った以上の悪い噂が広まっていただろう。『死体を好む』とか『苦しんでいる姿を見たいのか』とか、とんでもない噂が。そんなわけないのに、黒髪黒目というだけでどんなイメージを持っているんだか。時代遅れも甚だしい。
光魔法の属性を持っていても治療の能力が無い私には出来ることはないのだろうと、考えながら秘密の畑で作業していたある日の夕方、
「ルーシア、頼みがある!!」
と突然ロイドが乱入してきた。
は?へ?え・・・?え・・・とここは、教会裏の畑じゃないよね?秘密の畑だったよね?どうしてロイドがここに?え?っちょっとまって!!ここにはスライム達がいるんだけど?え?ええぇ――!!??
「な、なんで、なんで、ロイドが!?」
早くスライム達を隠さなきゃ!慌てて目の前にいるグレイを腕の中に抱え込んで隠そうとする。近くにいたパープルにも腕を伸ばすが僅かに届かなくて、私はバランスを崩して畑に倒れ込んだ。その所為でグレイを下敷きにしてしまって『きゅ~~~』と可愛い声がしたから聞こえる。
「し、し、静かに!お願い!!」
ロイドの突然の登場で私はパニックである。例え目の前のグレイとパープルを隠せたとしても、他にも蘇芳と浅葱がどんと構えているのだから、隠せるはずがなかったのだ。
「ルーシア、頼むから俺の話しを聞いてくれ!」
じたばたと暴れる私に向かってずんずんと歩いてくるロイドには、フォレストタイガーの蘇芳や水龍である浅葱やスライム達が目に入っていないのだろうか?怖さを一向に表していない足取りだった。
「あ、あのね、ロイド、この子達は悪い子じゃないの!見逃して!」
「何を言っているのか分からないが、魔物ことなら知っているし、そんなことを話している場合じゃないんだ!」
「え?はぁ?知っている??なんで?」
『そいつはルーシアの敵なのか?だったら排除してやろう』
「いやあ――っ!!浅葱は黙ってて!ややこしくなるから!」
浅葱はあの水龍さんの息子さんだというのに、あれから人間が嫌いになって結構けんかっ早い。私が村の人たちにのけ者にされていると知ったときも、「滅ぼしてしまえ」とか言うし、なだめるのが大変だったのよ。あの説得をロイドが来ている今は出来ないよ。お願いだから大人しくしていてね!
「急に叫んで何なんだよ!」
「何なんだよ!は、こっちの台詞よ!どうして貴方はここにいるの?何故この子達のことを知っているのよ!」
何をどうしたら良いのかパニックになっていて、兎に角目の前にロイドに食ってかかることにした。
「見られたからには、場合によって―――」
「な、なんだよ。脅しか!?」
「・・・・・・どうしてそうなるのよ」
この子達を捨てることは出来ないので、場合によっては今すぐでも村を去ることを選ばなきゃならないと言いたかっただけなのに、何故に脅しになるのよ。私が黒髪黒目の忌み嫌われている存在だから?それとも私自身が恐ろしいとでも言うのだろうか?
私が悪いの?ねぇ私が悪いの?なんとか言いなさいよ。と詰め寄ると。ロイドは大きなため息をついた。
「この事は誰にも言わないから、ルーシアは兎に角落ち着けよ」
「・・・・え?・・・言わない?本当に?」
「ああ、親にも誰にも言わない」
慌ててこの秘密の畑に入ってきたのはロイドなのに、私に向かって冷静になれとは、なんかむかつく。でも、誰にもこの子達のことを言わないでくれるのは嬉しいが、信用して良いものかどうか。エミーリオのこともあるし、どうも信用できない。
「貴方はあること無いことを吹聴したから、信用できないんだけど・・・」
「あ、あれは俺じゃない!でも止められなかったのは俺の所為だ。本当に悪かったと思っているよ。俺たちの命の恩人なのに、あいつ・・・・・・」
エミーリオを売ったという噂のことだと瞬時に分かったようで、うろたえた後に頭を下げてきた。
そっか、ロイドが言ったんじゃないんだ。ということは、子分の子が言ったんだね。って、信じて良いのか微妙だけど、そんなことより命の恩人って何?
ま、まさか・・・水龍討伐のことを言っているわけじゃないよね?あの時、私は帽子を深くかぶって髪を押し込み、念のために目の色を変えていたんだけど、気づいたとでも言うの?
「冒険者達に嘘をつかれて、水龍の餌にされそうな所を助けてくれたのはルーシアだと言ってもケビンの奴は信じてくれなかったんだ。どうみてもルーシアだったというのに」
「いや~~~~~っ!!!何故ばれたの!?変装していたじゃない!!」
ロイドの言葉で衝撃を受けて地面に突っ伏してしまった私。魔物を引き連れあの場を引っかき回したのが私だとばれてしまえば、マジでこの村を即出て行かなきゃいけないじゃない。選択の余地なんてないじゃない!生け贄やなぶり殺しなんて絶対に嫌よ!魔物の進軍から村を守って、魔王の副官の運命を変えようと考えていたけど、副官まっしぐらだわ・・・・・・
「そこで落ち込まれる意味が分からないけど、俺は助けてもらったのを知っているから、あのお金はエミーリオを売った物だとは考えていないし、助けてもらった恩は返したいと思っている。・・・・・・時間が無いんだけど、ルーシア聞いている?」
『こいつの言葉で許せないところもあるが、お前達の話しを聞いていると噛み合ってなさ過ぎて面白いな。だが、一向に話が進んでいないようだから、こいつの言う通りルーシアは落ち着け。ルーシアの不利になるようだったらこの村を滅ぼすなり、新たな土地を探すなりすればよかろう。お前にはそれ位の能力はある』
浅葱が許せない言葉は『水龍の餌』の部分なんだろう。そんなことは分かるけど、未だに私は焦りまくっていた。そのパニックの渦中にいる私に向かって冷静でとんでもない提案をさらりと含ませている割りには、なだめる浅葱の声はとても穏やかだった。
まともな話し合いが出来ていないのは分かっていたから、浅葱の言う通り兎に角落ち着こうと、深呼吸を10回ほど繰り返した。
「そんなに深呼吸が必要なのかよ。時間がないっていうのに、俺の判断は間違いだったかも・・・」
ぼやくロイドを無視して更に深呼吸を後5回ほどやった後、ようやく落ち着くことが出来た。
簡単に言ってくれるけど、私にとっては命に関わるような大事なことなんだよ?
「んで?変装が何故ばれたとか、ここを何故知っているのかは色々聞きたいことは山ほどあるけど、それは置いておいて、私に何か用?」
「ようやくかよ・・・・・・」
ロイドが脱力したように溜息を落とした。




