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箱庭のなかで  作者: 仙崎愁
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第四章 大学生時代

 さて、私は大学に進学することになるのだが、他人との接触は苦手なまま、一人ぼっちの生活を送った。


自分の魂とはどこにあるのか。

私はそれを模索し続けていた。


講義中もバイト中も、このことを考えていた。


この頭蓋のなかにあるのか、あるいは私の体全体のなかにあるのか、血液なのか、タンパク質なのか、筋肉なのか、神経なのか、臓器なのか、骨なのか、皮膚なのか。


昔から人類は魂というものを哲学の対象として考え続けてきたけれど、その実態は未だに明らかにされていない。

謎めいているからこそ人はそれを明らかにしたがるが、目に見える形で魂を証明することはできてない。



そんな模索をしたって虚無感や喪失感を味わうだけだということが私はわかっていなかった。

考えれば答えは出ると、そう思っていた。


しかしそんな思考も泡沫のように浮かんでは消えていった。

次々と新しい考えが浮かぶけれど、それが明確に答えだと信じることはできなかった。


私には魂らしい何かが備わっていないのではないか、といつだって思い続け、そのたびに虚無に浸り続けていた。


ただ苦しい、悲しい、侘しいと、誰かに何かに救われたいと懇願していた。


それを話せる相手はいなかったから、私はその感情たちを披瀝することはできず、ただこの体のなかに沈殿物のように溜まっていった。


このときの私の趣味は、もっぱら空想し続けることだった。

あのとき罪を犯さなければ、高校のときの彼女にもっと情熱を注いであげればよかったと、たられば論を積み重ね、未来に目を向けようとしなかった。


その私の姿勢は、まったく見上げたものだった。

語ることの何もない、空虚な四年間を私はいまでも意味づけることができない。

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