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なんか、覚めない初夢みたい。(お遊び回)

 この回の登場人物は全員初対面です。

 目が覚めるとなんかどこかの教室だった。


 周囲を見ると 今し方目を覚ましたように体を起こす男女がいっぱいいたの。


 みんなブレザーの制服を着ている。


「ん、なんだ、僕もじゃないか!?」


 僕は成人だった気もするが、制服を着ているって事は違うみたいだ。


 あぁ、そうだ、思い出した、僕は学生だった。


 そんなこんなで都合良く記憶を思い出した所で、教室のドアが勢いよく開いた。


「はい、皆さん、こんにちは~」


 入って来たのは、深い緑色の長い髪を揺らす女性。

 そして、銃を構え軍服を着た兵士達が数人。


「はい、突然ですが、ここにいる皆さんで最後の一人になるまで殺し合いをしてもらいますー」


 なるほど、最後の一人になるまでみんなで殺し合いか。


「って、なんでじゃーいっ!」


 思わず声が出てしまった。


「私もよく分かりません。でもそういう法案がありまして、通称、MK(みんな殺し合おう)法です。てことで、ここにいる40人で殺し合ってください」


 なるほど、そういう法案があるのか。

 それならしょうがない。


「ちなみに、ここに集められた人達は、素行が悪い問題児ばかりです。こういう子達は大人が困るので、ここで死んでいただきます」


 もう一度回りを見る。

 確かに、見た目的にも少々ガラが悪い人達が多いような気がする。


「そこの、相川 純くんは、万引きを繰り返し何度も補導を受け。隣の湯田 美由紀さんは売春をしてますし、後ろの佐川 孝史くんは、暴走行為を・・・・・・」


 緑髪の女性が、一人一人、紹介していく。


 暴力沙汰、虐め、恫喝・・・・・・次々と学生達の犯罪行為が浮き彫りになっていく。


 結構みんな悪い事してるなぁ。


 緑髪の女性が次に紹介したのは、ツインテールのえらい美少女。

 こんな綺麗な顔でいったいこの子は何をしたのか。


「そして、二つ縛りの・・・・・・ス タシイさんは、これまで何人も家に連れ去り監禁しては、想像を絶する非人道的な行為を繰り返し行い、殺害後もその様子を日記や映像などで記録に収め、最後には母親の食材に・・・・・・」


 ん?


「坊主頭の田村 伸行くんは火遊びでぼや騒ぎを・・・・・・」


 うん。


「茶髪でパーマの瀬川 利香さんは夜遊びを頻繁に・・・・・・」


 うんうん。


「サイドテールの・・・・・・円さんは、老若男女構わず、これまで何十人と首を切り裂き殺害・・・・・・腹を割き、喉をかっきり、周囲は血の海に・・・・・・」


 ん?


「左手に鎖を巻いてる・・・・・・太一くんは盗んだバイクで・・・・・・」


 うん。


「そこのマスク姿の橋田さんは親への暴力で・・・・・・」


 うんうん。


「おかっぱ頭で目の周りが真っ黒な目黒さんは、眼球をこよなく愛し、これまで数多くの人から殺害後、生きたまま、過程はどうあれ千枚通しで眼球を抉りとり・・・・・・」


 ん?


「夏川さんはイヤフォンをしてスマホ操作しながら自転車を・・・・・・」


「神田くんは同級生へのストーキングを・・・・・・」


 どんどん、生徒達の悪行が白日の下にさらされていく。


 そして、最後。


 金髪で眼帯をした少女。


 ニコニコしていて、どう見ても悪い子には見えない。


 多分、僕の予想ではゴミを路上に捨てたとかだろう。


「そこのニコニコしてる金髪眼帯の葵さんは、あれです。五四件の殺人、その死体のパーツで人形を作っていました」


 うん。


 やっぱり、その程度だよね。


 五四件の殺人で、その死体のパーツで人形を作ってた。


「極悪人じゃないのっ!?」


 さっきからちょいちょいヤバいの混じってるよっ。


 あ、そういえば、この子が最後じゃない、僕が残ってるじゃないか。


 しかし、心当たりが全くない。


「あ、あの~? 僕は善良な一市民でこれまで悪い事なんてしてませんけど・・・・・・」


 もしかして、記憶が曖昧だから僕も想像を絶する悪行をしていたなんて、ことが。


「えっと、貴方はリョナ子さんですね。貴方はですね・・・・・・」


 ゴクリ。


「猫を可愛がりすぎの刑っ!」


「猫を可愛がりすぎの刑っ!?」


 

 こうして、急造の40人クラスメートによる殺し合いが始まったの。


 順番に教室から出されていく。


 その際、バックを一つ持たされて。


 中には少量の食料や水、そしてランダムに入れられている武器。


 僕は結構早めに外へ出た。


 少し離れて中身を確認。


「ん、なんだこれ」


 入ってたのは、タブレット。


「え、これで殴れってこと?」


 適当に操作してると、画面が光った。


 映し出されたのはなにかの地図。


「あ、これ。もしかして」


 さっきの説明でここはどこかの島だって言ってた。


 これは多分その地図なんだ。


 そして、その地図上に点々と光ってる丸いのが、参加者かな。


 1、2、3・・・・・・40。


 やっぱりそうだ。


「これ結構な当たりなんじゃないか。うまくいけば殺し合いを回避できる」


 そう考えていた矢先。


 校舎から出てきた一つの光がすぐに移動を止めた。


 そして。


「あっ」


 その後から出てきた光が消えた。


「・・・・・・待ち伏せ」


 その後も、出てきた光は順に消えていく。


「この待ち伏せしてる参加者、殺す事に一切の躊躇がない。このルールをいち早く理解し最優先で参加者を殺し始めた」


 この適応力。多分、あのしれっと混じってた凶悪な四人の内の誰か。


 僕の背筋が凍る。先に教室を出たから良かったものの、これがこの参加者より後だったなら・・・・・・。


 1日目。


 参加者40人。


 すでに、20人まで減っていた。



 僕はタブレットを見ながら必至で光から離れる。


 途中、二つになったり、三つになったりしていた。


 これは、一時的に協力関係を築いているという事か。


 今更だけど、僕達参加者には全員爆弾入りの首輪が装着されている。


 そして時間と共に、島での行動範囲が狭まっていく。


 禁止区域になった場所にいたら首輪が爆発する仕組みだ。


「この二つの光、二人組がやばい」


 画面から見てると、この二つに遭遇した光は瞬時に消える。


 うまく追い詰めてる。


 移動範囲が広い内はいいけど、その内、僕の逃げ場もどんどん無くなってしまう。


 死んだら光は消える。そしてそれがどこで消えたかなんて僕はいちいち覚えてはいない。


 だから、こういう事も起こる。


「うわああっ!」


 首を裂かれ、顔中血だらけの死体。


 木の枝に吊されてる腹を割かれた死体。


 目を抉られ、頭が陥没している死体。


 死体、死体、死体。


「ひぃぃぃいいいい」


 本当は死体の後を通りたくないけど、他の光から逃げるには避けて通れない。


 地面にあるのは、死体だけではない。


 切り取られた手首、足首。


 時に頭だけなんてこともあった。


 他には木を染める大量の血。



 とにかく、僕は逃げた。


 二つに重なる光から。


 でも、どんどん島での行動が制限される。


 そして二日目も後半。


 当初40人いた参加者。


 今は、僕も含めて五人まで減っていた。


 残った四つの光。


 明らかに最初の紹介でずば抜けてた異常者達だろう。


 でも、このまま四人がぶつかってくれれば・・・・・・。


 最終的に残るのは一人だけ。


 なら、協力してるっぽいこの二つの光もいづれは一つに。


 どのタイミングかは分からない、でもギリギリまで逃げ切れればあるいは。


 そんな楽観的な考えもすぐに消し飛ぶ。


 重なっていた光が二つに分かれた。


 ん、別行動を開始した?


 すでに、禁止エリアは広がりすぎて、僕と他の光の位置はとても近い。


 左にいっても、右にいっても、他の光にぶつかる。


 三つの光はいつの間にか動かなくなっていた。


 もう時間が無いこともあって、自分から動く事を止めたのか。


 四つの中で一つだけ動いてる。


あわわわ、こっちに真っ直ぐ向かってくるよ。


 あぁ、でも他の方向には別の光、参加者がいる。


 このまま逃げて、挟み撃ち、もしくは囲まれるのが一番最悪だ。


 こうなったら破れかぶれで当たって砕けろしかないのか。


 考えが纏まらず、あたふたしてたら・・・・・・。


「うふふ、やっと見つけたよぉ~」


 ついに光の姿が露わになる。


 この子は確か・・・・・・。


 五四件の殺人、その死体で人形を作ってた葵ちゃん。


「途中からおかしいと思ったんだよぉ。死体やその一部を置いて誘導してるつもりなのに、なぜかうまく逃げてる。だから、もしかしたらこちらの位置がバレてるんじゃないかと思ったの」


 あのそこら中に捨ててあった死体には意味があったのか。


 確かに肉片、その先に死体があったら普通は避けるだろう。


 少女は満面の笑みを見せた。


「だから、今度はね、ぎりぎり生きたまま放置してみたんだよぉ」


 少女の両手には、血だらけのナイフ。


他の三つの光はすでに行動不能で。


 僕の退路を塞ぐためだけにそこに置いたのか。


「うふふ、さぁ、こっちにおいでよぉ。一緒に遊ぼうか」


 微笑みながら近づいてくる。


 あぁ、駄目だ、この子は別格だ。


 根っからの殺人鬼で。


 僕じゃどう足掻いても太刀打ち出来ない。




 はっ!


 僕は確か死んだはず。体中切り刻まれて、切り取られて。


 でも、生きてる。


 あぁ、良かった、あれは夢だったのか。


 あの金髪眼帯、葵ちゃんだっけか。


 あんな化け物が混じってたらどう考えても勝てないよ。


 最初のエンカウントがラスボスくらいの無理ゲーだった。


 あれ、でも僕また制服を着ていて。


 ガラガラと扉が開く。


「はい、皆さん、こんにちは~」


 あれ、これって。


「はい、突然ですが、ここにいる皆さんで最後の一人になるまで殺し合いをしてもらいますー」


 やっぱり。


 例え何万回繰り返したとしても。


 どうやらこの悪夢は覚めそうにない。


 なんか久しぶりにテレビでやってたのを見たので、新春早々変なの書きました。


 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。


 

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