先生の面白い友だちの話。
「将来、君らも自分より面白い友達と仲良くなった方がいいよ。人生が楽しくなる。」
4月の終わり。吉田先生は授業の中で少し雑談を始めた。5時間目だったのもあって、みんな少し眠そうだったからだ。
先生には高校生からの面白い友達がいるらしい。
「深夜一人で仕事していたら友達から急に電話かかってきたんだ。大学時代に急に海外に行ったりとか、会社作ったりとか、あとバンド組んだりとかしてるやつでさ。すごく懐かしい話もできて楽しかったよ。」
バンド!!私はその言葉に反応する。
私も面白い人になれるかな、、、
なんてそわそわ考える。
「じゃあ授業の続きしますよ〜」
あ、雑談終わった。
今の理科の範囲難しいんだよな〜全然わからない。ちょっとはわかってるつもりなんだけれど、、、
頑張って話を聞いた45分間。
授業後、あおちゃんが私の席に来た。
「今日の先生の話面白かったね〜。ちなみに私的に言うと小鳥はとっても面白い親友。ちゅき。」
相変わらずギャルなあおちゃん。“親友”という言葉に心がときめく。
「ありがとう。私もだよ。」
「両思いだねっっ」
少女漫画の描写でトゥンクという交換音が流れたかと思った。
「ちょっと気まずそうな顔しないでよ〜!」
「両思いだねー」
「なんか棒読み〜」
「両思いだねっっ」
私もトゥンクをした。
あおちゃんはツボっている。
「あっ鷲巣先生だ。あおちゃんのこと呼んでるよ。」
「部活のことかも!今日雨だしなくなるかも。行ってくるね。ありがと。んちゅっ!」
投げキッスの素振りをしてくるあおちゃんは私に好きと言われたからちょっと調子に乗っている。
あおちゃんが少し楽しそうなので私もニマける。
「何ニヤニヤしてるの?」
隣の席の男子が話しかけてくる。彼の名前は白銀隼人。
「別に〜?」
「そういえばこの前貸してくれた本面白かったよ。明日返すね。」
「よかった。」
私は微笑む。
ちなみに、私たちはオタクだ。アニメに漫画にラノベにVtuber。
この趣味を持つ友達が少ないので話せて嬉しい。
私は隼人に恋をしている。




