第三章 ゲーム機は事実上の独占商品である
第三章 ゲーム機は事実上の独占商品である
私は、ゲーム機の価格設定に違和感を持つ最大の理由がここにあると思っている。
ゲーム機は事実上の独占商品だからだ。
---
PlayStationはソニーしか作れない。
Nintendo機は任天堂しか作れない。
当たり前の話である。
しかし、この当たり前の事実が意外と見落とされている。
---
例えば自動車市場。
トヨタが高ければ日産を買う人がいる。
ホンダを選ぶ人もいる。
スズキを選ぶ人もいる。
競争相手が存在する。
だから価格競争が起きる。
---
しかしPlayStationは違う。
PlayStationを遊びたい人はPlayStationを買うしかない。
代わりのPlayStationは存在しない。
---
よく、
「NintendoとPlayStationは競争している」
と言われる。
確かに企業同士としては競争しているのだろう。
しかし消費者の視点で見ると話は別だ。
---
私はファイナルファンタジーを遊びたいからPlayStationを買う。
ゼルダを遊びたい人はNintendo機を買う。
マリオを遊びたい人はNintendo機を買う。
その人にとっては代替品が存在しない。
---
ゲーム機を買っているように見えて、
実際にはゲームを買っているのである。
そして、そのゲームはそのゲーム機でしか遊べない。
だから最新ゲーム機は発売直後において、事実上の独占商品になる。
---
かつては違った。
ファミコン。
PCエンジン。
メガドライブ。
スーパーファミコン。
セガサターン。
PlayStation。
Nintendo64。
様々なゲーム機が存在していた。
まさに群雄割拠だった。
---
しかし現在は違う。
ユーザーはゲーム機を比較しているようで、
実際には遊びたいゲームを選んでいる。
そして、そのゲームを遊ぶための選択肢はひとつしかない。
---
私はここに価格設定の問題があると思っている。
本来、希望小売価格という考え方は競争市場で意味を持つ。
他社商品との比較があり、
市場との対話があるからだ。
---
しかし独占商品は違う。
市場との競争ではなく、
メーカー自身が価格を決めることになる。
そのため、本来市場が発見するはずの価格が見えなくなる。
---
そして発売日になる。
供給は足りない。
欲しい人は大量にいる。
それでもメーカーは定価を提示する。
私はここに違和感を持つ。
---
独占商品である以上、
市場価格は市場に聞くしかない。
メーカーが先に答えを決めてしまうべきではない。
私はそう考えている。
だから次の章では、
「定価」と「市場価格」がどのように分離し、
転売という現象を生み出しているのかを考えてみたい。




