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ゲーム機メーカーよ、定価をやめろ。~「抽選」でなく「価格」で売るという提案~  作者: カトーSOS


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第九章 「安く売って普及させる」は古い

挿絵(By みてみん)



第九章 「安く売って普及させる」は古い


ここまで読んで、


ゲーム業界の人ほど強く反発するかもしれない。


---


「ゲーム機は本体で利益を取る商品ではない」


「まず普及させることが重要だ」


「利益はソフトで回収する」


---


昔から言われてきた考え方である。


私もその考え方そのものを否定するつもりはない。


実際、それは長い間機能してきた。


---


本体を安く売る。


利用者を増やす。


ゲームソフトを売る。


オンラインサービスを利用してもらう。


そこで利益を回収する。


---


非常に合理的な戦略だったと思う。


---


しかし私は、


その発想が現在でも正しいのか疑問に思っている。


---


なぜなら、


今のゲーム機は普及に失敗しているからだ。


---


供給不足。


抽選販売。


転売問題。


---


メーカー自身が、


「欲しい人に届いていない」


ことを問題視している。


---


それは本当に普及していると言えるのだろうか。


---


私はむしろ逆だと思う。


---


現在のゲーム機は、


安く売りすぎることで普及を妨げている。


---


定価が市場価格より低い。


だから抽選になる。


だから転売が起きる。


だから本当に欲しい人の手に届かない。


---


その結果、


ゲーム機は存在するのに、


利用者は増えない。


---


私はそれを健全な普及とは思わない。


---


そもそも、


供給能力には限界がある。


---


発売初期に作れる台数は決まっている。


100万台しか作れないなら、


どうやっても100万人にしか届かない。


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定価を安くしても、


抽選をしても、


その事実は変わらない。


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ならば、


まず市場に価格を決めさせた方が合理的ではないだろうか。


---


欲しい人から順番に売る。


生産できた分だけ届ける。


需要が落ち着いたら通常販売へ移行する。


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私はその方が自然だと思う。


---


そしてもう一つ。


---


ゲームソフトでは、


私たちは当たり前に市場原理を受け入れている。


---


発売日に買う人もいる。


安くなるまで待つ人もいる。


中古を買う人もいる。


買わない人もいる。


---


そこには選択がある。


---


しかしゲーム機になると、


なぜか全員が発売日に、


定価で、


平等に買えるべきだという話になる。


---


私はその発想に違和感を覚える。


---


市場とは本来、


選択する仕組みである。


---


今すぐ欲しい。


安くなるまで待つ。


中古を買う。


買わない。


---


そうした選択肢が存在するから市場は機能する。


---


ゲーム機だけを特別扱いする理由は、


私には見つからない。


---


私は、


本体を安く売って普及させるという発想そのものを否定しているわけではない。


---


ただ、


発売直後から供給不足になることが分かっている現在の市場において、


その発想はすでに時代遅れになっているのではないか。


---


少なくとも私はそう考えている。


だからこそ、


ゲーム機メーカーには一度、


価格設定の前提そのものを見直してほしいのである。


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