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白机の座~最強会長・清水凪咲の学園改革~  作者: 川崎未鈴
第1章 改革派少女の挑戦
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26 盤外の攻防Ⅲ

放課後の中庭。九条が数人の運動部の部長や委員長クラスと話している。


九条「……今回の選挙、注目されているのは分かっていると思う」


落ち着いた声で語りかける。


九条「だからこそ聞きたい。運営側として、何が一番重要だと思う?」

部活代表「……安定、ですかね。行事とか止まると困るので」

委員長「あと引き継ぎとか。急に変わると現場混乱するかも」


静かに頷く九条


九条「その通りだ、私は変化を否定しない。だが——持続できる形でなければ意味がない」

九条「君たちの活動を止めない。それを約束する」


別の場所。一ノ瀬が女子生徒たちと話している。


一ノ瀬「討論、見てくれてありがとう!」

女子生徒「すごかったです!

一ノ瀬「でもね、私は無理なく続けられることが一番大事だと思ってるの」

女子生徒「無理なく…?」

一ノ瀬「うん。やりたい人だけじゃなくて、そうじゃない人も含めて、誰でも関われる、安心できる場所にしたいの」

  

女子生徒たちは安心したように頷く。さらに別の場所。九条が少人数に静かに話す。


九条「……制度は重要だ。だが、それを回すのは人だ」

九条「そして人は、急激な変化に弱い」


ーー校内の空気

「九条先輩、やっぱ安心感あるよな」

「一ノ瀬先輩、優しいし話しやすい」

「でも清水は…変えてくれそうなんだよな」


三者三様の戦い方。九条は「安定と信頼の保証」、一ノ瀬は「包摂と安心の共感」、凪咲は「変革と実行の期待」。


一方、凪咲は自分から投票を呼びかけないし、アピールもしない。生徒からの質問に答え、最後には「自分で選択してほしい」と声をかけるだけ。


「清水さ、どれくらいで変わるの?」

「デジタル部って何するの?」


一つ一つ答えていく凪咲。最後には必ずーー


凪咲「……あとは、自分で選んでね」


その一言に、生徒たちが少し驚く。


「え、押さないんだ」

「普通「入れてください!」って言うとこじゃない?」


凪咲はそれ以上何も言わない。その姿を見ていた周囲の空気が、じわっと変わる。


桜「……あえてやらないんだ」

陽子「うん。選ばせる側に立ってる」


別の生徒グループの声。


「なんかさ、押し付けてこないのいいよね」

「分かる。逆にちゃんと考えなきゃってなる。」

「自分で決めるって感じする」

「清水に入れようと思ってたけど——」

「うん、ちゃんと考えてから入れるわ」


ーー現学園会側の空気


書記担当「……押してこない分、印象いいですね」

九条「信頼を取りにきている」

一ノ瀬「あの距離感、ずるいわね。でも……あれが一番効く」


学園の生徒たちは、誰に入れるかではなくどう選ぶかを考え始める。静かに、しかし確実に——選挙は最終局面へ移る。

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