21 討論の支配権
ーー会場が一瞬静まり、その直後にざわめきが広がる。
「来た…」
「一番聞きたいやつ…!」
九条が静かにマイクを取る。
九条「……まず、校則について。服装規定に関する不満は、私も把握している。ただし、これまで改正に至らなかったのは——安全性、風紀、そして学校側との調整が必要だったためだ。」
会場が静かに聞き入る。
九条「生徒の自由だけでなく、学園全体の秩序とのバランスを取る必要がある。私が会長となった場合は、段階的な緩和と、学校側との合意形成を進める。具体的には、試行期間を設けた上での部分的改正を提案する」
拍手が少し起こる。
九条「予算については——現行制度でも見直しは可能だが、運用が不十分だった点は否めない。私は各部門の実績評価を導入し、効果の低い支出を見直すことで、より効率的な配分を実現する。」
九条「以上だ。」
続いて一ノ瀬がマイクを取る。
一ノ瀬「……じゃあ、私からも。校則については、九条さんと同じく簡単な問題ではないと思っているわ。だからこそ、生徒の声を丁寧に集めて、学校側と対話を重ねることが重要。これまで進まなかった理由は、全体の合意形成が不十分だったことね。
一ノ瀬「私はアンケートや意見交換の場を増やして、納得感のある形で改正を進めたい」
拍手が起こる
一ノ瀬「予算については——透明性を高めることが第一だと思っている。使い道を分かりやすく公開して、生徒が納得できる形にする。その上で、必要に応じて見直しを行うわ。」
会場の空気が再び凪咲に集まる。
桜「……2人とも、完璧に守りで来たね」
陽子「うん、でも逆に言えば——刺しにいける。」




