19 流れを制する応手Ⅱ
凪咲「これも先ほどと同様、私が提唱する体制においてのみ当てはまるものではなく、現学園会ひいてはそれぞれが役割を持って動く組織の中であれば当然にあり得る事象です。関わり方に温度差があるのは当然ですし、それらの生徒をマネジメントするのが、会長、副会長、各部長級であります。少なくてもこれらのメンバーは、学園会運営に熱意のある者を選定しなければなりません。もちろん、私が。」
会場が一瞬静まり返り、一拍おいてざわめきが広がる。
「……強い」
「私が選ぶって言い切った…」
一ノ瀬はじっと凪咲を見て、数秒の沈黙のあと小さく笑う。
一ノ瀬「……なるほどね。温度差を前提にした上で、上位層で吸収するってことね。……一貫してるわ」
一ノ瀬「ただ——それって裏を返せば、トップ層に依存する組織でもあるのよ。もし想定通りに機能しなかったら?そのとき、現場はどう支えるの?」
ーー会場の視線が再び集中する。
桜「……最後の詰めにきてる」
陽子「ここ、締めの一手になるよ」
壇上、完全に凪咲に主導権が戻る空気。
凪咲「そうなった場合、もはや現場がどう支えるかという問題ではなく、上から巻き取って迅速に対応するしかないです。任命責任は会長である私にありますので、もしそうなったときは私が機能させます。そのために会長=最終責任者であり続ける必要があります。」
大講堂内の生徒たちの反応ーー
「……言い切った」
「責任全部背負うってこと?」
一ノ瀬、じっと凪咲を見つめる。
一ノ瀬「……そう。覚悟は、伝わったわ。」
マイクを下ろす一ノ瀬。会場の空気が変わる。
池部が一歩前に出る。
池部「それでは、最後に各候補者から一言ずつまとめをお願いします」
九条に視線を送る池部。
九条玲司「組織は、現実の上に成り立つものです。私は経験に基づき、確実に機能する運営を行います。」
池部「ありがとうございます、一ノ瀬さんよろしくお願いします。」
一ノ瀬「私は、生徒一人ひとりが無理なく関われる続けられる学園会を目指します。」
池部「そして——清水さん。お願いします。」




