↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/58

15 適性判定の結果

 少々、いやかなり寄り道をしてしまったが、神殿っぽい建物はすぐわかった。地中海の神殿遺跡が甦ったような建物だから、これが神殿ってことで間違いないだろう。

「すいませーん、魔法適性の判定に来ましたー」

「よくぞいらっしゃいました。成人の判定ですね。適性判定はご祈祷料と合わせて銀貨五枚になります。ささ、こちらへ」

 白と青の布にくるまったおばさんが案内してくれた。神殿なのにシスターっぽい格好だな。そして扉を開けて二秒で金額を告げて来るとは、なかなか俗だ。それはそれで面倒がなくて良いので、言われた通り銀貨を渡す。

「ありがとうございます。まずは神の偉大さと適性判定の心構えについて、神官様からお話しがあります」

 金を取った上に布教までするのか。

「−−という訳です。それでは次に適性判定を受けるにあたっての注意点を。これから神が、あなたの進むべき道を指し示して下さいます。神のお告げですので内容は正確無比、間違いはございません。人の身においては、示された力に従って鍛練するか、剣術など魔法以外の道を選ぶかです。ただ、高い適性を得たからと言って努力を怠ったり傲慢な態度をとったりしてはなりません。神はそのような者に罰を与え、悪ければ適性を取り上げてしまうこともございます。逆に適性がなかったからと言って必要以上に悲観することもありません。そのような者にも神は慈悲を下さり、時には新たな適性を追加して下さることもあります。私からの話は以上になります。あなたに神のお導きがありますように」

 ようやく終わったみたいだ。俺は全力で聞き流していた。


 神官とやらの話が終わって、シスター風の人が再び案内してくれる。

「この石像が測定装置になります。こちらの窪みに町民証を置いて、台座の石板に魔力を流してください。思いきりやっていただいて大丈夫です。あとはこの像が結果を伝えてくださいます」

 良くわからないけど、ここに手を当てて魔力を出せばいいんだな。思いっきりやって大丈夫と言われたから、ちょっと本気を出しちゃおう。魔法よ、この石板に我が魔力の全貌を知らしめ給え。なーんてね。えいっ!


 ホワワワワン、バチバチバチッ、バチバチ−−

 何人かの精霊を(かたど)ったらしき石像の目が順番に光ったかと思うと、謎の音と共に、台座から何やら羊皮紙が出て来た。


####

  魔法適性計測結果一覧

  種族/ ヒューム  性別/男  個体名/エージ・スノモリ

  火  白 級

  水  白 級

  氷  白 級

  土  白 級

  風  白 級

  雷  白 級

  光  白 級

  闇  白 級

  植物 白 級

  召喚 白 級


「この白級って何ですか?」

「字が読めない方も多いので、白赤黄緑青黒金の七色で階級を表すのです。全て白なので、残念ながらどの適性も……あら? 特記事項が出てくるのは珍しいですね」

 羊皮紙にはまだ続きがあった。


  その他特徴

  生活 金 級

  特殊 白 級

  〜〜 白 級

  魔力 ○○

  ***** ・・・・・・・・

####


「おめでとうございます! 生活……ぷっ……生活魔法の適性が金級です! ……ぷぷぷっ……」

「笑わないでください。そこに適性があっても悲しいのは俺にもわかります」

「……失礼しました。でも、この特殊とか魔力とかの表示は私も見たことがありませんね」

 確かに、この魔力の部分はどう読めばいいのかわからない。色も虹色に滲んでいて、どの色とも見分けがつかない。

「白級の色も少し灰色っぽくなっていますし……あら、石板にひびが入っています。長く使い続けたので寿命でしょうか。交換しなければ」

 なるほど、測定装置が故障したのか。それなら最後の方がバグってもおかしくない。

「と、とにかく、生活魔法に素晴らしい適性をお持ちのようです。魔法を全く使えない方も結構いらっしゃるので、決してハズレではありません。良かったですね、いいお婿さんになれますよ!」

「お婿さん……」

 膝をつき、床に両手をつき、がっくりとうな垂れる。人間、本気で脱力した時は本当にこのポーズをとるんだな。新発見だ。

 いや、嬉しくない新発見だけど。


「適性が見つかった方には、国から属性別のガイドブックが支給されておりますが、文字は読めますか?」

「はい、文字は大丈夫です」

「ではお持ちしますね。生活、生活、最近いなかったから端っこの方に……っと、ありました。こちらをどうぞ。それとラプタリアは魔法を重視しておりますので、その適性も町民証に記録されます。既に処理が終わっておりますので、忘れずにお持ち帰りください」

「ああ、はい……」

 これ、何かで町民証を見せるたびに笑われるんだろうなあ、今みたいに。あんまり酷かったら消してもらおうかな。確かギルドに銀貨二枚払うと書き換えして貰えるんだったよな。


 石板が割れたのは栄二が魔力をかけ過ぎたためなのだが、幸い判定の内容には影響しておらず、正しいものが出力されていた。

 しかし判定器自体の制限として、この世界にない概念は伝えられない。そして栄二の能力を正しく伝えるには、まだ発見されていない概念が複数必要だった。そのため判定紙の印字にはいくつか不自然な部分があるのだが、ショックを受けている栄二はそれに気付かなかったし、神殿職員も石板が割れたせいでおかしくなったと思い込んでいたため、やはり気付かなかった。

 石板を交換して判定をやり直すことをどちらかが申し出ていれば、印字の違和感に気がついて、栄二の運命は大きく変わったかも知れない。もっとも変わらなかったかも知れないし、変わったとしてそれが栄二の望む方向であったかは不明であるが。


この測定結果、重要アイテムではあるのですが、今後の展開次第で変更が入る可能性が高いです(待て)

勿論タイトル詐欺になるような大改変はしませんが、急に項目が増えたりするかもしないかも。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。