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やっぱり日本人は白米だ。
炊き立ては言うまでもなく、ある程度冷めてもいいし、冷やご飯をお茶や出汁の茶漬けにしてもいい。
久しぶりに自炊をして、改めて思った。
最近は米の高騰で、多くのご家庭が大変かもしれないが、それでも食べないとやってられないので、ブレンド米や外国産の米がスーパーに並ぶようになった。
幸い、自分は少々高くても買えるし、一人だから消費量が少ないので、大した負担じゃない。
最近は少なくはなってるかもしれないが、子供が何人もいる大人数の家族は大変だろう。
あ、農家をするのもありかもしれない。
作った米を、炊き出しや困窮世帯とかに配布して、少しでも他人様の役に立つなんてのもありかもしれない。
でも、たかが知れてるか。私一人が足掻いたところで、せいぜい十数世帯とか、雀の涙よりも微力だ。
おちょこだ。おちょこの裏だ。
やはり、粛々とゴミ掃除に精を出す事でこの世の中に貢献しよう。
サブスクで昔の映画を観ながら、炊き立ての白米を頬張る。
おかずは、焼きたらこと卵焼きと、焼き甘鮭。
ほうれん草のお浸しと、ナスの味噌汁。
ほうれん草は冷凍で、味噌汁はお湯を入れるだけでできるフリーズドライのやつだ。
朝からこんなにしっかりと食べる事はあまりないが、やっと昨日、4人分のゴミ処理と後片付けが終わって、家に帰ってきたのだ。
しばらくはのんびりさせてもらうようにしよう。
片付けまで含めると、都合丸5日かかった。
オーブンを造った時は半年かかったとはいえ、ずっと根を詰めていたわけではない。
ゴミ処理をする時は、万が一の訪問者があって、見られてもいけないし、そもそもナマモノだから、早く処理しないといけない。臭いし。
映画は、アフリカの王子が花嫁探しの為にニューヨークに行くコメディだ。
何も考えないで見られるのが良い。
先日、何十年ぶりかに撮られたこの映画の続編を観たので、思わず本家をレンタルしてしまった。
別荘に行くと、ついつい作業をやり過ぎて疲れてしまうが、それがあるから、今日のようなゆるい一日が素晴らしいと感じられる。
仕事もそうだ。
土日休みの人なら、休みに向けて一生懸命に働き、いざ休みがきたら思い切り弛緩して、英気を養う。
今の自分のように、休みの方が圧倒的に多い生活をしていると、昔のサラリーマン時代が少し懐かしく感じる。
映画の中のアフリカの王子もそうだ。
何不自由ない暮らしができているのに、それに抗う。
不自由な暮らしをしている者からしたら、バカみたいな話だが、隣の芝生は青く見える。
いわゆる、無い物ねだりとというやつだ。
まあ、せっかく自分は不自由がない生活ができているのだ。
せいぜい享受させてもらおう。
その分、これからも世の中のゴミ掃除で貢献させていただくので、今日は甘えて。




