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転生したら村人だったので、世界一の村を作ったら大都市になった  作者: レモンティー


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5/13

■第五話 狩りも漁も、全部村の力になる

「アルバ村に住みたい?」

俺は村の入口に集まった人々を見つめた。

百人。

いや。

これからさらに増える。

今までのやり方では。

食料が足りなくなる。

俺は村人たちを集めた。

「農業だけでは足りない」

「では、どうするんです?」

「食料を増やす」

「畑を増やすんですか?」

「それもやる」

俺は村の周囲を見渡した。

アルバ村には。

畑だけではない。

森がある。

川がある。

そしてその先には湖と海がある。

「使っていない場所が、まだたくさんある」

まず。

森へ向かった。

「狩猟を始める」

村人たちは驚いた。

「狩りですか?」

「ああ」

森には。

鹿。

猪。

兎。

鳥。

様々な動物がいる。

これまでは。

必要なときに少し狩る程度だった。

だが。

これからは違う。

「狩猟班を作る」

経験のある猟師を中心にする。

若い人間を何人か同行させる。

そして狩猟のルールも決める。

「獲りすぎるな」

「なぜです?」

「動物がいなくなるからだ」

一定の数を維持する。

繁殖期には狩りを控える。

小さな個体は逃がす。

「森そのものを守る」

そうして。

狩猟が始まった。

数日後。

猟師たちが戻ってきた。

「村長!」

荷車には。

鹿が載っている。

猪もいる。

兎もいる。

鳥もいる。

村人たちが集まってきた。

「こんなに獲れたのか!」

「今日はな」

俺は肉を見る。

問題は。

ここからだった。

「全部食べるな」

「え?」

「保存する」

そこで新しい施設を作った。

燻製小屋だ。

肉を塩で下処理する。

水分を減らす。

そして煙を使って燻す。

「この煙は?」

「木を燃やした煙だ」

「煙で肉を?」

「そうだ」

最初は。

村人たちも半信半疑だった。

だが。

数日後。

燻製小屋から出てきた肉を切ってみる。

「……うまい」

「香りがすごいな」

「しかも硬くなっている」

「保存できる」

燻製肉が完成した。

鹿肉。

猪肉。

鶏肉。

魚。

様々な肉を燻製にする。

「冬でも食べられるぞ」

「狩りができない季節にも残せる」

さらに俺は骨も捨てなかった。

「これも使う」

骨は煮て出汁を取る。

細かく加工して道具にもする。

脂は料理に使う。

皮は革にする。

角も加工する。

「捨てるところが少ない」

猟師が感心する。

「一頭から、こんなに使えるのか」

「だから大事に使う」

狩猟は。

肉を手に入れるだけの仕事ではなくなった。

革職人が生まれ。

燻製職人が生まれ。

骨を加工する職人も現れた。

そして森の資源を使った新しい商売まで始まった。

次に。

俺は川へ向かった。

「漁をする」

「魚ですか?」

「ああ」

川には魚がいる。

さらに湖にもいる。

そして海にもいる。

「魚は肉より腐りやすい」

「では、どうするんです?」

「保存する」

まず。

魚を開く。

内臓を取り除く。

そして塩を使う。

「塩はどうするんです?」

「海から作る」

俺は海へ向かった。

海水を汲む。

浅い池に入れる。

太陽と風で水分を飛ばす。

残ったものを集める。

塩だ。

「海水から塩が取れるのか……」

「取れる」

塩は。

食料保存にも使える。

料理にも使える。

さらに商売にも使える。

そこで塩田を作った。

海水を引き入れる。

蒸発させる。

濃くなった塩水を別の場所へ移す。

さらに水分を飛ばす。

最後に。

塩の結晶が残る。

「できた!」

白い塩を手に。

村人が叫んだ。

「これを魚に使う」

獲れた魚を塩漬けにする。

樽に魚を入れる。

塩を振る。

魚を重ねる。

また塩。

そして蓋をする。

「これなら長く保存できる」

塩漬け魚が完成した。

さらに魚を干す。

魚を燻す。

魚を発酵させる。

保存方法を増やした。

「魚だけでこんなに種類があるのか」

商人が驚いた。

「干し魚」

「燻製魚」

「塩漬け魚」

「保存期間が違う」

「味も違う」

商品としても売れる。

そして漁師たちの仕事も増えた。

小さな船を作る。

網を作る。

釣り針を作る。

魚を入れる箱を作る。

港を整備する。

すると漁業そのものが産業になった。

「村長」

漁師が笑う。

「海が仕事場になるとは思いませんでした」

「海は大きいからな」

さらに俺は魚を運ぶ方法も考えた。

「氷があればもっと遠くへ運べる」

「氷?」

冬にできる氷を保存する。

断熱した倉庫を作る。

氷を入れて。

魚を冷やす。

これで。

生魚を以前より長く保存できる。

「これなら隣町まで運べる」

商人が喜んだ。

「新鮮な魚を売れます」

「そういうことだ」

こうして。

アルバ村では。

農業。

狩猟。

漁業。

畜産。

それぞれが発展していった。

そして俺は畜産にも目を向けた。

「牛や羊を増やそう」

「肉のためですか?」

「それだけじゃない」

牛から。

乳。

肉。

皮。

牛糞。

羊から。

肉。

乳。

毛。

様々なものが取れる。

「乳は保存できる?」

「そのままだと難しい」

そこでバターを作る。

乳を攪拌する。

脂肪分を分離する。

「これがバターだ」

パンに塗る。

料理に使う。

さらに乳を発酵させる。

保存性の高い食品も作る。

「牛一頭から、こんなに色々できるのか」

村人たちは驚いた。

「だから家畜も大事に育てる」

そして畑では大豆や豆類を増やした。

「豆も保存食になる」

煮豆。

乾燥豆。

豆の粉。

さらに油を取る。

「油は食料だけじゃない」

灯りにも使える。

石鹸にも使える。

工房の材料にもなる。

村人たちは。

次第に理解していった。

一つの作物。

一頭の家畜。

一匹の魚。

それぞれから。

いくつもの商品が作れる。

そして俺は新しい考えを村人たちに伝えた。

「加工する」

「加工?」

「ただ売るんじゃない」

小麦なら。

小麦粉にする。

小麦粉なら。

パンにする。

肉なら。

生肉だけではなく。

干し肉。

燻製肉。

塩漬け肉。

魚なら。

生魚。

干し魚。

燻製魚。

塩漬け魚。

果物なら。

そのまま売るだけではなく。

乾燥させる。

ジャムにする。

酒にする。

蜂蜜なら。

そのまま売る。

蝋を取る。

そしてろうそくにする。

「同じ材料でも」

俺は言った。

「加工すれば、別の商品になる」

村人たちは。

少しずつ商売の意味を理解し始めていた。

そんなある日。

市場に商人がやってきた。

「アルバ村の商品を見せてくれ」

「何が欲しい?」

「全部だ」

「全部?」

商人は商品棚を見る。

燻製肉。

塩漬け魚。

干し魚。

蜂蜜。

蝋燭。

革。

羊毛。

バター。

乾燥野菜。

小麦粉。

「こんなに種類があるとは思わなかった」

商人は驚いている。

「アルバ村は農村だと聞いていた」

俺は笑った。

「農村だよ」

「……」

商人が市場を見渡す。

鍛冶屋。

木工所。

市場。

学校。

診療所。

水車。

風車。

塩田。

燻製小屋。

倉庫。

漁港。

「……本当に?」

俺は少し考えた。

「まあ、農村だ」

商人は何も言わなかった。

そして小さく呟いた。

「どう見ても町だ……」

俺は聞こえないふりをした。

だが。

村の発展は。

まだ終わらなかった。

食料が増えた。

仕事が増えた。

商品が増えた。

商人が増えた。

そして人が増えた。

人口表を見る。

百人。

百二十人。

百五十人。

百八十人。

そして二百人。

「……二百人」

俺は数字を見つめた。

三十七人だったアルバ村が。

二百人になった。

その日の夜。

村の中央にある鐘が鳴った。

カン。

カン。

カン。

新しい住民を迎える鐘だった。

俺は村を眺めた。

明かりが灯っている。

市場には人がいる。

燻製小屋から煙が上がっている。

漁港では魚が運び込まれている。

塩田では塩が作られている。

森では猟師が活動している。

畑では農民が働いている。

工房では職人が働いている。

そして新しい家が。

また一軒建てられている。

「……村、だよな?」

俺が呟く。

隣にいた老人が答えた。

「村だ」

「だよな」

「人口二百人の村だ」

「そうだ」

老人は笑った。

「ただし」

「?」

「このままだと、そのうち村長じゃなくなるぞ」

俺は首を傾げた。

「どういう意味だ?」

老人は遠くに広がる建物を指差した。

「村長が治めている場所が、村だけではなくなるってことだ」

俺は黙った。

アルバ村の周囲には。

新しい畑が広がっている。

新しい工房ができている。

新しい家が建っている。

新しい道も伸びている。

そしてその先には。

まだ誰も使っていない広大な土地があった。

俺は思った。

「……まだまだ、使える土地があるな」

老人は頭を抱えた。

「そこを見るな」

「なんで?」

「お前がまた何か始めるからだ」

俺は笑った。

そして新しい土地へ向かって歩き始めた。

アルバ村はさらに大きくなろうとしていた。

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