もらいもの
ま、そんなわしをおいて、何やら盛り上がりを見せる周りじゃが、うーん・・・・
「最年少魔術師ですな」
「これほどの少年は稀に見るのでは」
「どうして今まで」
なんかいろいろと言われておるようじゃが、ぶっちゃけ、なんか手のひら返しみたいでいやじゃな。
それにまだ結果を出してないじゃろうに。
「あの」
で、メルは声を出す。
「何かな」
「せっかくの話ですが、僕はちょっと、その・・・・卒業するまで」
「おや、そうかい?でも早いほうがいいのではないのかい?学園での君の扱いはいやではなかったのかい?」
あ、ちょっと早めにってところに妙な違和感を感じでいたのもあったが、救済措置的なものか。
『それなら早目にいっちゃえいっちゃえ』
わしが念話で伝えるも・・・・・
メルは首を横に振った。
おひおひ、なして?いい話でなのに。
「僕は、それじゃあ、嫌なんだ。それならきちんと卒業して、やりきったという形にしたいんだ。それに・・・・・」
拳をにぎりしめぷるぷるとふるえつつ言う。
「それじゃあ、逃げちゃうってことでしょ。ちゃんと、学園とも向き合わなくちゃ」
そう言い切っておった
はぁ、あれだけの威力をみせてもまだ納得しないようなんだな。
まだ、いじめられておるんじゃな。
・・・・・よし、それだけのことをいうのなら、儂も男じゃ、ついていこう。
「なので、その、せっかくですけど、卒業まで・・・・」
「そうか。残念だな。でもま、それならそれで、卒業後はきちんと僕の部下でよろしく頼むよ」
なんかちゃっかり部下宣言されたけど、まぁ、そのくらいならよいか。
「はい!」
なんかすっきりした晴れやかな顔でそうのたまった。
「では、明日、学園で会おう。飛び級は、まぁ、もう決定事項なので、しっかり荷物をまとめておくように」
「は、はい!」
ん?まぁ、飛び級はともかく荷物をまとめるとは?
「あ、えっと、部屋が変わるみたいなんだ」
おお、あの屋根裏部屋のようなところからおさらばするのか。それは重畳重畳。
「だから、帰ってすぐに取り掛かって、明日の朝には授業行かなきゃ」
ふむ、そうか。なら、わしもしっかり手伝いを・・・・・出れるよな?
「あ、心配しないでも。今日付けでサン君は開放だよ。ここにいるあいだとてもおとなしかったしね。ただ、ひとついいかな」
ん?何かな?
「人化について、きちんと服をきて外にいるように。あの状態で外には出ないように」
・・・・・・・なんか裸の方が調子はいいんじゃがな。
それにいちいち着替えするのが面倒では・・・・
「あ、そうそう。メルティウス君。君にこれを渡すのを忘れていたよ。はい、これをサン君につけてあげて」
と何やら、小さな鈴のようなものを渡された。
「それをちょうどおあつらえ向きの首輪につけて・・・・そうそう。それで人化したらきちんと服を着るようになる装置だからね。もともと人化の術を使えるようになった使い魔に渡されるものなんだけど、一年次で渡されるのははじめてじゃないかな」
ふむ、そうか。
なんかちょっと残念な気分じゃが・・・・まぁ、いっか。
「では、さっさと荷物をまとめていきなさい。あ、僕はそのまま生物顧問でいるからね。たぶん飛び級後担任も兼ねさせてもらうから末永く、ね」
ま、魔術師団長と縁を結べたのはでかいじゃろう。
そうして、わしら一人と一匹、とくに何するでなくさっさとこの場をあとにして部屋の整理へとおもむいていった・・・・・
乾燥には気を付けないと・・・・




