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戦闘終わり。

 あー、なんというか



 「うお!こっちにきた」

 

 見ているほうからすれば


 「援護援護」


 非常に楽というか


 「ドウェルク、早く退路を切り開きなさいよ」

 

 ボーナスステージ?


 「分かってる。くそ、うまくがきがアイテム落として掠め取れたってーのに」


 冒険者が囮になってくれているし


 「なら、逃げに一手だろ」


 あと、猫魔術が先の逃げ中にあがりまくったみたい。


 「わかってるがどうにもならんだろ」


 あ、ちなみに覚えたのは吸引の瞳。ものを引き寄せたりするものみたいだけど、どういうわけか他人の魔力も取れるみたい


 「あんなに塞がれまくってる上にガキが魔法を唱えまくってるし」

 で、儂自身だとさほど魔力がない現状だがこれのおかげでこうして固定砲台よろしくガリバーの陰に隠れて魔法を使いまくっていると。 

 「一応、囮に使えそうだが俺たちにも多数向かってきやがる」


 そりゃそうだ、そういうふうにサンドショットとアクアボール、ファイアーボールを使って誘導していたんじゃからな。ついでにおかげさまで、新たに地魔術と水魔術、それに火魔術とついでに回復させてやらんとと聖魔術の『キュア』を使いまくっていたらレベルがあがったものじゃな。


 ピンチを糧にむしろチャンスにかえる。


 このくらいのことができんで上位ランカーは名のれんわい。

 むしろもっと無茶なクエストをこなしていたもんじゃし、縛りプレーはお手の物じゃ。


 それにそれに比べれば今は比較的楽なものじゃて。

 こうして囮に使えそうな冒険者連中はこっちが役に立っているようだから手が出せないし、ガリバーは気絶しているからいい壁になっている。

 儂としてはサポートのつもりもあるのじゃが、向こうからしたらガリバーのみが無茶なことをしているように見えるからより一層心情的に手が出せないのじゃろう。


 さて、現在使える手札も増えてきておる。

 先の猫魔術が現在7になり、吸引の瞳が使えるようになったことに加えて、地魔術では頭上に石を作って落下させるストーンフォール、水魔術では氷のつぶてを射出できるアイスとそれを針のようにすることができるアイスニードルを、火魔術では火柱をあげられるフレイム、聖魔術では回復用のキュアに加えて神聖系で幽霊系によく効く矢たるホーリーアローと幽霊以外にもちゃんと効く衝撃波を放つホーリーインパルス。

 有効そうなものを使えるようになってこっちもなかなか嬉しい限りじゃがそれ以上に有用だったのはレベルシステムとそれに伴う魔術を覚えられること。

 これに関しては以前やっていたオンラインゲームシステムとまんま同じ様相であった。

 ここから、本当にどうやらゲームシステムが一部使える、特に能力系ではまんま仕様になっているということでこれは大きな確認と言えた。


 であるなら、こうして迷宮に趣いたことは正解であったというわけで強化計画はきちんと機能できたということである。

 問題は猫でありそれゆえに狙われること。

 これも考えようによっては挑発とか敵のヘイトを増して経験値稼ぎに寄せ付けるというのと同じ用法であると考え直せばこれまた有用である。

 外に出れば冒険者にもわからんじゃろうし、迷宮内なら魔法使いと同行していれば問題はなかろう。


 

 「ぐあああおおお」


 タイガーマンの一体が倒れる。

 おっしゃ!うまくアイスニードルで頭部に複数回ピンポイントアタックできた。

 タイガーマンはそのまま迷宮に飲まれるようにして光の粒子となって消えていった。

 その光は冒険者の各々にそして儂へとも流れていく。

 あ、気絶しているものは別じゃ。ガリバーも同じく。

 魔力を供給されておるからどうなんじゃろうと思うが実際に戦闘に参加しているとは言い難いから経験値はなしということなんじゃろう。

 そこら辺の線引きはどういうもんなんじゃろ?

 よくわからんが。

 ともあれ、初の魔物がこの階で考えれば小ボスクラスってとこじゃろ。人数がいて小分けされているようじゃがそれでも結構な身入りじゃな。

 その証拠に



 ステータス

 

 筋力 1(10)

 敏捷 3(30)

 生命 1(10)

 魔力 7(70)

 知力 5(50)

 精神 1(10)

 器用 2(20)


 経験値 720


 とあった。

 今まで『()』がこうしてきちんと意識ある中でできるのはいろいろ確認がとれる。

 試合の時は意識がなかったがあれは強制的に選べるといったものではなかったのじゃろう。

 意識があり試合に勝ちさえすれば、こうして選ぶことができる。

 おそらく経験値も大きくあったのじゃろうが負けて強制となればさほどなかったのやもしれん。

 それに、レベル差というものもあるわけじゃから、経験値もその分大きくもなるか。



 さて、今はとにかく魔力をあげておきたいんじゃが、1の項目もちょっと不安があるのでそのあたりをあげておきたいのぉ。



 ってわけで、戦闘中ではあるがささっとやっておいた。


 ステータス

 

 筋力 1

 敏捷 3

 生命 2

 魔力 14

 知力 5

 精神 2

 器用 2


 で、こうなった。

 うーぬ、武器を持つわけではないので筋力はふらずきりよくやったわけじゃが、まぁ、おかげで魔力の精度と威力は上がったようじゃな。

 フレイムの火柱がいい調子じゃ。

 さっきの倍以上にはあがっておる。

 

 それでもようやくトラ男並みの高さなんじゃがな。

 それでも威力はある。

 

 おし、このままなら押し切れる!


 ピコン


 ついでに火魔術がレベルアップ。

 新しいものも覚えたか。

 聖魔術があればいける複合のやつ。



 「ぐぼふ」

 「おし、これで退路確保できた。このまま逃げろぉ!」


 と、さっきガリバーを連れていた冒険者たちは逃げていった・・・・



 って、ちょっと待て!

 まだ二体残っとるんじゃぞ!


 どうしろと?!


 「ぐぉう!」

 「がぁ!」


 こなくそ、そろそろガリバーの魔力もやばそうじゃし・・・・

 やけくそじゃ!

 それに軽く深呼吸して見やればどちらも手負い。見た感じもう少し攻撃を加えればいけそうな・・・・いや



 識別の瞳



 ちょっと使ってみてどうも精度が上がってる。

 ある程度の体力が見える。

 よし、いけそう。

 どうにか通じてくれ!

 それにさっき覚えたてのものもある。


 これで逝ってくれ!


 「にゃっ!!(セイントファイア!)」


 本当は不死者に対してよく使うやつで絶大な効果があるんじゃが、それでもこの青白い炎は魔物によく効いたようでのたうちまわっている。


 さて、これでどうじゃ?

 これでだめなら、もうガリバーは打ち捨てねばならんことになるが・・・・・







 くそぅ、ぼろぼろだけど、まだ生きてる。


 まだほんの少し魔力は残ってるし、それでどうにか・・・・ 



 二体よろよろとこっちへとやってきて爪を振り下ろす。



 よし、ここで、一気に飛びだ――


 「う・・ん?」


 って、このタイミングでガリバー起きるか?! 

 


 「ん?・・・・う、うわぁぁあぁ!!!!!」


 目の前に巨大な虎がきたらそりゃ叫ぶわな。

 じゃが、大声を張り上げたからかトラ男二体とものけぞるような感じになり、それでバランスを崩し、倒れこむ。なんともはや運のいいことにたまたま打ち捨てられていた剣が妙な具合にたっていてそこにもろともに二体仲良く頭から串刺しになった。




 「にゃ?」



 さぁいざ、というところで肩すかしをくらった。

 これって、自滅?


 あ、光の粒子がちゃんときそう。

 よし、よしそのまま儂に・・・・


 ってなぜにガリバーへ多めに行く?

 もしやあれがとどめ判定になったのか?!


 


 「あ、あれ?なにがどうなったんだ?」

 

 一人キョトンとしている。

 おや、光の粒子はみえんのか?

 うーぬ、これは儂にしか見えないのじゃろうか?

 ともあれ、どうやらガリバーはかなり経験値を得たみたいでけっこうステータス上がったと見える。

 体がかるそうじゃしな。

 んー、任意ではなく強制的なステータスの反映となるんじゃろう。

 わしも、さっきの人数わけよりも多くの経験値を得られたが・・・・


 それを鑑みて、なんか横からふんだくられた気持ちにちょっとなっておる。



 ま、まぁ、あれだ。

 ガリバーのやつも強くする予定ではあったんじゃし、結果オーライ、じゃよな。




 決して悔しいわけではないんじゃからな。



 うん。



 と、未練タラタラにガリバーを見ながらその場で一人と一匹は一息ついていた。


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