↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カオスタワー  作者: 冬ノ木目


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/16

8.ユニークビルド

『[戦闘(バトル)]Lv68到達』


『[魔法(マジック)]Lv68到達』


『権能所持個体死亡確認』


『真名:ダビデディア』


『〔権能(マスタースキル)〕獲得』


『権能名:〔神片:投擲(ダビデピース)〕』



やっぱ権能持ちだったか。ハハハ、これで俺はめでたく前人未到の「〔権能(マスタースキル)〕2つ持ち」となったわけだ。バレたら晒されそうで怖いな?まあ「リスト」に登録しない限り他人の情報は名前とLvしか見られないし、登録してもスキルは見えない筈だから、大丈夫だとは思うが。

とりあえず帰ろう、疲れた。新スキルの検証の前にアイテムの補充もしないと。



〜ビギナーズハウス〜


あの後しばらく採取に勤しんだ後、山程使ったタブレットと爆薬の生産を行う。ついでに〔神片:投擲(ダビデピース)〕なんて名前のスキルを手に入れた事だし、投擲用アイテムもいくらか用意しておこう。


というわけでまず1つ目、「鋼草玉」。

その名の通り、鋼草10本を固めて玉にしたもの。鋼草自体、植物の重量と鋼鉄の強度を併せ持つ万能素材だ。

以前これを見たときはコスパが悪く作らなかったのだが、おそらく投擲スキルの類であろう代物がある以上、きっと素材の重さに見合った働きをしてくれる事だろう。


次に2つ目、「毒薬」。ベリーディアのドロップで作った、物理武器に毒属性を付与できるアイテムだ。魔法には付与できないが、そのまま投げつけても効果があるらしいので試してみよう。

カプセルを手の中で握りつぶしてみる。…おお、毒状態になったな。よしよし、ちゃんと効果があるようで何よりだ。


ラスト3つ目、「火草玉」。火草はちょっとした刺激で発火する危険極まりないアイテムで、他の素材と混ぜる事でその性質を弱める事ができる。

自然に生えているのを思い切り踏んづけたら大惨事になったので注意が必要だ。

手で触れれば回収できる上、クラフトの時も素材そのものは表に出てこないので安全だが。

しかし「火草玉」…というか作ったアイテムはその場に現れるため、1つ作る度に急いでキャッチしないと室内がオーブンになる。

絶対にどっかで事故起きてるだろこれ。



〜クノッサ平原〜


さて、いよいよお待ちかねスキル検証のお時間です。検証ってか試し撃ちだが。

スキル説明にはこう書かれている。



〔神片:投擲(ダビデピース)〕

・投擲時自動発動

・投擲動作中自己時間加速



…うん?これだけ?

いやまあ、時間加速を俺だけに付与するって時点で「なんかヤバそう」みたいな小並感想が出てくるけどさ。

物は試しだ、とにかく使ってみよう。

大量に作った鋼草玉を手元に呼び出し、ピッチングの要領でオーバースロー。



その瞬間、手から離れた鋼草玉が手元から消えた。



「あ?どこいった?」


確かに投げた筈だ。何が起こったか分からないのでもう1回投げる。今度は足元に軽く投げ下ろす感じで…



ボズッッ!!



「うおっ!?」


地(・)面(・)に(・)穴(・)が(・)空(・)い(・)た(・)。何を言ってるのか分からねえと思うが、ホントにそうなった。ちょっと待て、一旦考えよう。


…投擲動作中自己時間加速。つまり…俺が気付いてないだけで、傍目からは爆速でぶん投げてるように見える?鋼草玉が手から離れた瞬間に消えたように見えるのは…その時点でスキル効果の対象外になったから、…って事、か?


モンスター相手なら分かるかもしれない。どっかになんかいないかなー…



“フルーツボアLv77”



いた、初めて見る奴だがアレでいいや。Lvに関してはもう気にしない、どうせ全員俺より上だし。あとプレーリーホース(ハーキュリーホース)やベリーディア(ダビデディア)の時も思ったが、アホみたいな格上でもやりよう次第で普通に討伐は可能だ。弱点属性をちゃんと突けばダメージもキッチリ入るしな。


奴がこっちに気付いた。同時に横っ跳び回避!

…うん?普通に目で追えるな。どう見ても猪(やっぱりトピアリー)だし、Lv70超えともなれば新幹線みたいな突進をイメージしてたんだが。これじゃよくて道端を走る自動車って感じだ。Lvに差が無いと速度も同じくらいって事か?


まあいい、よーく狙ってアンダースロー!



鋼草玉を手に下から振りかぶった瞬間、猪の動きが止まった。…?なんだ?


鋼草玉が手から離れ――



ドパアン!!!




「これは酷い」


これは酷い。そうとしか言えない。だって猪がいきなり対物ライフルの的にされたスイカみたいに爆散したんだもの。


つまりそういうことなのだろう。投げてる最中に猪の動きが止まったのは、その間だけ俺の時間が加速したから。会話中にこのスキルが発動したなら、きっと相手の言葉は尋常じゃなく遅く聴こえるのだろう。

おそらく第三者視点では超高倍率の早回しで俺の体は動いており、その速度で投げられた物が、スキル効果の切れた俺では捉えられない程の超スピードでカッ飛んで行き…それをぶつけられた猪がこ(・)う(・)なった、と。

ついでに言うなら、最初に投げた玉はどっか遠くに一瞬でぶっ飛んで行き、地面は玉をぶつけられて凹むどころか指を粘土に突き刺したように玉の形に沈んでいった。


「もう魔法もいらんだろこれ…」


それなりに力を込めたとはいえ、コストも無しにこの威力。さらに投擲動作という隙はスキルが潰してくれる。


決めた。俺のビルドはこれで行こう。

誰かに言う訳じゃないが、「手動投擲連射戦法《ガトリングスロービルド》」と名付けよう。俺はこの戦法を極めるべく、猛練習を始めるのだった。

手始めに馬鹿共だ、サクラとモミジの合挽き肉にしてやろう。

補足

本来、爆薬のようにアイテム自体に特殊な要素がない限り、投擲という行動はダメージがほとんどありません。


爆散した猪も、HP的な意味でのダメージは4割をギリ下回る程度です。


が、HPとは別にあらゆる生物には「肉体の耐久値」が設定されており、猪はそれを遥かに超えるダメージを叩き込まれて爆散しました。鋼草玉でなくただの草玉とかならギリ耐えたかもしれません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。