第2章 9話
パップからの修行から帰り自分の強さを改めて感じたアヤト。
レタゲドとの試合で圧倒的な勝利を収めた。
さぁ今回のアヤトはどうなるのか!!!
スピカルが鼻血を流し終わった後に俺とプシペィの指揮官二人を部屋呼んだ。スピカルの部屋に行く道中ずっとプシペィは目も合わせてくれず無言だった。
「プシペィさんやっぱり怒ってますか?」
「当たり前です!あんなの…」
と言いながら顔を赤くした。さっきのイメージを思い出したのだろう。
「本当に申し訳ないです。魔法を覚えて有頂天でした…ごめんなさい」
本当に反省していた。やりすぎた。非を認め謝らないとこれからの戦いで連携が上手く取れないかもしれない。
「ん~…もういいです。大丈夫です。わたしも少し大人気なかったです」
プシペィは少し悩みながらも許してくれた。
「ありがとう!本当にごめんね…」
「もう謝らないで下さいよ。それにしても魔法を覚えてしまうなんてアヤトさんもかなりムチャしましたね。伝説の魔法使いから教わるといっても魔法を最初から使えないということは死を感じたはずです」
「はい…何度か殺されました。火、水、土、空気、時間、心、治癒、全て覚えるとなると本当につらかったですよ」
現実では昨日のことなのだが相当昔のことに感じる。
「全魔法を使えるのですか!?本当にバケモノですね」
プシペィは驚いていた。そしてやはりこの全魔法を使えるということはバケモノの部類に入るのだろう。
話をしているとスピカルの部屋に着いた。
「アヤト、入ります!」
「プシペィ、入ります!」
「あぁ、いつも通り扉は開いてるから入っておいで」
俺とプシペィはスピカルの部屋に入り、スピカルの座っている机の前に立つ。
「アヤト殿、先ほどは本当にありがとう。さて、先ほどの話はひとまず置いておいて、カイエン帝国のことなんだが…」
「今どんな状況なんですか?」
プシペィが口を開いた。
「うむ。先日撤退した時からあの場所を動いていなかったのだが、どうやら今日の朝方から動き出したようだ。まだ、向こうにはけが人もいるだろうからそこまで早くは動けないだろう。ただこちらとしても必ず次で止めたい。さてどうする?」
スピカルは思いっきり投げっぱなしにした。しかし俺には作戦があった。
「俺とプシペィとで大きく深い穴を作りたいと思います。簡単に言うと落とし穴です。ただ子供の遊びと違うのは魔法を使います。敵本体が全て穴の範囲に入ったら穴を開きてき全軍を穴の中に入れてしまえば戦意は失うでしょう。向こうもこっちも被害を最小限にできると思います」
「ほぅ。敵軍の被害も最小限にする理由は?」
「俺はなるべく敵軍も自軍も死傷者を出したくないんです。人には必ずつながりがあるはず。死んでしまうとそのつながっていた人は悲しみ、こちらを憎んでしまう」
「なるほど。優しいですな。プシペィ殿はどうだ?出来ると思うか?」
「私は出来ると思います。ただ、その規模の魔法を使うとなると…私だけだとちょっと難しいかと…」
プシペィは俺の顔を見た。果たして出来るのか?そんな疑問があるような顔だった。
「疑問はあると思います。ただ、俺はパップさんに魔法を学びました。それも何カ月も。たぶん申し訳ないんですけど俺はこの国の中でパップさんの次に魔法に特化した人間です。間違いなくさっきの作戦、実行できます」
プシペィとスピカルはさすがに怪訝な顔をしていた。それもそうだろう。魔法とは何かさえわかっていなかった者が一夜にしてバケモノじみた魔法を使えると言い始めるのだ。その反応は正解だろう。ただ、俺には自信があった。そしてこの作戦、もう一つ俺にはやりたいことがあった。ただ、そのことはこ、の二人には隠していた。そう、もう一人の転移者についてだった。
「まずは場所を決めましょう!スピカルさんはどこがいいと思いますか?」
「ふむ。ここはどうだ?」
そう言ってスピカルは地図を取り出した。地図はかなり大まかに敵の位置と王都が記されていた。そしてスピカルが指さした場所はかなり王都に近い場所だった。
「ここは近すぎないですか?」
プシペィのいうことはもっともだった。
「いや、これくらい近いほうがこっちの時間が稼げる。向こうもそんなに早くは動けないだろう。時間は大体…3日くらいだろう」
「それだけあれば準備は完全にできると思います」
「そうだろう。ただ、ここで倒さないと終わりになるだろう」
その一言はこの場にいたプシペィと俺を静かにさせるにはもってこいの一言だっただろう。ただ俺は必ず勝てる確信があった。
「アヤト殿は勝てると言ってくれた。それならば、ここで迎え撃とう」
「わかりました!絶対に勝ちます!」
負けることが許されなくなった。ただ今の俺は負ける要素が一切見当たらなかった。作戦が失敗したとしても俺一人でどうにかするつもりだ。絶対に勝つ。そしてあの転移者と話をしなければ。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
ドンドンと物語は進んでいくつもりでございます。
面白いと思っていただけたら幸いでございます。




