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玄関を開けたら異世界でした  作者: 鈴木寛大
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第2章 3話 魔法

魔法使いの家に招待され訓練を受けることになったアヤト!!

魔法を使うためにはある絶望的な条件があった!

さぁアヤトはどうなるのか!!!

 翌日。

「ありがたく今の状況を受け入れよう…かぁ…。アヤト…貴様何様だ!」

 そうだった…心を読めるんだった。

「その通りよ。まるでテレパシーね。とりあえずアンタにあたしの魔法のすべてを教えないといけないのよ」

「あ、そうでした。なんでパップさんの魔法をすべて教えてもらえるんですか?」

「あぁ、そうだったわね。また言うの忘れてたわ。あのね、帰りたいんだよね?元の世界に」

「はい!帰りたいです!今のこの世界での状況が落ち着いたらでいいんですが、帰りたいです」

「いいね。責任感が強いのがいい。まぁ、今すぐに帰るっていうのはさっき話した通り無理なのよ。ただね、帰るためにはあたしの魔法の全てを覚えてもらって、あとは…あんた多分体術使えないでしょ。それも覚えてもらえればたぶん、帰れると思うわよ。帰り方は時が来たら教えてあげる」

「なるほど…帰るためには魔法…そして体術?!」

「あぁ。あたしは未来さえ見えちゃうのよ。だからね、魔法だけじゃなく体術というか…まぁ要は剣でも拳でも何でも使って相手を圧倒する力が必要ってこと!」

「あ、最後めんどくさくなりましたね?」

「考えるより口が先に動いてるぞ」

「だって考えたって読まれるし」

「まぁその通りね。よしよしそれじゃチャチャっとやっちゃうか!」

 と言ってパップは指をパチンッと鳴らしたと思ったら部屋の壁が、天井が広さがわからないくらい白かった空間が一斉にパタパタと音を出し、タイルのようにひっくり返ってみたことのある風景になった。これは俺の通っていた高校の教室?

「お前はこういうところで勉学に励んでいたんだなぁ…」

 パップは不思議そうに教室に早変わりした部屋を見渡していた。

「2年以上前に過ごしていた場所ですね。凄く懐かしいです。どうやってやったんですか?」

 素直に生じた疑問だった。

「あぁ、これはお前の記憶を読み取っただけよ?」

「記憶を読み取る…記憶まで見れるんですか?」

「まぁあたしには造作もないことよ。さて…ここで教えればいいのかしら?」

 と言って黒板の前に立った。

「そうです。そこにチョーク…白い棒があると思うので黒板を使うならそれで書いたりできますよ。黒板消しで消せたりもします」

「あぁ、これがチョークで…これが黒板消しか。なるほど。これをドアのここに挟んで…簡単な罠で遊んでたんだな?」

「あぁ…また記憶を読んだんですね…古い記憶を…」

「バカなことをしてたんだな。さてやるか!」

「魔法についてどこまで知ってる?」

「火、水、土、空気っていう四大元素があるっていうのは…」

「アッハッハッハッハなんも知らんなお前」

 パップは大爆笑した。

「そりゃ元の世界は魔法が無いからね。物語のフィクションの中にはあったけど、それも作者によって設定は違うし」

「ふむ。魔法が無い場所から来たらしょうがないわね。じゃあまずは簡単に四大元素について教えてあげるわね」

「はい。よろしくお願いします!」

 俺はなんとなく高校生の時に座っていた席に座ってパップを見る。懐かしい感じがしてなんかむず痒い。

「よし。火っていうのはまぁ火のこと。あの熱いやつね。次は水。水はあれよ!喉乾いたら飲むやつ。土はそこら辺の地面を見たらわかるわね。最後が空気。これが結構種類があったりするんだけど例えば、風とかも含まれるのよ。」

「雑過ぎないですか?」

「いいのよこれで。簡単に教えたほうがわかりやすいでしょ。続きよ!

 次は相性関係ね。火は空気に強い。空気は土に強い。土は水に強い。水は火に強い。わかった?」

「はい。なんとなくわかりました…」

「うん。なんとなくでいいんだよ。まぁ、これは魔法の原理というか基礎知識ね」

「なるほど…」

 教えるの雑なぁ…と一瞬感じてしまった。

「まぁ人に教えたことほとんどないからね!そこはしょうがないって割り切ってちょうだい!!まぁちゃんと覚えさせるから大丈夫よ。基礎知識だけはちゃんと覚えといてね。」

「わかりました…がんばります。ん?そしたら疑問が出てくるんですがいいですか?」

「あぁ、言ってみなさい。」

「時間についての魔法、空間についての魔法、人の心を読む魔法…っていうのは四大元素にはないですよね?」

「そうね!その魔法はまた違う魔法なのよ。四大元素っていうのはまぁ一般庶民からある程度の魔法士と呼ばれてる兵隊たちがよく使う魔法ね。簡単な魔法なのよこの4つは。これはすぐできるわよ」

「なるほど。あと、この世界で一番最初にお世話になった人たちに教えてもらったのですけれど、魔法は生まれ持った才能が無いと使えないとか言ってました。火を使う人は火しか使えないし風を使える人は風しか使えないとかって聞きました。それはどういうことなんでしょうか?」

 俺はビターサン夫婦に聞いたことを伝えた。

「そうね。その通りよ。私はその全属性を使えるけどね。使える方法も教えるわよ。」

「はい!お願いします」

「一人一つの属性って考えるからそうなるのよね。一人一つの属性じゃなくて、一つの命に一つの属性ってことなのよ。ね?簡単でしょ?」

「はぁ…?」

 パップが得意気に言った説明が一切何を言ってるかわからずため息交じりの返事をした。

「だ!か!ら!1つの命ってことは1回死ねばいいのよ!4回死んだら4属性全部使えるようになるわよ!もっと死ねば全然違う魔法が使えるようになるってわけ!」

 この子はバカなのか?

「とりあえず今までの非礼を込めて4回殺して4回生き返らせるから。」

「今の思ってたことバレました?」

「当たり前だ!!!」

 と言って指を俺に向けた瞬間に俺の体は足元からゴウッという音とともに一気に炎に包まれた。目の前が赤い!なんだ?!なぜ?!疑問と同時に死の恐怖が一気に沸き上がった。死にたくない!死にたくない!怖い!熱い!

 体が焼けていく。パチパチという音が体中のいたるところから鳴っている。

 痛い!熱い!嫌だ!死にたくない!怖い!嫌だ!!!

 その瞬間目の前が真っ暗になった。


「起きた?」

 目を開けるとパップがまた俺にまたがり顔を覗き込んでいた。

「近い…」

「まぁまぁ。ほら身体は無事でしょ?」

 起き上がり身体を見ると火をつけられたとは思えなかったくらい何もなってなかった。どういうことだ…あんなに怖かった火が何もない。焼けていた体が元通りだ…。教室だった部屋はまた真っ白な空間に戻っていた。

「本当に火をつけたの?」

「そうね。あと3回よ!」

「ちなみにもう魔法使えると思うわよ。使い方は念じるだけ。簡単でしょ?」

「念じるってどうしたら…」

 簡単といったパップとは逆に俺は混乱しそうな頭を制御しようと必死だった。

「あぁ、そっか。さっきあなたは火の魔法で死んだから火を使えるようになってると思うわよ?念じるってのは簡単よ。火をつけたい場所に火よ点くんだ~~って思えば火が付くわよ」

 そうパップは言った。念じる…念じる…何を燃やせば…黒板を燃やしてみよう。

 火よ点くんだ~…火よ点くんだ~…

 2回ほど念じたところで黒板が一気に燃え出した。

「うぉ!」

「アハハハハハ。本当に火よ点くんだ~って念じるってアナタ素直すぎるわよ」

 またパップは爆笑させてしまった。

「それにしても思いっきり燃やしたわね。ホイ!」

 指を黒板に向けると燃えていた火が動画の逆再生のように小さかった火が大きくなりまた小さくなり消えてしまった。

「凄い・・・もしかして俺の体を治したのも今の魔法ですか?」

「そ!その物体だけの時間を逆行させれば元に戻るわけ。ちなみにあなたには記憶だけはそのままにしといたから死んだ瞬間まで覚えてたのよ。脳が死んだって思ってるから命が一回無くなったっていうまぁ世界のことわりを騙した感じよね」

「なるほど…なんでもありですね…」

「まぁあたしもこれを知ったときはびっくりしたわよ。でもまぁなんでもありっちゃなんでもありね。じゃ次ね。」

 そう言って俺にまた指を向けた。


最後まで読んでくれてありがとうございます!!

楽しんでもらえたらうれしいです

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