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撃鉄の響く戦場にて  作者: KY


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辺境伯領開発記③

夜勤が終わり、投稿をさせて頂きます。

辺境伯領の開発は、棄民と移民、移住者の頑張りもあり、進んだ。

片親でも、子供だけでも生活が出来る領地でもある為に余計に開発に拍車がかかる。


「養蚕をしていた者達により、生糸生産が出来るようになりました。 それと並行して、織物生産も開始が試験的に出来そうです。」


「人手の方は?」


「ひとまずは片親の女性陣を当たます。 あとは成人になったばかりの孤児の女の子を当たます。」


「うまく行かない事は分かっているから焦らずにね。」


「分かりました。 選定も行います。」


「よろしく」


生糸生産から派生して、様々な産業が出来たことで多くの働き口を出した。

生糸生産時に蚕の食事を提供する事や掃除は、子供でも出来る事から孤児や片親の子等の子供が担当になる事で、子供の小遣い稼ぎが出来た。 解雇の糞も燃料としての需要もあり、大鋸屑や炭の欠片等と混ぜて燃料として、販売・使用した。 火が付きやすく、安価であるからすぐに広まった。

間伐材の木々を使用した炭の生産もあり、山や山裾の開発も出来た。


「織物は予想通りの進みだけど、炭や燃料は凄い早い進みだね。 驚いた。」


「いままでの薪より火が付きやすく、薪より長く燃える炭や燃料は女性を中心に大いに広まりました。 孤児院の子供の作った炭団子?と、いうものも中々、良い売り上げを出しました。 あれは一体、何が材料何ですか?」


「あれは・・・。 糞だよ。」


「えっ?」


「だから家畜の糞だよ。 あれを水と炭クズや枯れ葉、藁を刻んだものと混ぜるんだ。 それを成型してから乾燥したものが、炭団子になる。」


「材料はほぼタダだから孤児院でも生産できる。 水とかき混ぜて、成型するだけだから問題ない。 それでいて、結構持つから経済的。 煙が少ないから痛くならないしね。」


「そうですか・・・。 凄いですね。」


燃料改革ともいえる各種の生産品は、元からいた商人のセサム達が中心に行っていたが、革命に近い上に経済的な各種の燃料は、アバロンだけではなく、他領地でも売れた。 特に炭団子は単価が安い割に長く使える利便性から庶民に広がった。 薪の五分の一で、薪より長く燃えた。 それでいて、熱量も悪くないから流行らない訳がない。


「これはヤバイ。 生産と供給が追い付かない。 各地の孤児院で生産してもらおう。 うちらが売るより生きたお金だ。」


「孤児院の園長に頼んで、知り合いの園長に製造法を教えて生産してもらおう。」


セサムは孤児院の園長に頼みに行くと、園長も快諾。

知り合いの園長や支援者の教会関係者に手紙で伝えた。 生産が各地に点在するようになり、少しずつ安定し始めた。

その尽力のお礼に差し入れの食料を持って孤児院にやってきた。


「しかし、ここまで売れるとは・・・。 まあ、安価な金額だから仕方がないか?いや・・・そんな理由では片づけられないくらいだ・・・。」


「私もお役に立てて嬉しいですよ。 知り合いの園長達も新たな仕事が出来て嬉しいと、言われましてこちらとしても嬉しいです。」


「私もここまで大きくなるものとは思いませんでした・・・。」 


「まあ、孤児院はどうしても仕事が少ないので、継続的にある仕事はありがたいです。 それがお金を生む仕事なら子供達に食事や必要な物を買い与える事が出来ます。」


セサムは園長に差し入れを渡し、子供達が手を振る中、帰っていく。

帰路は自分の過去を思い出していた。 過去は自分の税金すら払えるかわからない状態だった。 それが今は店も広がり、従業員も増えて仕事も増えた。 それで制度使用していても買い付けの旅でも今までの倍を仕入れても足りなくなる事が増えた。


「おれも変わったな・・・。 小銭を稼いで収めていたのに今では孤児院の税金を俺が収めているんだから変わったね。 明日も頑張ろう!」


セサムは以前より賑わっている目抜き通りを歩いていく。

以前とは比べられない程に賑わっている閑散としていた通りを進んだ。


元々ある街や村では、多くの人出で多くが拡大した。

新規の村や街も出来た。

基地の隣には町が出来、町や村では基地内の仕事や工場の内職仕事で、大いに潤った。

畑も機械的に大きくしたことで、大規模農業が可能になり、複数の農家で広大な耕作地を管理・運営していく事で、農場化していった。


「今年も平年並みだな。 元居た所の3倍量だけど。」


「そうだな。 あっという間に終わった収穫が、全員で取り掛かっても一日仕事だからな。 税も多いがそれでも半分は必ず残るから分けても一年間は余裕で過ごせる。 工場や市に参加すれば、そこからも手に入るからありがてぇな。」


「そんだ、そんだ。」


農作業をしている農夫の一団が、元居た所と比べての感想を述べていた。

彼らの出身は生産量が少ない割に税が多い。 ここは税も多いが、それを大きく上回るほどの生産量がある上に、肥料も支給される。 

それどころか、種籾や苗も初めのうちは、格安で用意をしてもらえる。 ある程度、経験を積むと定価購入になるが、自分で用意するより質の良い物を用意をしてもらえるから農夫の殆どが利用した。

新しい苗や種は増産・増収の元になった。

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