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撃鉄の響く戦場にて  作者: KY


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戦闘準備

こちらもとうとう60に近づいてきました。

拙いものかもしれませんが、作者は頑張りました。 温かい心で読んで頂ければ、幸いです。

これからも頑張ります。

宣戦布告からアバロン領では忙しい日々が続いた。 国境警備隊には追加の兵員と兵器が、運び込まれてさらなる警戒レベルが高まった。 後方の戦闘部隊も戦闘準備命令が出され、機甲部隊・航空隊は念入りに整備・点検が行われていた。

 当然だが、拡張された事ですべての部隊が増派した。 航空隊も30機の作戦機を抱え、機甲部隊も戦車・装甲車・戦闘車・兵員輸送車は当然のこと、自走砲も配備した。 当然、3門しかなかった大型榴弾砲も6門に増えた上に他の支援火器も増えた。

そんな中でマサルは航空指令も兼ねるユリを伴って、航空基地のある場所に向かった。


「領主様が訪問して頂けるなんて、兵達も喜びます。」


「だと嬉しいね。」


「はい。 もちろんです。」


ユリと雑談をしながら基地にジープで向かう。

基地に着くと、一応のチェックを受けるが、ほぼ顔パスに近い状態で入場した。

そのまま、基地の作戦室に入ったマサル達を基地の幹部たちが、待ち構えていた。


「「「「「「「領主様!お待ちしておりました!」」」」」」」


「出迎えありがとう。 よろしく。」


「「「「「「「はっ!」」」」」」」


「掛けてくれ。 頼みたいことを伝える。」


領主でもあるマサルの言葉を聞き残さずに拝聴しようと、様々な種族の幹部が耳を傾ける。

しかし、それは彼らの期待したものではなかった。


「我らは一番槍ではないのですか?!なぜです?!」


「我らの練度が足りんのかの?ですが、彼らはよくやっております。 これ以上は・・・。」


「君らは勘違いをしている。 まあ、一番槍ではないが、序盤は航空隊は偵察と情報収集に努めて欲しいのだ。 無論、遊撃出撃もある。 だが、情報は重要だ。 貴殿らにはすまないが、涙を呑んで欲しい。」


「領主様。 一つよろしいでしょうか?」


「何かね?」


ひとしきりの説明をしたのちに頭を下げてた。

領主に頭を下げられては、従わないというわけにはいかない。 憤慨したエルフとドワーフの士官は着席した。 説明を黙って聞いていた一人のキツネ族獣人の女性士官が手を上げた。 マサルが指名すると、彼女は話し始めた。


「これから偵察に専念するという事は分かりました。 本音は何ですか?」


「いや?特に情報の大切さを知っているから貴殿らに頼みに来たのだが?」


「それは我ら航空隊の者は、良く知っております。 そうではなく、何か隠しておりませんか?」


「・・・。 特に何も?」


「少し間が空きましたが?」


「おい!領主様に失礼だぞ!」


「・・・。 顔に出てたかな?隠し事は無理なのかな?ユリ?」


「そうですね。 領主様は我らではわかりやすいかもですね。」


「仕方ないか・・・。 これから話すことは作戦後半の事だから他言はするな・・・。」


「「「「「はっ!」」」」」


そこでマサルが航空隊に頼みたいことを伝えた。

それを聞いた幹部陣はそういう事ならばと、作戦の序盤は情報収集に努める事を確約してくれた。

その後でそのまま、機甲部隊のいる基地へ向かった。

そこでは、機甲部隊が主攻部隊であることが伝えられた。 そして、戦車部隊を押し立てての戦術で行われる事も下達された。 ドイツの電撃戦を模すことにした。

機甲部隊の基地では、爆発したような喜びようだった。 彼らの予想では、航空隊と砲兵隊が叩いたのちに自分が行くと思っていたから砲兵隊は変わらないが、航空隊は情報収集に回ることが伝わると、一番槍の手柄を得たことを喜んだ。


「戦闘が開始されたら、こちらに報告は厳守だが、細かい変更は貴殿らに一任される。 心して掛かってくれ。 手落ち・無茶のない作戦運用を熱望する。 それは兵の一人に至るまで徹底してくれ。 貴殿らの武運長久を。」


「「「「「ありがとうございます!」」」」」


機甲部隊の幹部陣もマサルに総立ちで敬礼をしてくれ、マサルも答礼して基地を後にした。 その後、歩兵隊・砲兵隊・補給部隊と、回ったのちに司令部のあるアバロン基地のジョアンナの執務室に来た。


「お帰りなさいませ。 どうですか?ご自身の部隊は?」


「ああ、意気揚々にして戦意旺盛。 流石としか言えない。 幹部連の苦労の結果出てたよ。」


「ふふ。 ありがとうございます。 領主様の福利厚生が大きいですわね。」


「だとしたら嬉しいな・・・。」


「はい。 私のここまで手厚いと頑張ろうと思いますよ。」


マサルは兵達にある特権を与えた。

まず、退役は不可。 これは継続的な訓練があり、一定の練度を維持させた。 しかし、それは兵に無理をさせていると、とられかねないがここからだ。 まず、軍にいる間は家族の食事も領主負担で、三食が家族人数分得られる上に子供の教育も軍の学校で受ける事が出来る。 当然、医療も軍の病院で隊員の家族を示す証を見せると、無料で治療・療養が出来た。 職もある。 娯楽施設も用意をした。 任務をこなせない状態になっても何かしらの業務に就く事が出来たし、戦死をした場合も保証金が支給された。 住宅も用意され、そこに安価で入居で来た。 その上で給与・賞与・特別報奨金も出る。 ここまで出せるのも獣王国との交易もある。 


「そのために結構、エグイ金が動いたけどね・・・。」


「ですが、その我らを狙って商人が嗜好品を売りに来ています。 その他にも子供の教育と医療に手厚くしてくださったことで、労働力と人口増加で安定をしてきております。 政策的にはうまくいっておりますよ。」


「しかし、まだ油断が出来ない状況です。 領内もまだ有害獣は多く居りますから。」


「まだ、落ち着かないか。 仕方がありません。 今回の事もあり、余計に第二線級の戦力も必要になり、一部の部隊は留置せねばなりません。」


「・・・。 本当に迷惑だな。 あいつら。」


「・・・。 それ今言います?昨日、マリア様を性的に殺した上に御付きの方まで味見した貴方様が?」


「・・・。 戦闘が近づいたことで我慢が出来なかった。」


「今度は我らもお願いします。」


「善処する・・・。」


「はい。」


こうして、大まかの作戦を舞台に伝達が終わった。

そして、準備が整ったことでひとまず一日の休暇を半分ずつ部隊ごとに与え、そのあともう一日点検に使用した後で、進軍を開始した。  


「さあ、行こう・・・。 戦場(パーティー)に。」

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