挑発
今年2回目。
今年も出来れば7日に一回は投稿を頑張ります。
番の儀式の後で、姫騎士ことマリアとの婚儀が始まった。
帝国の傍流とはいえ、継承権のある女性との婚儀は、やはり相手側にも伝わり、返還要求が来たらしいが、王宮は無視した。
その為、帝国の送還用の部隊が強制的に入ってきた。 通り道の他領主は、街や村に入らないのであればと、通行を許可したらしく、大した被害を受けた様子もない状態でアバロン領の国境に来た。
「我らは帝国騎士だ!皇帝陛下の勅命で姫騎士殿と領主様一家をお迎えに上がった!通せ!」
「こちらは国境警備隊です!貴方方の通行は許可できない!退去せよ!繰り返す!退去せよ!」
当然、アバロン領では入れるわけもなく、国境で惜しい問答が起きる。
入国は許可も出来ないし、領主妻になる方とその母君と義兄弟様を引き渡すのは、論外と言わんばかりに建物内の構造物や土嚢や移動式の障害物を出し、監視所の武器を出して構えた。
前に進もうとしたら狙撃手や機銃手が威嚇射撃を行った。 その為に膠着状態となり、帝国側は野営の準備を始めた。 アバロン側も追加の部隊と炊事部隊が、着いて持久戦の姿勢がとられた。
<帝国サイド>
目的地近くで夜営を余儀なくされていることにいら立ちを感じていた。
ここまでの領主は通行だけは許可したからだ。
「目的地手前で止められるとはな。 帝国の力を知らんのか・・・。 嘆かわしい・・・。」
「そうです!街に立ち寄らせなかったのは帝国の力を恐れての事、ここの領主はやはり姫騎士の夫になる男です。 妻の家族に良い顔をしたいんでしょう。」
「それの為に身を亡ぼすとは・・・。 賢い生き方とは言えんな。」
「やはり夜襲であそこを占拠しましょう。 それか横をすり抜けて先を目指しますか?」
「・・・。 横をすり抜けるのは帝国騎士としての扶持に関わる。 夜襲であそこを取ろう。 それからでも遅くない。」
「分かりました。 準備します。」
「ふふふっ、余裕ぶるのも今のうちだ・・・。」
帝国の夜襲の準備をしているときもアバロン側は動かなかった。
これに気分を良くした帝国側が、夜襲の為の接近を開始した。 そして、切り込みの距離に来た所で、号令をかけようとした時に変化する。
「よし・・・。 ここまでくれば・・・。 斬りこm・・・なんだ?」
ポン!ポン!
空気の抜けるような辺りに聞こえると同時に2つの放物線が騎士側を包んだ。
「何だ?」「構わん!突っ込め!」
隊長らしき男の声で一斉に茂みから出てくると、一目散に向かってきた。
こちらも照明弾で彼らの事が見えていたから隠れていた隊員まで出てきて撃ちまくった。
一分ほどの射撃音の後は、何も動かなかった。 帝国の連れ出し部隊は消えた。
遺体はアバロン側の教会で、祝福を受けてから荼毘にふされた。
「彼らは何のためにここまで来たんでしょうか?」
「それはわからない。 多分、連れてくれば昇進させるとかいう約束でもあったんだと思うよ・・・。」
「それでこの結果は辛いですね・・・。」
そんな会話をしながらも奇跡的に助かった帝国兵士の元へ行った。
医務室にいる生存者はほぼ生者ではない。
事切れる寸前だった。 そんな状態で話しかけてきた。
「私は・・・帝国軍・・歩兵・・隊・・アランです。 にっ、任務は・・・どうなり・・ま・・した?」
「安心したまえ。 貴殿らの任務は終わった。 姫騎士殿をはじめとする方々は、次の部隊に引き継がれたから。 お前も休め。」
「あり・・が・・とう・・。」
そこまで言った所で、唯一の生存者はなくなった。
顔はとても落ち着いた優しい顔だった。
「彼はいくつだった?」
「手帳によれば、17歳です。」
「そうか・・・。 騙したようで悪いが、安らかに行けただろうか?」
「分かりません。 ですが、ついていい嘘だと愚考します。」
「ありがとう。」
こうして、彼の遺体を含めて埋められてしまい、その上に花の種を蒔かれた事で余計に分からなくなってしまい、帝国側も突っつくことが出来なくなった。
その上、引き渡しも結婚したからと、獣王国側に拒否をされた事で自力で取り戻すことが出来なくなった。 しかし、蛮族たちは彼女の引き渡しを要求していた。 部族の後継ぎに妻にするためもある。 しかし、帝国側が応じなかった、正確には応じる事が出来なかった。 ために再度の進撃を開始。
これが帝国にとっての止めとなった。
帝国は主要都市が、蛮族に占拠された状態で村や中規模くらいの街は占領されていないという帝国になった。 その街のひとつに王族が逃げ込めたという話もあるが、確定しない。
蛮族側が上げたのは、第二王子の遺体のみで、王と王妃、皇太子の姿はなかった。
「帝国は中抜きしたような国になりました。 蛮族が占領した場所では、略奪・強盗が支配者側によって行われています。」
「こちらにいるマリアの事がそんなに欲しいのか・・・?」
「向こうからしたら女も略奪品の一つなんだろう。 だから欲しいものは要求したんだろう。 まあ、渡す気はないが。」
ジョアンナ・ユリーダと自分が話し合っていた。
当然、領土を面することになった場所についての検討やその他の検討も行われたのであった。
そんなことを考えている日が数日経った頃、やはり件の使者がやってきた。
現れた使者は、少し着飾った壮年男性の使者だった。
その他に従者として、数人の同族者と帝国人も数人いた。
「面会して頂き、ありがとうございます。」
「使者殿はどのようなご用件ですかな?」
「それはお分かりのはずですが?」
「マリアの事ですか?」
「・・・。 お分かりの様でありがとうございます。 引き渡して頂ければ、族長は不可侵条約を結んでも良いと言って・・「舐めんなよ」・・・はい?」
「舐めんなよって、言っている!勝手に侵攻しておいて、うちの嫁を寄こせ?いい加減にしろよ?」
「そんなことを言ってよろしかったのですか?戦争になりますよ?」
「話にならんのなら仕方あるまい。 剣で話をしましょう。 そちらも後悔しないで下さいね。」
「分かりました。 こちらも対応を考えさせていただきます。」
使者はニヤニヤしながら退室していった。 それどころか、屋敷の使用人を誘拐しようとしている所を検挙した。 それを越権行為だと、騒いだ。 文句を言いながら退去していった。
「あいつら来る気でいるね?」
「やはり出迎える準備、しますね。」
「徹底的にやろう。 誰に喧嘩を教えてやる。 」
こうして、蛮族との戦争が確定した。
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