↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
23/32

第22章:ケイル?顔が赤いよ! ― 玉座での抱擁

いつも応援ありがとうございます!白石ソラです。

ついに…玉座じゃなく床にあぐらをかいて座る魔王。

「俺たちは一緒に死んだ、同じ事故、同じ瞬間に」分離を拒んで叫んだら、システムは記憶を引き裂いた…お前は天界へ、俺はこっちへ。

33.00%の完全な再会回、号泣必至です。Xもやってます→ @Sora_no_TENKAI

ケイルは床に座った。


玉座でもなく、部屋のどの椅子でもなく――本当に床にだ。あぐらをかいて、俺の目の前に、冷めた火山岩の欠片を引っ張ってきて即席の腰掛けにして。まるで、その馬鹿げたほど単純な仕草が、ロードとして保つべきどんなフォーマルさよりも大事だと言わんばかりに。


「座れ」彼は言った。「これは立ったまま聞く話じゃない」


座った。


「俺たちは、もう名前もちゃんと思い出せない場所出身だった」彼は始めた。俺たち二人の間の床のどこかの一点を見つめたまま、話しながら俺を直接見るのは辛すぎるかのように。「通りを覚えてる。金属の屋根に降る雨の、あの独特な匂いを覚えてる。腹が痛くなるまで笑った、何か馬鹿げた冗談のことを覚えてる。何の冗談だったかは、もう思い出せないけどな」


「俺はそのどれも覚えてない」俺は小さく言った。


「分かってる。そして、それが……」彼は唾を飲み込んだ。人間らしい、地獄のロードという体にはあまりにも場違いな仕草で、見ていて胸が痛んだ。「それが、俺がお前に話すのが一番怖い部分なんだ。もしかしたらお前が覚えていないのは、俺のせいかもしれないから」


「どういう意味でお前のせい?」


「俺たち、一緒に死んだんだ。同じ事故、同じ瞬間、二人同時に」彼は深呼吸した。とはいえ、彼ももうずっと前から本当の意味で呼吸する必要はなくなっていたのだろうと疑った。「そして、死んだ時、分離があった。良い魂は天界へ、悪い魂は魔界へ、そういう仕組みで、疑問も挟まず、ただそうなる。ただ、俺たちは分かれたくなかった。俺はお前の手を握ったのを覚えてる――お前がまだこの瞬間には持っていなかった手をだ。だって死んだばかりの魂には決まった形がないから――そして、お前を一人で行かせないって叫んだのを」


胸に、パーセンテージでは名前の付けられない締め付けを感じた。


「それで?」


「それでシステムは、官僚的なシステムが、書類に収まらない問題を見つけた時にいつもやることをやった。無視したんだ。俺たちが叫んでるのに、お前を天界に放り投げ、俺をこっちに放り投げた。ただ、そうした時に、本来は丸ごと残っていなきゃいけない何かを引き裂いたんだと思う。お前の記憶は取り残された。俺たち二人の間のどこかに引っかかって。そして俺はそれを丸ごと抱えたまま、一人で、俺を覚えていない友達の記憶を背負って」


言葉は、静かな水面に落ちた石のように俺の中に落ち、存在の隅々にまで波紋を広げた。


「お前は魔界に来ることを選んだんだ」俺はゆっくりと、ピースを繋ぎ合わせながら言った。「お前は悪魔になるはずじゃなかった」


「天使になるはずだった。チート付きって後で言われたよ、ああいうのはすぐ将軍になるタイプだって」彼は、裏に本当のユーモアのない、曲がった笑みを浮かべた。「でも俺は叫びすぎた。天界にお前なしで行くのを拒否しすぎた。だからシステムは、記録上、俺をリダイレクトすることを決めたんだと思う。官僚機構にとっては、プロトコルに従うことを拒む一つの魂に対処するより、俺を反対側に放り投げる方が簡単だったんだ」


「お前は俺のために天使になることを諦めたんだ」


「俺は何も諦めちゃいない」彼は訂正した。ようやく目を上げて、俺を本当に真正面から見据えた。「俺は選んだんだ。その時は選択には思えなかった――ただ喉が痛くなるまで叫んでるだけに思えた。でも、今振り返れば、人生で俺がした唯一の本当の選択だった。残りは全部、システムが俺のために決めたことだった。これは俺が決めたことだった」


もう抑えられなかった。


涙が予告なく溢れ、温かく、現実のもので、つい数日前までは上手く作り出すことさえ知らなかった顔を伝い、俺は意識的にその仕草を決めるよりも先に、前へ身を投げ出し、腕を彼に回していた。


ケイルは一秒固まった――自分の涙のさなかにも気づいた。彼はそれを予想していなかったのだと。たぶん、長い間ロードで、力で、誰も必要とせずに一万の悪魔を従える存在でいた後、抱擁を受ける方法をまだ覚えているかどうかさえ、自分でも分からなかったのだろう。


だが、それから彼の腕も俺の周りで閉じ、きつく、強く、言葉がまだきちんと言い表せていなかった全てのことを裏付ける切迫感で。


「会いたかった」彼は言った。声は今や詰まっていて、ロードとしての無気力は完全に蒸発していた。「お前が、会いたいと返してくれるほど十分に存在しているかどうかも分からないまま、それでも」


「会いたかった」俺は彼の肩に顔を埋めて言った。「誰に会いたいのかも、なぜなのかも分からなかったけど、この人生丸ごと、会いたかったんだ」


ちょうどその瞬間、玉座の間の扉が再び開き、悪魔の集団が――見た目からして衛兵で、暗い鎧、炎の穂先の槍――速い隊列で入ってきた。明らかに、部屋の予定されていない動きについて、何らかの警備システムに警告されたのだろう。


そして、止まった。


全員が同時に、溶岩が溝を流れる音さえ小さくなったように思えるほどの、完全な静寂の中で。


彼らのロード。退屈そうな一瞥と半分のスラングで一万の悪魔を従えるロード。魔界株式会社の廊下で流れる全ての噂によれば、職業的な退屈以外の感情を一度も見せたことのないロード。


床に座っている。天使を抱きしめて。泣いている。


「……我がロード?」衛兵の一人が、混乱と、あれを目撃していることへの純粋な恐怖の間で声を震わせながら、恐る言った。


ケイルは抱擁を解かずに、俺の肩越しに彼らを睨むのに十分なだけ頭を回した。


「もしこの部屋の外でこれについて言及した奴がいたら」彼は、声はまだ詰まっているが、すぐにいつもの権威の欠片を取り戻して言った。「お前らを入り口ロビーの永久的な装飾に変えるからな」


衛兵たちは完璧なシンクロで踵を返し、入ってきた時と同じくらい速く出て行った。一人は急ぎのあまり自分の槍につまずいた。


彼らの後ろには、ラドゥエリエルだけが残って立っていた。全てを職業的な満足感と、彼女には予想していなかった本物の愛情が混ざった表情で見つめていた。


「よし」彼女は、九本の尻尾がついに完全にリラックスしてコメントした。「これで四十年越しの謎が解けた。計算されたリスクを背負う価値はあったわね」


床の、玉座の近くでは、ピイと小さなケルベロスが、どうやら喧嘩するのは面倒すぎると決めたらしく、今では毛と光のごちゃごちゃした一つの塊になって丸まっていた。ケルベロスの三つの頭も、ピイの丸い体も、全てが同時に眠り、一日中の感情で疲れ果てていた。


ケイルはゆっくりと抱擁を解き、明らかに最近その手の仕草の練習をしていない、不器用なやり方で手の甲で顔を拭った。


「それで」彼は、目はまだ泣いて赤いままだったが、ロードとしての平静を少し取り戻そうとしながら言った。「お前は翼が一枚、九尾の狐が公式な親友で、しかもどうやらここまで降りてくるためだけに天界犯罪を犯したらしい。お前、面白くなったな、タリエル」


「俺は昔から面白かった。ただ、それを証明するのに十分なだけ存在するのに時間がかかっただけ」


彼は笑った――本物の笑い、俺が彼から聞く初めての、しわがれたが本物の笑い。


「それ、俺が覚えてる奴がまさに言いそうなことだ」


その正確な瞬間、俺の中で何かが変わるのを感じた。重さが調整され、光が胸の中心からゆっくりと昇っていく。今では馴染みのある、ほとんど心地よい感覚だった。





「三十三パーセント」俺は自分の手を見て、存在の重みが今は違って収まるのを感じながら呟いた。より安定して、より繋ぎ止められたように。


「それはどういう意味だ?」ケイルが尋ねた。


「意味するところは」ラドゥエリエルが俺の代わりに答えた。「大切な誰かに覚えられているということが、このシステム全体のほぼ他の何よりも価値があるってこと。あなたたち二人がこの部屋に一緒にいることで、ここ十分間で生み出された本物の存在は、彼がここ数週間一人で手に入れたものよりおそらく多いわ」


ケイルは俺を見た。ゆっくりとした笑みが形作られていく。それは、どういうわけか論理的な説明なしに深いところで、どんな記憶が数え始めるよりも百万回も前に見たことがあると感じるタイプの笑みだった。


「よし」彼は床から俺を立たせるために手を差し伸べながら言った。「せっかくお前がここまで降りてきて犯罪まで犯したんだから、俺が最低限できることは、場所を案内することだな。それに、どうせいずれバレるんだから、俺が従えてる一万の馬鹿どもに、お前をちゃんと紹介することだ」


俺は彼の手を取り、立ち上がった。背中で翼の重さが収まるのを感じ、ポケットにしまわれた羽根の温もりを感じ、ようやく、長い間ただ消えないようにしようとしていた後に、ついに――誰かを、存在してまで出会う価値のある誰かを見つけたという、新しくて奇妙で良い重みを感じた。


外では、玉座の間の高い窓から、魔界の赤い空が輝いていて、俺は、今まで感じたことのない穏やかな確信と共に、ここで過ごすのが最後の日ではないことを知った。


第22章 終了 - 存在度33.00% - 完全な再会


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

第2巻 終了 - 天の精霊

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



存在度:1.60% → 33.00%

進化:

- 環境共鳴(魂の残響のパッシブ)

- 完全な霊体

- 初めての翼(一枚、白)

- 羽根の剣(初使用 ― 斬るのではなく、否定する)

- 赤い絆:相互認識

友情:ピイ(生きた光輪)、ミカ(天使研修生)、ラドゥエリエル(システムのインターフェース)、カエルならぬケイル(魔王 ― 再会)


まだここにいる。そして今度は、一人じゃないと知った上で。

ご覧いただきありがとうございます!

毎日朝と夜の更新、コツコツとタリエルの成り上がりを追いかけてくださる皆様に心から感謝いたします。


日々の執筆の裏話や、天界のちょっとした裏設定などはX(旧Twitter)でも発信しています。よろしければのぞいてみてくださいね。

X(旧Twitter):@Sora_no_TENKAI


物語が面白いと感じたら、ぜひ【ブックマーク】や星(★★★★★)でのポイント応援をお願いいたします。皆様の応援が私の最大の執筆ブーストです!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。