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「スキル????」  作者: 古来 冷翠
3.前哨戦編
69/120

69.コンパスの指す先

お風呂にも入って、寝る直前。


『…俺も遊びたかった』


タウ。かわいいか。


『でも、どうしようもなくない?あれ』


だって、命の危機ではないし、そんなことに魔力を使ったらびしょ濡れになるし……。


『……明日、コンパスの先に行くんだろ?』


『多分ね。それがどうかしたの?』


『俺が指示を出したら、召喚を使ってくれ』


…なぜ。


『それによる利点は?』


『俺が楽しめる。以上』


それは微妙かも…。

すると、タウが話しかけてきた。


『聞け。お前の利点も探す……別に遊べなくても良い。体を動かしたい。戦いたい。それだけだから、戦え。お前らの実力の向上につながることもあるだろうし、利点もあるのでは?』


…たしかに、私たちの捉え方次第だ。

正直、ありかも。


『こんな遊びみたいな戦いで殺さないで』


『安心しろ。契約を使ってやる』


『バレない手立ては?』


『元からあったかのように見せかける。合図は俺がする』


『ってことは…向かう先はやっぱり魔王城なの?』


『いやぁ、わからんなぁ』


…まあいっか。


『合図は?』


『俺が、今だと言う』


『わかった。じゃあ明日』






「おはよう」


やはり一番に起きるのは私らしい。

だからまずは、リゼの部屋に起こしに行く。


「んあ〜おはよ、アミ」


眠そうに外に来てくれた。


「今日、コンパスのところ行くんだよね」


「そうだね。やりたいことはやりきったし、行こっか」


じゃあ、シンも起こしに行くかぁ。



コンコン。ドアを叩いてから開ける。

いや、寝てるんだろうなとは思うけど、一応ね?


「シン、おはよー」


「おはよ…もう少し寝させろよ…」


「でも、今日は行くんでしょ?あそこ」


「ん…そうだね。じゃあ準備するかぁ…」


うん。動いてくれそうでよかった。



朝ご飯はシンが作ってくれた。

今更言うことかとは思うけれど、ここの宿、めちゃくちゃすごいのだ。

お風呂もあるし、流石に一階ごとにひとつだけれどもキッチンもある。

異世界から来た人が作った、コンビニもある。


それはさておき、朝ご飯も食べ終わり、私以外のお二方はやっとやる気が出てきたよう。


「じゃあ、行きましょうか」


「僕の予想だと、行き先は魔王城だと思う。だからさ、転移魔法で途中まで行っちゃわない?立ち入り禁止区域、わかる?あそこからすぐのところに魔王城ってあるんだよね。そこまで行っちゃおうよ」


おぉ!いい!


「私は賛成」


「アミがいいなら私もいいよ」


「でも、この宿でやると暴発したら終わるんだけど…」


「んじゃ、外行こっか」




宿の外。


「よし…じゃあアミ、ここに飛んで」


シンが地図で指さしたのは、立ち入り禁止区域から少し離れたところだった。


「いいの?ちょっと離れてるけど」


「一応余裕は持っておこうと思って。確実ではないし」


まあ、それなら…。


「じゃあ行きます」


転移した。





「着いたね」


「そうだね。シン、ここであってる?」


「うん、大丈夫だよ。コンパスは…よし、まだ北を向いてる」


私が持つと不安だし、地図も持っているシンがコンパスの係だ。


「じゃあ、行きますか」


立ち入り禁止区域に向かって歩いていく。



ここが……例の。

私たちは立ち入り禁止区域に到着した。

中からは高濃度な魔力が感じられる。

昔の大規模な魔法が使われたと聞いたことがあるから、それの残りだろうか。


「ここまで来ると、魔力がわかるね」


リゼも少し緊張しているようだ。


「だとしても、行くでしょ?」


「「うん」」


私たちは覚悟を決めた。

そして、立ち入り禁止区域のロープを越えた。

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