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「スキル????」  作者: 古来 冷翠
2.魔法学院編
56/123

56.卒業式1

冒険譚は終わり、卒業式に向かう流れとなった。外はもう、黒に染まっている。


私たちは院長室を目指し、歩いていく。

階段を降り、廊下を歩く。

そして院長室にたどり着いた。

そこの扉は開かれていて、人は2列に分かれていた。

片方にはアレイスさんが、片方には甘党先生がいた。

列の後ろには看板を持った人がいた。

卒業生、同伴者とそれぞれ書いてある。


「じゃあ、私たちはこっちか」


招待状を見せた後、私とリゼは卒業生のほうに、イッシュとシンは同伴者のほうに並ぶ。

すれ違い際に、


「気をつけてね」


とシンに言われた。

一体何が起こると言うのだ。




数人が来て並んだことを確認してから、アレイスさんは正面に立った。


「えー、本日はお集まりいただき、感謝します。じゃあ、卒業生のみなさん、頑張ってください」


そう言ってからアレイスさんは、指をパチンっとひとつ鳴らす。


すると、床が抜けた。


……えっ!?


私たち卒業生は全員、落下していく。

たどり着いたのは、地下室のような空間だ。


「そっちに廊下が見えるでしょ?そこを歩いていけば会場に着くよ。でも、卒業式にはとあるものが必要でね……」


とある、もの……?


疑問はすぐに解消される。

アレイスさんは、地下になにか箱を投げ入れた。その下にいた人たちは全力で走り去り、無事生き残る。


「その中に、卒業証書となるブローチが全員分入ってる。いやぁ、毎年紙でもらう人がいないから助かるよ」


あー、そのための確認だったのか。


「そのブローチにはめるための魔石10個を集めてもらいます」


アレイスさんはもう一度指を鳴らす。

すると、廊下への扉が開かれた。

しかしその廊下、スライムで埋め尽くされていた。


「ひとり10個集めてきて。別に人が倒したものでもいいけど。1時間くらいで来れるように頑張ってね〜」


アレイスさんは手をひらひらと振り、地上への道は閉ざされた。


「リゼ、とりあえず行く?」


「いいんじゃない?私がまず集めてもいい?」


戸惑っている他の卒業生の間を、リゼは通り過ぎ、廊下の前に剣を構えて立つ。


「我が名はリゼ・ニトーリア。卒業試験?受けて立つ!」


そう言ってから、瞬く間に剣でスライムを倒し、廊下を通り抜ける。おそらく、100mほどは進んだのではないか。

しかし廊下に終わりは見えない。どこまで続いているのだろう。


『魔王様、今は卒業まで、に含まれますか?』


『あぁ、そうだ。アドバイスはしない』


この冷静度合いからして、知ってたな。


『かしこまりました』


リゼの通った道に落ちている魔石を狙い、人が押し寄せる。私はこの中に入りたくない。だから、少し待とう。

そう思い、見ていたのだが、スライムはまた廊下に湧いていた。

しかし、魔石を狙う彼、彼女らは気づいていない。これは、危ないのかも。


私は光魔法を使った。

できるだけ遠くまで届くように。

廊下は眩い光に包まれる。

すると、スライムは一瞬で浄化された。

そして、魔石はボトボトと音を立てて落ちる。


私は10個それを拾い、みんなが走り去った後の道を歩き出した。


今の光魔法で、廊下の大体の長さはわかった。おそらく500mほど。1時間もあれば、間違いなく着くだろう。ということは、私はゆっくり歩いていけばいい。



豪華な装飾がされている、石製の扉だ。


開けてみると、レッドカーペットの敷かれた階段がある。一段一段登った先には、また同じ扉があった。奥からはざわめきが聞こえてくる。

扉を開ける。

するとそこは、とてもとても広いホールだった。天井にはいくつものシャンデリア。床はふかふか。たくさんの長机が並んでいて、そこには食べ物が置いてあった。

少し奥を見ると、丸い席がいくつもあった。そしてそこには人がたくさん座っている。反対側を見ると、ステージがある。アレイスさんと甘党先生は、そこに立っていた。

私は丸い席のゾーンへと向かう。そしてリゼをなんとかして見つけ出し、座った。


「遅かったね」


「人混みは嫌なの」


私がそうリゼに返したところで、卒業式は始まった。


「卒業生の皆様、お疲れ様でした。みなさん魔石は得られたようで。それでは卒業式を開催いたします。まずは食事としましょう。お好きなだけお取りください。約30分後に、卒業証書の授与を開始します」


卒業生も同伴者も、我先にと食事を取りに行く。人混みが嫌いな私は、もちろん様子見だ。


「アミは後でいいの?」


リゼに聞かれるが、行く気はない。


「うん」


「でも、料理が多すぎて並んでないよ」


そう言われて見てみれば、たしかに人はバラついている。


「じゃあ行く」


驚くほどのスピードで前言撤回をし、私は食事を取りに向かう。

外国の料理や、和食や洋食と呼ばれる異世界の料理がたくさん並んでいる。おいしそうだ。さすが魔法学院。

私は好きなものを取り終え、席に帰る。

その頃にはすでに、たくさんの人が席に帰っていた。


私は軽く毒見をしてから食事を始める。

タウが信用できない状態である以上、自分でやらなければ。

スライムが湧いてきたら光魔法を使う。それをひたすら繰り返しつつ歩いていく。


すると、ひとつの扉が見えてきた。かなり

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