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「スキル????」  作者: 古来 冷翠
2.魔法学院編
35/120

35.各属性の授業6

『〈炎火〉』


私がお礼をした瞬間にタウが詠唱を呟いた。

作られた火の玉が向かったのは、落とし穴の中だ。人形が、爆散した。


『え、ちょっと、何してるの!?』


『俺はね、人形が嫌いなんですよ……』


まさかの個人的恨みだった。

たしかに人形が苦手だって言ってたような気がする。そのせいか。


「アミさん?何をしているのかな?』


あー、終わったかもしれない。

なんか、ゾウガみたいな優しそうな先生に限って怒ると怖いとかあるし……。


「えーっと、自然と打っちゃったというか……」


「その魔力の大きさ……もしかして君が、昨日の光魔法を使った人かな?」


言い訳をしてモゴモゴとしていた私に、シオカが話しかけてきた。ナイスタイミングだ。


「あ、実はそうで…」


「ふ〜ん、明日、光属性の授業来る?」


「はい、その予定です……」


「楽しみにしてるよ」


そう言って去って行った。


「帰っちゃったね〜。で、アミさん。さっきのは動機として不十分だよ?この際、動機は放置しよう。どうやって責任を取るの?」


あー、どうしよう……。


「ど、どうしよう……とりあえずアレイス先生に聞いてみます」


そうやって返すと、急にゾウガは慌てだす。


「あ、それだけは……やめてもらおうか」


もしかして、何か不都合があるのだろうか。


「ん?アミさん、僕に何か用かな?」


アレイスさんが来てしまった。

来てしまったら説明するしかない。


「実は……」


私はここまでの説明をした。

すると、アレイスさんはゾウガの方を見て、心底軽蔑するような視線を向けた。


「ねぇ、ゾウガ。僕は言ったよね?授業の内容に関しては心身の安全が確実に確保できるようにするものにして、と。君の判断基準じゃ心配だから僕に1回企画書を見せて、と」


あー、やらかしてるわけか。

そそくさと退散するのが1番だろう。


「帰っていいですか?帰りますね」


一応声に出し、私は部室に逃げ込み、古語の勉強をして1日を終えた。







日曜日だ。光属性の日だ。

光属性は、光魔法と回復魔法、浄化魔法にわけられる。

浄化魔法というのは、光を出してアンデットなどを浄化するというもの。前、幽霊に会ったときにタウが使っていたのがこれだ。


光魔法は、光を放つ魔法。

ただの光を放つこともできるし、攻撃力を付与した光を放つこともできる。

これらの違いは、アンデットを浄化できるか浄化できないか。

光魔法はアンデットを浄化する、というよりは光魔法を攻撃する手段をするだけ。

浄化魔法は、攻撃力としてはそこまで高いわけではないが、アンデットを浄化することに長けている。

そして回復魔法。魔力を使用して、対象の怪我を治したり、体力を回復させたりする。より高度な解毒にもこの魔法が必要だ。


ここまでは光属性の説明だ。

次に書かれていたのはテスト。

それは、光魔法で部屋の中を光らせ、そこに書いてある暗号を読み解くこと。

ほぼ推理じゃねぇか!と言いたいところだが、まあいいだろう。

ふたつめは、回復魔法で患者を治すこと。その患者は、保健室に運ばれてきた生徒だ。

難易度に差が出る、などの文句は受け付けないと書いてある。たしかに、そうだ。


「お、来たね。昨日の子。さぁ、光属性の授業を始めるよ」


まずシオカが私に示したのは、1枚の魔法陣。


「これを発動して。その先がテストの場所。そこに着いたら、光魔法を無詠唱で使って、その部屋に書いてある暗号を解いて」


とのことなので、私は転移する。





転移先は、真っ暗だった。

私は光魔法を使い、部屋全体を見渡せるようにする。


壁に書かれているのは、地図と文字。


3つのダンジョンを結び、現れる文字。

それが示すものを持ってこい。


と、壁に書かれていた。


『ダンジョンの場所ってたしか……』


私はおそらくダンジョンがあったと思う場所を、光の線で繋いでみる。


すると、その線の所々に文字が現れた。


『あ、…か、り……?光るものというか、光らせたものってことかな?』


『それでいいかと思いますよ』


よし、タウのお墨付きだし、これでいこう。

私は、少し離れたところにある机の上にあるランプに、火魔法で火を付ける。

そして、転移す……


あれ?転移魔法陣、帰りの分をもらってないような……?


うん、間違いなくもらっていない。

風属性を持っていなかったらどうするつもりだったのだろうか。


まあいいや。帰ろう。


私はタウに手伝ってもらいつつ転移魔法を発動し、先ほどの教室へと帰った。

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