進化&無
楓の髪が徐々に白に変わり真っ白となった。
目は黒目が赤に変わり今までの優しい雰囲気の楓からまったく別のものへと変わった。
「《ファイヤースピア》」
そう唱えると楓の両手には炎でできた槍が握られている。
それを相手に向かって投げる。
男はその槍に手をかざす。
すると槍は一瞬にして無となった。
その瞬間楓の顔から一瞬だけ驚きの表情が見えた。
が、ニヤリと笑い今度は自分の拳で相手を殴り家のあった方向へと飛ばす。
そして飛びかかろうとした際に豹変した楓の視界に座ったままのフウが入った。
楓は攻撃先を変えフウに飛びかかった。
「楓様...。」
覚悟を決めた顔でフウは楓の名を呼んだ。
「あぁぁぁぁぁ!」
楓は突然頭を抑え唸り始めた。
唸り唸り唸る。
そして止まった。
「フウ...かい?」
「はい。楓様のフウです。」
髪そして目は豹変したまま。
しかし心は楓に戻った。
「どうしたんだろう僕は。力がみなぎる。そして今までのあの力を使うと痛みが走るような感覚は消えている。」
楓はようやく自分の力をコントロールできるようになった。
「そろそろイラつくな!」
倒れていた男が立ち上がり楓へ飛びかかる。
楓はフウを抱きかかえて瞬時にその場から逃げる。
ネイ、ライも抱きかかえてアエルたちがいる所まで行った。
そこに三人を下ろした。
「ここにいといて。《バリア》」
楓は皆の囲むようにしてバリアを張った。
「これで被害が出ることもないだろう。」
「存分に楽しむか!」
楓の言葉に男ひ言葉を重ねて楽しむようにして楓に飛びかかる。
楓の顔面に殴りが入る。
だが同時に男の顔にも殴りが入り両者とも口の中が切れ血を吐き出す。
「なかなかやるじゃねぇか!」
また楽しむようにして男は楓の顔面に蹴りを入れようとするが、楓は体制を低くし、相手の残った脚を掬い相手の体制を崩される。
だが、男は振り上げた脚を体制を低くした楓の背中へと振り下げる。
楓は予想していなかった攻撃に対して避ける事が出来ない。
「《シールド》!」
背中ギリギリでシールドを張り攻撃を免れる。
「そうか、お前は魔法も得意なのか。初戦は大道芸だがな。俺もそろそろ本気を出さないといけないかな。」
男がそう発した瞬間に男の隣に見覚えのある虎が降りてきた。
その虎は炎を帯びている。
「またお前か。」
楓は怒りに震え男と虎を睨む。
『久しいな人間。お前を殺せる日が来るのを待ち望んでいた。』
「こいつを檻から出したのはお前か!」
『こいつとは似たようなオーラが感じられてな力を貸してやっているのだ。』
男が檻から出られた理由、それはこの虎が檻を破壊したからだ。
「では本気を出させてもらうぞ。」
「『ジョーカーモード!』」
男と虎が重なり、男が炎を帯びる。
虎の様な装甲を身にまとい男はその顔面の装甲の間から覗かせている顔が笑うのがわかった。
『これが真の力か!力がみなぎるみなぎるみなぎる!』
男は力の量に感動しながら、楓の前に一瞬にして移動する。
一瞬のことのため楓は構える事が出来ず、男の拳を普通にくらってしまった。
「ガハッ!」
口から血がでる。
家の敷地をこえ、木にぶつかる。
その木を砕き後ろの木を何本も壊すように飛んでいく。
何本の木にぶつかっただろうかそれが分からなくなるほど飛ばされた。
フラフラと立ち上がり家の方向を見る。
「《ヒール》」
傷を治ししっかりと地面を踏み込み男の元へと一瞬にして戻る。
男の後ろにいき殴ろうとした瞬間、楓は掴まれ、地面に叩きつけられる。
地面にめり込み内蔵が何個か潰れる。
『手も足も出ないなお前!今どんな気持ちだ?』
「そっか僕もそろそろ本気出さないといけないか。」
楓はそう言うと立ち上がり男と距離を取る。
「《ゴッドパワー解放》!」
楓の周りに白のオーラが現れそれだけで圧迫感がある。
『お前そんな力隠してたのか?いいなやりがいがある!』
男が殴りかかろうとしたが見えない壁に阻まれる。
その壁を何度も殴りある時に拳が壁の中に入った。
男はやったと思った瞬間に後ろから地面に叩きつけるようにして殴られた。
『グハッ!』
男は衝撃で楓のように内臓が何個か潰れた。
楓は男の髪を掴み無理やり立たせる。
「まだ少し戦い足りなくもないけど、そろそろ終わらせるよ。」
楓はそう言うと男と男の装甲の間に手を入れて無理やり装甲を剥がした。
そして分離した男と虎の虎にかかと落としで地面に伏せさせる。
「《ブレイク》」
楓は虎に向かい破壊神の力を使った。
虎は光だし、徐々に消えいく。
『やめろ!人間!やめてくれ...やめてくれ!』
「無理だ。自分がやったことの罪の重さを考えろ。」
断末魔を聞く前に楓は虎を消し去った。
「次にお前だ。そうだな最後に名前くらいは聞いてやろうか?」
「名前はジョーカーだ。」
「そうか。お前の親はお前が道化師になるとでも思っていたのか?あながち間違いではないか。」
楓は最後男の名前を聞き忘れないように頭の中のノートに書き入れる。
「《開け冥界の扉よ》」
楓が唱えると楓の屋敷よりも大きな扉が現れる。
それは人生の終わりを意味する扉。
そして見え方は人によって違う。
自分が思い描く一番の恐怖として形を作り現れる。
楓の場合ただの扉だった。
扉は開きその奥には怨念が目に見えるようにして現れる。
冥界の扉に飲み込まれたものがこっちに来いとばかりにこちらに近づいてくる。
「ではさらばだ。」
楓は男を扉の中に入れた。
扉は一瞬にして閉まり消えていった。
やっと時間ができて書けるようになりました。
忙しいのも終わりもう少し投稿スピードが上がるかも知れません。
それは自分の気分しだいですが...。
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