表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕は異人です  作者: シノユウ
PR
62/81

解析

屋敷へテレポートし楓は自分の部屋へ走っていく。

扉を勢いよくあけバダンと閉じる。

大きな部屋にポツンと置いてある椅子に座り、前の机に肘をついて考える。

先程買った袴がどこからどのようにしてこの世界に入ってきたのかを。

袴とは日本独自のものであり、それは元の世界でも日本以外ではそうそう見かけない。

しかも、今回はその次元が違う。

国ではなく、世界が違うのだ。

まだ、中学生の頭の楓にはいくら考えても分かるはずもない。

いつまで考えても分かるはずがないと気づき、ストレージボックスから先程いれた袴を取り出す。


「ただの袴だな・・・。

しいて言えば普通に売っているやつより高めのやつということくらいか。」


自分が元の世界で着ていたものと比較してそう呟く。


「家の両親はかわっていたからな。

週に一度のペースで着せられたものだ。

なんか写真をパシャパシャ撮ってたっけ。

おかげで袴の着方は完全にマスターしたっけ。」


着方を思い出しながら裾に腕を通す。

慣れた手つきで袴を着る。


「そうそうこの感じ。

普通の服とは全く違う感覚。」


隅々を見ながら糸がほどけている所はないか確認する。

一通り確認し袴を脱ぐ。

脱ぎ終わり丁寧にシワにならないように畳む。

それを机に置き考える。

元の世界の袴となんにもかわらない袴がどうやってきたのかを。

もはや袴だけこっちの世界に来たかのように。


「埒が明かないな。

神様に相談しに行くか。

《テレポート》」


世界のことをよく知っている神に相談しに行くために魔力を高めテレポートを唱える。

その時楓の身体には激痛が走ったはずだが、

今の楓の顔はとても楽しそうでニコニコしていて、尚且つ興奮で痛みを忘れる程だった。


テレポートした先には創造神が待っていた。

と言うよりは創造神の前にテレポートしたのほうがいいだろうか。

目の前に目的の人物がおり楓はとても嬉しそうに走って近寄り袴を見せる。


「神様、これ何か分かります?」


少し興奮気味に聞く。

苦笑いしながら神も袴をジロジロとみる。


「これは・・・なんていったっけかな。

確か・・・はかま?だったけかな。」

「正解です!神様。」

「どうしてそれを君が持っているんだい?

それは君の住んでいた世界の日本というところの独自の文化のようなものだろう?」


良くぞ聞いてくれたと言わんばかりに楓はめを輝かせこの袴を手に入れたまでのことを話し始める。

一通り話し終わった所でここに来た理由を説明する。


「という訳で、この袴がどのような道を辿って僕が今住んでいる世界にきたのかを神様に考えてもらおうということです。

僕の貧弱な頭では到底分かりませんから。」

「君くらいの天才ならこのようなこと一つの発想さえあれば分かると思うんだがな・・・。」

「なにか言いましたか?」

「いやなんでもない。

こっちの話だ。」


神の独り言に対し楓が反応しそれを神が濁した。


「まあ楓君座りたまえ。」


そういうと楓の後ろに椅子が出来ておりそれを確認して楓は椅子に腰を下ろす。

神も同様に椅子に座る。

そして楓と神の間にはテーブルができ、そこに袴をおく。


「楓君君はこの世には世界がいくつもあることは知っているね?」

「はい。僕が元いた世界と今いる世界この他にも沢山全く違う世界がありますね。」

「君はテレポートが使えたね?」

「はい使えますが。

それが今回の件に関係が?」


楓は心底不思議のようで首を傾げて神に聞く。


「関係自体はないんだけど、君は今君がいる世界とここ、神界をテレポートで行き来している。

これがどういうことかと言うと時空を跳んでいるんだ。」

「なるほど。世界が別の所を行き来していることになると・・・。

つまりそれは!」


楓は神がヒントをくれた事でようやく気がついた。

神が独り言で言ったようにそれは簡単な事だった。

楓はそれを理解した。


「つまりそれはこの袴が時空を跳んで来たということですか?」

「そうかもしれんしそんではないかもしれない。」

「それはどういう・・・。」

「簡単な話だよ袴が単独で何らかの事で時空を跳んだのか、それを作ったものが跳んだと言うことになる。」


楓は考える。

店員の姿を思い出す。

あの世界ではとても珍しい楓と同じ色の黒髪。


「そうか。

そういうことか。

神様、時空を普通は跳べないものがどうやったら時空を跳べるんですか?」

「んーこれはいろいろあるんだけど、一つは世界一つ一つにその世界を担当する神が存在するんだ。それがその世界を見回りしていて、元の神界に戻る時に時空のズレが出来てそこに物や生き物が入ってしまったことによるもの。

二つ目はただ単純にその神にくっついていて神が時空を跳んだ時についてきてしまったなどあるが、まあ君のように神の遊び心で時空を跳ばすこともあるよ。」

「え、僕はそんな軽く時空を跳ばされたのか。」


自分は軽い気持ちで跳ばされたことに対して楓が落ちこむ。

それを慰めようと神は話を元に戻す。


「まあ、なんだ結局君が時空を跳んでくれたおかげで私は楽しんでいる。

ありがとう。」

「どういたしまして。」

「話を戻そう。

多分なんだが今回の件は時空のズレに人が入ってしまったことが一番可能性が高い。

ズレに入った物はだいたい原型が分からないほどぐしゃぐしゃになって出てくる。

しかし生き物は原型を保とうとする意志があるのでそれはあまりない。」

「なるほど。」

「まあここまでヒントをあげれば十分だろう。

あとはがんばりたまえ。」

「ありがとうございました。

がんばります。」


楓は沢山ヒントを貰いあることに気づき早く確かめたい一心だったのですぐに魔力を熾した。


「《テレポート》」

ブックマーク登録、評価していってください。

感想もお待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ