喧嘩
僕とフウは王様に丸投げされた件について一週間話し合った。
そして昨日やっとチラシが完成したので今日それを貼りに行く。
チラシの内容はこうだ。
「毎回満月の日ににバスケットボールというスポーツの体験活動を行います。日が一番高くのぼる時に紅葉楓邸に来てください。場所は下の地図に示してあります。(この文の下に地図がかいてあります)
年齢は関係なく参加できます。
バスケットボールというスポーツがどのようなものなのかはやってみてのお楽しみです。
どうしても気になる人がいるならば大噴水広場に日が一番高くのぼる時に来てみるといいかもしれません。もしかしたらバスケットボールというのはどのようなものか分かるかもしれません。
皆様の参加を楽しみにしております。」
このチラシは詳細を書かずに興味を引かせるというフウの考えで作った。
とりあえずこれを街中に貼ってみて噂が広がるのを待つ。
この世界では満月は一ヶ月ごとに起きるので分かりやすいと思う。
それまでは僕が大噴水広場でバスケットボールの技などを見せて興味を引かせなければならない。
これは頑張るしかない。
これを見て参加してくれたらいいんだけどな。
「じゃあフウこれを貼りにいこうか。」
「はい。」
「《テレパシー》」
僕はフウと念話が出来るようにした。
フウは僕の魔力が流れ込んだため少し不快感を感じたのか少し顔をしかめた。
「あ、ごめん。一応これで念話が出来るから何かあったらこれで知らせて。」
「わかりました。」
僕たちは王都の一般人が住んでいる南西部と南東部で別れることにした。
僕が南西部、フウが南東部だ。
「それじゃあ行きますか。」
「はい。」
ここは貴族が住む北の高級住宅街から外れた最北端の場所にある屋敷のためテレポートで移動しなければ歩いて行くと半日近くかかる。
僕はフウの手を握り南部の風景を想像した。
「《テレポート》」
そこは普段僕たちがいるところとは違う風景が広がっていた。
あまり南部には来ることがなくだいたいのことは北部で済ませていたためここはあまり知らなかった。
僕は風景を見ながらそんな事を考えているとフウはなにかモジモジしていた。
フウの顔をみると赤くなっていた。
はあ、そろそろ慣れてほしいな。
「じゃあ僕はここから西に行くからフウは東ね。」
「···」
「フウ?」
「はい!?あ、わかりました。」
「大丈夫?」
「大丈夫ですよ。」
「それならいいんだけど。なにかあったら念話で教えてね。」
「わかりました。」
「じゃあまたあとで。」
「はい。」
大丈夫かな?
少しフラフラしているけど。
まあ何かあったら念話で言ってくれるよね。
僕は西の方に歩きつつチラシを貼り始めた。
この街にはいたるところに電柱?のようなものがあるのでそれに貼って行った。
僕が半分くらい貼った時にフウから念話がはいった。
『楓様、今私がいるところでも喧嘩をしている人たちがいます。』
『ん、わかった。今行く。』
喧嘩か物騒だな。
あまり貴族街ではそんなのはなかったけど。
僕はフウの魔力を感じ取った。
「《テレポート》」
僕がテレポートするとそこには人だかりが出来ていた。
僕は人だかりから外れた所で困った顔をしているフウを見つけた。
「フウこれはどういう状況?」
「私もよくわかっていません。こっちにチラシを貼りに来たらもうすでにこのような状況でして。」
「ん。わかった。」
僕はそう言うと高くジャンプした。
僕は人だかりの中心に着地した。
そこには十人ほどの顔つきからしてなにか犯罪を起こしていそうな男の人達とその人達に囲まれている五人くらいの僕より五歳くらい年上っぽい女の人がいた。
「誰だ?このクソガキは!」
そう男の人達の一人が僕に怒鳴ってきた。
「テメェは誰だって聞いてんだよ!」
そう続けてその人は僕をけっこう強い力で押してきた
僕は元バスケ部なので体幹が強く今くらいの力では倒れなかった。
その僕の反応を見て僕を押してきた人が僕に殴りかかってきた。
僕はそれを避けてこうきいた。
「なにがあったか話してくれますか?」
「なぜテメェなんかに教えないと行けないんだぁぁ!」
「はあ、わかりました。」
ぼくはそう言うとまたその攻撃を避けて女の人達のほうにとんだ。
「《バリア》」
僕は女の人達のまわりにバリアを張った。
「なにがあったか話してくれますか?」
「あなは誰ですか?」
あ、自己紹介忘れてた。
「僕は紅葉楓といいます。多分そう言っても分からないと思うのでこれを見てください。」
僕はそう言ってブレスレットを見せた。
女の人達は少し驚いてから頭をたれた。
「これは失礼しました。」
「いえ、大丈夫ですよ。頭をおあげください。」
「はい。」
僕は頭をあげてもらってそれで五人の顔を見た。
「何があったんですか?」
「あの男の人達にからまれまして、飲みにいこうと誘われまして、それで断ると無理やり連れていこうとされて。」
「なるほど。ちょっと待っててください。」
僕はバリアをといた。
「《はっ》!」
僕は波動で男の人達を気絶させた。
「これで大丈夫です。」
「ありがとうございます。」
僕は気絶している人達を一ヵ所に運んだ。
「この人たちは衛兵に手渡すか。」
僕は回りの野次馬の人達の方を見た。
「ここに止まっていると通行の邪魔になるのでどいてください。」
僕がそう言うと面白いことが終わったように回りの人達は帰っていった。
「さて、どうしよう?」
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