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神核生成とかいう意味不明スキルで擬神に守られてます  作者: れんP
第1章 神核の目覚め編

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第八十九話 黒翼の群れ



夕空を埋め尽くすように、無数の黒い影が旋回していた。


異様だった。


鳥ではない。


羽の形をしているのに、生物特有の気配がない。


まるで“影”そのものが飛んでいるようだった。


訓練場の空気が重くなる。


修也が静かに前へ出る。


「レン、下がるんだ」


「いや、でも――」


「今はまだ、君の消耗が激しい」


レンは歯を食いしばる。


確かに身体は重い。


さっきの炎装と機兵との戦闘。


かなり体力を削られていた。


ソレイナも静かに頷く。


「主様、ここは一度様子を見るべきです」


その時。


空の黒影たちが一斉に停止した。


ピタリ、と。


まるで誰かの命令を受けたように。


フリートが不安そうに空を見上げる。


「……なんだか嫌な感じです」


アヤネが地面へ触れる。


「空間振動……上空に異常反応」


ユシルも珍しく真面目な顔になっていた。


「来るよ〜」


次の瞬間だった。


ズドォォォンッ!!


黒い影の一体が凄まじい速度で落下してきた。


訓練場中央へ激突。


爆煙。


土煙。


レンは咄嗟に刀を構える。


煙の中から現れたのは――。


人型だった。


全身を黒い羽のような装甲で覆った異形。


顔は見えない。


頭部には赤い単眼だけが光っている。


そして。


背中から無数の黒羽が揺れていた。


修也の表情が険しくなる。


「……人造異能兵」


レンが目を見開く。


「人造?」


ソレイナが低く呟いた。


「トランセンド・ラボ……」


異形はゆっくり顔を上げた。


ギギギ……


機械音。


だが、その動きには妙な生々しさがある。


まるで人間と機械を無理やり混ぜたような。


フリートが一歩後ろへ下がる。


「これ……生きてるんですか?」


アヤネが静かに答える。


「……半分だけ」


レンの背筋に寒気が走った。


その時。


空の黒影たちが一斉に鳴き始める。


ギャァァァァッ!!


耳障りな音。


同時に、異形の単眼が赤く輝いた。


そして。


一瞬で消えた。


「っ!?」


レンが反応するより速く。


黒い影が目の前へ現れる。


拳。


速い。


だが。


ガギィィン!!


紅蓮の刀がそれを受け止めていた。


レンは驚く。


「勝手に……!?」


ソレイナが目を細める。


「炎導刀が主様を守った」


異形が再び拳を振るう。


レンは反射的に刀を振り返した。


火花。


衝撃。


黒い羽が舞う。


「ぐっ……!」


重い。


だが、以前とは違う。


身体が炎へ慣れ始めている。


右腕の紋様が赤く輝いた。


ボォッ!!


刀身へ炎が流れ込む。


修也が目を見開く。


「もうそこまで……」


レンはそのまま踏み込んだ。


「うおおおっ!!」


紅蓮の斬撃。


炎が一直線に走る。


だが。


異形は黒羽を盾のように展開し、防ぎ切った。


ドォォン!!


爆炎。


煙。


そして。


煙の中から無数の黒羽が飛び出した。


「主様!」


ソレイナが炎壁を展開する。


ユシルも両手を広げた。


「《樹壁園(じゅへきえん)》〜!」


地面から巨大樹木が伸びる。


フリートは水流を呼び出した。


「《深流壁(しんりゅうへき)》!」


アヤネも岩壁を形成する。


「《岩盾牢(がんじゅんろう)》」


四重防御。


次の瞬間。


黒羽が激突した。


ドドドドドドッ!!


爆発。


衝撃。


訓練場が揺れる。


だが、防ぎ切る。


煙の向こうで異形が僅かに後退した。


修也が静かに剣を抜く。


天へ届くような白銀のオーラが噴き上がった。


「さて――」


その瞬間。


空気が変わる。


圧力。


異形の動きが止まった。


修也の瞳が鋭く光る。


「生徒会長として、これ以上の暴走は見逃せないな」


白銀の剣圧が地面を裂く。


レンですら息を呑むほどの異能圧。


異形が本能的に後退する。


だが。


空の黒影たちが一斉に降下した。


何十。


何百。


黒い群れが訓練場へ迫る。


フリートが青ざめる。


「数が多すぎます!」


ユシルが慌てる。


「うわ〜〜!いっぱい〜!」


アヤネも険しい顔になる。


「囲まれます」


ソレイナは静かに炎を燃やした。


「……主様」


レンは刀を握り直す。


右腕の紋様が脈打つ。


熱。


炎。


戦い。


その全てが身体へ馴染み始めていた。


そして。


空の黒群の奥。


さらに巨大な“何か”が動いた。


それはまるで――。


巨大な翼そのものだった。

ここまで読んでくれてありがとうございます。

次回もお楽しみに

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