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神核生成とかいう意味不明スキルで擬神に守られてます  作者: れんP
第1章 神核の目覚め編

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第八十七話 燃え上がる右腕



紅蓮の熱風が訓練場を包み込む。


そして――。


レンの右腕が、さらに深紅へ染まっていくのだった。


訓練場の地面が熱で焼ける。


空気が震える。


燃え盛る炎はレンの右腕だけではない。


今や肩まで紅蓮の紋様が広がり始めていた。


ソレイナは静かに目を細める。


「……予想以上です」


ユシルは目を丸くしていた。


「すご〜い……」


フリートも驚きながらレンを見つめる。


「主さん……炎がどんどん強く……!」


アヤネは地面へ触れたまま呟く。


「周囲温度、急上昇……岩が軟化し始めています」


レン自身も異変を感じていた。


身体が軽い。


力が溢れる。


まるで全身の血液が炎へ変わったみたいだった。


目の前では巨大機兵がなおも拳を押し込んでくる。


鋼鉄の腕が軋む。


だが――。


レンの右腕は押し返していた。


「う、おおおおっ!!」


瞬間。


ドォォォンッ!!


紅蓮の爆炎が炸裂した。


機兵の巨体が吹き飛ぶ。


鉄塊が空中を舞い、訓練場の壁へ激突した。


轟音。


崩れる瓦礫。


だが機兵は止まらない。


赤い単眼を光らせながら再び立ち上がる。


その全身から蒸気が吹き出していた。


ソレイナが静かに口を開く。


「主様。今の感覚を忘れないでください」


レンは肩で息をしながら振り返る。


「感覚……?」


「はい。炎は感情と連動します」


「感情?」


「怒り。闘志。守りたい意志。その全てが炎を強くする」


レンは再び機兵を見る。


敵。


危険。


もし暴走すれば、誰かが傷つく。


その瞬間だった。


胸の奥の炎がさらに燃え上がる。


ボォォッ!!


右腕の炎が渦を巻いた。


紅蓮の炎が腕を包み込み、まるで巨大な炎の籠手のような形を作り始める。


フリートが声を上げた。


「形が変わってる!?」


ユシルも驚く。


「おぉ〜〜!」


ソレイナは静かに頷いた。


炎装(えんそう)……」


レンは自分の右腕を見る。


炎が腕へ固定されている。


まるで武器。


いや――鎧。


レンは拳を握った。


すると炎が脈打つように揺れた。


「これ……」


ソレイナが微笑む。


「主様が炎を制御し始めた証です」


その時。


機兵が咆哮のような駆動音を響かせた。


ギュィィィィン!!


胸部装甲が開く。


内部から巨大な砲口が現れた。


アヤネが即座に反応する。


「高出力砲撃、来ます!」


フリートが前へ出ようとする。


「主さん!私が――」


だが。


レンは手を上げて止めた。


「いや」


静かな声だった。


だがその瞳には確かな光が宿っている。


「……俺がやる」


ソレイナの口元が僅かに緩む。


「はい」


機兵の砲口が赤く発光する。


エネルギー収束。


次の瞬間――。


極太の光線が放たれた。


ドゴォォォォッ!!


訓練場を貫く破壊の一撃。


だがレンは逃げない。


右腕の炎が膨れ上がる。


レンは拳を構えた。


「うおおおおおっ!!」


拳を振り抜く。


瞬間。


紅蓮の炎が巨大な奔流となって解き放たれた。


炎と光線が激突する。


爆音。


衝撃波。


地面がめくれ上がる。


周囲の鉄板が吹き飛ぶ。


だが。


炎は押し返していた。


「まだだぁぁぁっ!!」


レンが叫ぶ。


胸の炎が脈打つ。


右腕の紋様がさらに輝く。


そして――。


炎が光線を飲み込んだ。


ドォォォォンッ!!


紅蓮の爆発。


機兵の上半身が吹き飛ぶ。


鉄片が雨のように降り注いだ。


静寂。


煙が訓練場を包む。


やがて。


機兵は完全に停止した。


赤い単眼の光が消える。


レンはその場で膝をついた。


「はぁっ……はぁっ……」


全身が熱い。


だが同時に猛烈な疲労感が押し寄せてくる。


ソレイナがすぐ隣へ来る。


「主様」


ユシルも駆け寄った。


「だいじょ〜ぶ〜?」


フリートは心配そうに覗き込む。


「無茶しすぎですよ〜!」


アヤネも静かに頷いた。


「ですが、見事でした」


レンは苦笑した。


「……疲れた」


ソレイナは静かにレンの右腕へ触れる。


すると炎がゆっくり消えていった。


紅蓮の紋様も薄くなっていく。


「今日はここまでです」


「……あぁ」


レンは空を見上げた。


夕焼け。


赤い空。


その奥で。


ほんの一瞬だけ。


巨大な炎の翼のような影が見えた気がした。


そしてどこか遠く。


現実とは異なる“水面の世界”。


そこでは氷のようなフードの少女が静かに微笑んでいた。


「目覚め始めましたね」


黄色いフードの少女が小さく頷く。


「ん、主様、強くなってる」


黄土色のフードの少女も嬉しそうに笑った。


「これなら、もっと先へ行けそうですね」


紫フードの少女は静かに目を閉じる。


「ですが、まだ始まりに過ぎません」


水面に映る神代レン。


その右腕には、薄く紅蓮の光が残っていた。


まるで――。


眠る力が、目覚めを待っているかのように。

ここまで読んでくれてありがとうございます。

次回もお楽しみに

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