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神核生成とかいう意味不明スキルで擬神に守られてます  作者: れんP
第1章 神核の目覚め編

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第七十九話 放課後の寄り道と小さな騒動

放課後。


夕陽が校舎を赤く染め始める頃。


『異能学園高等学校』の校門から、レンたちは並んで歩いていた。


「ん〜〜、授業終わった〜〜」


大きく伸びをしながらユシルが空を見上げる。


その動きに合わせるように、街路樹の葉がざわりと揺れた。


レンが即座に振り返る。


「おい、また無意識に力使ってないか?」


「つ、使ってないよ〜〜?」


「絶対使ってるだろ……」


ソレイナは静かに周囲を確認している。


夕暮れ時の街。


人通りも多く、車の音や話し声が混ざり合っていた。


「主様、今日はこのまま帰宅ですか?」


「んー……」


レンは少し考える。


すると、フリートが目を輝かせた。


「寄り道しましょう!」


「なんでそんな元気なんだよ」


「放課後ですから!」


理由になっているようでなっていなかった。


アヤネが静かに口を開く。


「ですが、たまには良いと思います。最近は事件も少ないですし」


「珍しくお前が乗り気だな」


「主殿が疲れて見えますので」


レンは少しだけ目を丸くした。


アヤネは相変わらず無表情だが、時々こうして気遣うようなことを言う。


ユシルがレンの肩へ寄りかかる。


「主様〜疲れてる〜?」


「いや、まぁ普通だよ」


「なら遊べるね〜」


「その理論はおかしい」


そんなやり取りをしていると――。


「おーい!」


後ろから声が飛んできた。


振り返ると、咲夜が手を振りながら走ってくる。


その後ろには詩乃と凛の姿もあった。


「やっぱりいた〜!」


「お前らも帰りか?」


「そだよ〜。生徒会の仕事終わったからね」


咲夜はレンたちの横へ並ぶ。


詩乃は静かにレンたちを見回した。


「……今日は平和」


「なんだその確認」


「大事」


真顔だった。


凛は小さく息を吐く。


「最近は本当に落ち着いてるわね」


「まぁ、いいことだろ」


レンがそう返すと、凛は少しだけ遠くを見る。


「……嵐の前じゃないといいけど」


その言葉に、一瞬だけ空気が静かになった。


だが。


「ねぇねぇ!ゲームセンター行かない!?」


咲夜が全部吹き飛ばした。


「は?」


「ゲームセンター?」


フリートが反応する。


「ゲーム……!」


なぜか目を輝かせていた。


ユシルも興味津々で身を乗り出す。


「なにそれ〜?」


「遊ぶ場所だよ!」


「遊ぶ〜〜?」


「行く!」


即答だった。


レンは頭を抱える。


「お前らなぁ……」


結局。


レンたちは駅前の大型ゲームセンターへ来ていた。


建物の中は光と音で溢れている。


電子音。


アナウンス。


笑い声。


初めて来たフリートは完全に圧倒されていた。


「す、すごいです……!」


「うるさいだろ?」


「海とは真逆ですね!」


「比較対象そこなんだ……」


ユシルは興味のままにあちこち見て回っている。


「あれなに〜?」


「音ゲーだ」


「これは〜?」


「レースゲーム」


「おぉ〜〜!」


完全に子供だった。


ソレイナは周囲を警戒しながら歩いている。


「人が多いですね」


「まぁこういう場所だしな」


「主様から離れないようにします」


アヤネも静かに頷いた。


「迷子になると厄介です」


「誰が?」


「ユシル」


「たしかに」


全員一致だった。


その頃。


当のユシルは、巨大なワニを叩くゲームの前にいた。


「ん〜〜〜!!」


バコン!!


ものすごい勢いで叩く。


ワニが吹き飛ぶ。


「え」


レンは固まった。


店員まで振り返る。


ユシルは満足そうだった。


「勝った〜〜」


「お前加減しろぉ!?」


咲夜は大爆笑している。


「ははははっ!!すごっ!!」


凛は額を押さえた。


「怪力系だったの忘れてたわ……」


フリートは拍手している。


「ユシルさん強いです!」


「えへへ〜〜」


ソレイナは真面目に分析していた。


「今の一撃、通常のワニ叩きの範囲を超えています」


「分析するな」


レンは深くため息を吐く。


だが。


そんな騒がしい時間も、どこか心地良かった。


敵もいない。


戦いもない。


ただ笑って過ごすだけの放課後。


それは、レンが少し前まで知らなかった時間だった。


その後。


フリートはシューティングゲームへ挑戦し。


なぜか異常な命中率を叩き出した。


「全部当たります!」


「海洋の擬神関係あるのかそれ……」


アヤネはクレーンゲームへ挑戦していた。


無言で操作し――。


一発で景品を取る。


「すげぇ!?」


「鉱物操作の応用です」


「その能力そんな使い方するのか……」


ソレイナは格闘ゲームに挑戦し、CPUを圧倒。


「燃やせば解決です」


「ゲームで燃やすな」


詩乃はメダルゲームを観察し続け。


咲夜はひたすら騒ぎ。


凛は呆れながらも付き合っていた。


そして。


帰る頃には、空はすっかり夜色になっていた。


ゲームセンターの外。


夜風が少し冷たい。


「楽しかった〜〜!」


ユシルが満足そうに言う。


「また来たいです!」


フリートも嬉しそうだった。


レンは苦笑する。


「まぁ、たまにはな」


ソレイナは静かにレンの隣へ立った。


「主様が楽しそうで何よりです」


「……そう見えたか?」


「はい」


レンは少しだけ空を見上げる。


街の明かり。


遠くの電車。


平和な夜。


その時だった。


アヤネがふと立ち止まる。


「……?」


「どうした?」


レンが振り返る。


アヤネは路地裏の奥を見つめていた。


その目が、わずかに細まる。


「今、誰かいました」


空気が静かに変わる。


ソレイナも即座に警戒態勢へ入った。


フリートの笑顔が消える。


ユシルも眠そうな目を細めた。


だが。


路地裏には、誰もいない。


風が吹き抜けるだけだった。


「気のせい……か?」


レンが呟く。


しかしアヤネは、静かに首を横へ振った。


「……いえ」


その視線の先。


暗いビルの屋上で、“何か”がレンたちを見下ろしていた。

ここまで読んでくれてありがとうございます。

次回もお楽しみに

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