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神核生成とかいう意味不明スキルで擬神に守られてます  作者: れんP
第1章 神核の目覚め編

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第七十七話 生徒会室の午後と、それぞれの役割


『異能学園高等学校』生徒会室。


昼下がりの柔らかな日差しが窓から差し込み、部屋の中を淡く照らしていた。


その空間には、生徒会メンバーと四人の擬神たちが集まっている。


だが――。


「ふゆぅ〜〜……」


ユシルはソファの上で丸くなりながら、完全にくつろいでいた。


「おい、会議だぞ」


レンが呆れたように言うと、ユシルは半分だけ目を開ける。


「ちゃんと聞いてるよ〜〜?」


「絶対聞いてないだろ……」


そのやり取りを見て、咲夜が笑い出した。


「相変わらずだねぇ〜」


詩乃は静かにノートへ何かを書き込んでいる。


凛は机に肘をつきながら小さく息を吐いた。


「騒がしいわね」


「平和ということですよ」


そう返したのはソレイナだった。


背筋を正したまま立つその姿は、まるで護衛騎士のようだ。


フリートは窓際で外を見ている。


「今日は海の匂いが強いですね〜」


「ここ内陸なんだけどな……」


レンのツッコミに、フリートはきょとんとした顔をした。


「そうなんですか?」


「いや、お前海洋の擬神なのに……」


アヤネが静かに紅茶を置く。


「フリートは感覚派なので」


「なるほど、納得した」


レンは頭を抱えた。


その時、会議机の端で書類を整理していた修也が軽く咳払いをする。


「さて、そろそろ始めようか」


一瞬で空気が引き締まった。


さすがは生徒会長である。


咲夜も椅子へ座り直し、詩乃もノートを閉じた。


ユシルだけはまだ眠そうだったが。


「今回の議題は二つ。校内警備の強化と、最近増えている異能反応についてだ」


「異能反応……」


凛が表情を少しだけ険しくする。


修也は頷いた。


「前より小規模だが、各地で妙な反応が確認されている」


「トランセンド・ラボの影響?」


咲夜が尋ねる。


「可能性は高い」


修也は静かに答えた。


レンは腕を組む。


「でも、大きな事件は起きてないんだろ?」


「あぁ。だからこそ不気味なんだ」


生徒会室に短い沈黙が落ちた。


窓の外で風が木々を揺らす。


その空気を壊したのは、ユシルだった。


「つまり〜、暇ってこと〜?」


「違うわよ」


凛が即座に否定する。


「警戒期間中ってこと」


「むずかしい〜〜」


「お前なぁ……」


レンは呆れるが、どこか安心している自分もいた。


こんな騒がしい日常が、今は確かに存在している。


ソレイナが静かに言う。


「ですが、敵が動いていない今こそ準備期間です」


「えぇ。私もそう思うわ」


凛が同意した。


詩乃は小さく手を上げる。


「……質問」


「どうした?」


「もし敵がまた来たら、今回はどこまで対処するの?」


その問いに、全員の視線が修也へ向く。


生徒会長は少し考え込むように目を閉じたあと、静かに口を開いた。


「基本は防衛優先だ」


「倒すより、守る?」


「そういうこと」


修也は続ける。


「トランセンド・ラボは、まだ全貌が見えていない。無理に追えば罠に入る可能性もある」


「慎重ですね」


アヤネが呟く。


「組織戦は慎重なくらいが丁度いいんだよ」


修也は苦笑した。


その時。


コンコン、と生徒会室の扉が叩かれる。


「失礼します!」


入ってきたのは、生徒会補助の一年生だった。


「校門前で軽い異能騒ぎが!」


空気が一変する。


レンが立ち上がる。


「なに!?」


「小規模です!ですが、植物が急成長して……!」


その瞬間。


全員の視線が、ゆっくりとユシルへ向いた。


ユシルはソファで寝転がったまま目を逸らす。


「…………」


「お前かぁぁぁぁぁ!?」


レンの叫びが生徒会室に響いた。


ユシルは慌てて起き上がる。


「ち、違うよぉ〜!?たぶんちょっと元気になっただけで〜〜」


「ちょっとで校門の木が三倍になるか!!」


咲夜が吹き出す。


「はははっ!やっぱユシルちゃん面白い!」


凛も額を押さえていた。


「平和ね……」


詩乃はノートへ書き込む。


『自然の擬神、時々危険』


「何書いてるんだお前!?」


フリートは困ったように笑う。


「でも、ちょっと見てみたいです」


ソレイナは真面目な顔のまま頷く。


「主様。確認に向かいましょう」


「はぁ……わかったよ」


レンは深くため息をついた。


だが、その表情にはどこか笑みも混じっていた。


戦いも、陰謀も、不穏な気配もある。


それでも。


こうして笑っていられる時間が、今のレンには大切だった。


「ほら、行くぞ」


「は〜い!」


「了解です」


「お供します」


「主さん待ってくださ〜い!」


賑やかな声と共に、生徒会室の扉が開く。


その背を、修也は静かに見送っていた。


「……平和な時間ほど、守る価値がある」


誰にも聞こえないほど小さな呟き。


窓の外では、一本杉が風に揺れていた。

ここまで読んでくれてありがとうございます。

次回もお楽しみに

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