表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神核生成とかいう意味不明スキルで擬神に守られてます  作者: れんP
第1章 神核の目覚め編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
70/139

第六十九話 隠し事の気配



神代レンの部屋。


夕暮れの光が窓から差し込み、部屋の中を赤く染めていた。


机の上には学校の教科書とノート。

その横には、半分ほど飲みかけのジュース。


レンはベッドに腰掛けながら、目の前に並ぶ四人をじっと見つめていた。


ソレイナはいつものように背筋を伸ばし、

ユシルはふよふよと浮かびながら眠そうにしていて、

アヤネは静かにこちらを見つめ、

フリートはなぜか口笛を吹いて視線を逸らしている。


そして――。


「……お前ら、なんか隠してないか?」


その瞬間。


四人の擬神は一瞬だけ視線を合わせ――。


同時にそっぽを向いた。


「「「「…………」」」」


レンは額を押さえた。


「絶対なんかあるだろ!?」


ユシルがふわふわしながら誤魔化すように笑う。


「な、なにもないよぉ〜?」


「声が泳いでるんだよ!」


フリートも慌てて手を振った。


「ほんとです!主さんにはまだ何も――あっ」


ピタッ。


空気が止まる。


ソレイナが静かに目を閉じた。


アヤネは無言でフリートを見た。


フリートは青ざめた。


「あっ……えっと……その……」


レンは立ち上がった。


「まだってなんだ?」


「い、いや〜その〜海って広いですよね!」


「話変えるの下手すぎるだろ」


ユシルがくすくす笑う。


「ふふ〜フリート〜墓穴掘ってる〜」


「ユシルちゃんまで!?」


ソレイナが小さくため息をついた。


「……主様。今はまだ、お話できないことがあるのです」


「やっぱあるんじゃねぇか……」


「ですが、敵意はありません」


アヤネも静かに頷く。


「はい。全ては主様のためです」


レンは腕を組んだ。


正直、気になる。


四人は何かを知っている。

それもかなり重要なことを。


だが――。


ソレイナたちの表情を見る限り、

隠しているというより、“言えない”。


そんな感じだった。


レンは小さく息を吐いた。


「……まぁ、言えないなら無理には聞かねぇよ」


四人が少し驚いたように目を見開く。


「ただな」


レンは苦笑した。


「もうちょい隠すの上手くなれ」


「「「「…………」」」」


ユシルが吹き出した。


「にへへ〜怒ってない〜」


「半分呆れてるだけだ」


フリートが胸を撫で下ろす。


「よかったぁ……」


アヤネもどこか安心したようだった。


ソレイナだけは静かにレンを見つめている。


「主様は、不思議な方ですね」


「そうか?」


「はい。普通なら、もっと強く問い詰めてもおかしくありません」


レンは肩を竦めた。


「お前ら、俺を守るために動いてるんだろ?」


「……はい」


「だったら、信じるしかないだろ」


その言葉に、

四人は静かに目を見開いた。


しばらく沈黙が流れる。


やがて。


ユシルがふわりとレンに抱きついた。


「主ぃ〜〜」


「うおっ」


「えへへ〜好き〜」


「急に抱きつくな暑い!」


続いてフリートまで抱きついてくる。


「主さん優しいです!」


「だから近いって!」


アヤネも一歩前に出た。


「……では、私も」


「お前まで来るのか!?」


最後に。


ソレイナが静かにレンの前に立つ。


「主様」


「ん?」


「……ありがとうございます」


いつもの凛とした声だった。


だが、その声音はどこか柔らかかった。


レンは少し照れくさそうに頭を掻く。


「別に、大したこと言ってねぇよ」


その時。


コンコン。


部屋の扉がノックされた。


母親だった。


「レン〜、ご飯できたわよ〜」


「お、わかった」


扉が開き、

母親は部屋の光景を見て固まった。


レンに抱きついているユシルとフリート。

近くにいるアヤネ。

真正面に立つソレイナ。


「…………」


レンも固まった。


「…………」


数秒後。


母親はにこりと笑った。


「青春ねぇ」


「違うからな!?」


ユシルが首を傾げる。


「せいしゅん〜?」


フリートもきょとんとしている。


アヤネは小さく首を傾げ、

ソレイナだけは意味を理解したのか、

ほんの少しだけ頬を赤くした。


「お母様、違います」


「ふふっ、そういうことにしておくわ」


「だから違うって!」


レンの叫びが家に響く。


その様子を見て、

四人の擬神は笑っていた。


敵の存在。

隠された秘密。

トランセンド・ラボの影。


不安要素は山ほどある。


だが今だけは、

この騒がしい時間が、

レンにとって確かな“日常”になっていた。


そして――。


静かな水面の世界。


そこではまた、

いくつもの影が揺らめいていた。


黄土色のフードの少女が微笑む。


「完全に気づき始めてますね」


黄色いフードの少女が小さく頷いた。


「ん。時間の問題」


紫フードの少女は静かに目を閉じる。


「ですが、まだ早い」


氷のようなフードの少女は、

水面に映るレンを見つめながら笑った。


「ふふっ……主様。あなたはどこまで辿り着けるのでしょうね」


その背後。


さらに奥深く。


未だ姿を見せぬ“影”が、

静かに目を開いていた。

ここまで読んでくれてありがとうございます。

次回もお楽しみに

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ