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神核生成とかいう意味不明スキルで擬神に守られてます  作者: れんP
第1章 神核の目覚め編

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第六十七話 放課後の寄り道



『異能学園高等学校』昼休み。


窓から差し込む日差しが教室を明るく照らしていた。


生徒たちの話し声が飛び交う中、神代レンは机に突っ伏していた。


「……眠い」


ぼそりと呟く。


昨夜はネメシスのことを考えていたせいで、あまり寝付けなかった。


そんなレンの机の前に、氷室凛が立つ。


「また夜更かし?」


「いや、ちょっと考え事してただけだ」


「顔に出てるわよ」


「マジか」


凛は小さくため息を吐く。


「少しは休みなさい。倒れられたら困るんだから」


「はいはい」


その時。


教室の扉が勢いよく開いた。


「レン〜!」


元気いっぱいの声と共に朝比奈咲夜が飛び込んでくる。


周囲の生徒たちがまたかという視線を向けた。


咲夜は気にした様子もなくレンの机へ近づく。


「今日さ!放課後空いてる?」


「ん?まぁ空いてるけど」


「じゃあ決まり!みんなで寄り道しようよ!」


「寄り道?」


「うん!駅前に新しいクレープ屋さんできたんだって!」


レンは半目になる。


「なんだそれ」


「美味しいらしいよ〜!」


凛が呆れたように言う。


「あなた、食べ物の情報だけは早いわね」


「えへへ〜」


そこへ、静かに月影詩乃も現れた。


両手にはいつものノート。


「……クレープ」


「詩乃も来る?」


「ん……行く」


レンは苦笑する。


「お前ら、ほんと自由だな」


その瞬間。


レンの頭上に、小さな炎がぽっと浮かんだ。


ソレイナである。


もちろん普通の生徒には見えていない。


「主様、甘味の調査ですか?」


「調査じゃねぇよ」


さらに窓際ではユシルがふわふわ浮いている。


「クレープ〜〜」


アヤネは静かに頷いた。


「糖分補給は大事です」


フリートも目を輝かせる。


「海の近くにも甘いものはありますが、陸のお菓子も好きです!」


レンは額を押さえた。


「お前らも来る気満々かよ……」



放課後。


駅前商店街。


夕方の光が街をオレンジ色に染めていた。


学生や買い物客が行き交う中、レンたちは新しくできたクレープ店の前に並んでいた。


「人多いな……」


「人気なんだよ!」


咲夜は嬉しそうにメニューを見ている。


凛は腕を組みながら周囲を警戒していた。


「こういう場所は疲れるわね」


「凛ちゃん、人混み苦手?」


「嫌いではないけど、落ち着かないのよ」


詩乃は静かにメニューを見つめていた。


「種類……多い」


「だな」


その横ではユシルがキラキラした目をしている。


「すご〜〜い……」


ソレイナは真剣な顔でメニューを観察していた。


「主様、どれが強いのでしょうか」


「食べ物に強い弱いはねぇよ」


「ですが数が多すぎます」


「全部甘いだけだ」


アヤネは小さく頷く。


「なるほど、つまり砂糖兵器」


「違う」


フリートは少し困った顔をしていた。


「えっと……サブマリン味はないんですね」


「そんな味あるわけないだろ」


レンがツッコむと、咲夜が吹き出した。


「ふふっ、フリートちゃん面白い!」


やがて全員分のクレープが渡される。


咲夜はチョコバナナ。


凛はいちご。


詩乃は抹茶。


レンはカスタード。


そして擬神たちも興味津々だった。


ユシルが一口食べる。


「ん〜〜〜〜!」


目が輝いた。


「甘い〜〜〜!」


ソレイナも少しだけ口にする。


「……これは」


レンが驚く。


「お、お前がそんな反応するの珍しいな」


「美味です」


アヤネも静かに食べていた。


「柔らかい……不思議な食感」


フリートは感動したように言う。


「陸のお菓子、恐るべしです……!」


レンは思わず笑った。


その光景を見ていた咲夜も嬉しそうに笑う。


「なんかさ〜、最初の頃よりみんな表情増えたよね」


「そうか?」


「うん!」


凛も小さく頷く。


「確かに、前より人間らしくなった気がするわ」


ソレイナは不思議そうに首を傾げた。


「人間らしく?」


「そう。前はもっと機械っぽかった」


「……主様と共にいた結果でしょうか」


ユシルがにへらっと笑う。


「主のおかげ〜〜」


アヤネも静かに言った。


「主様は、不思議な人です」


「なんだそれ」


フリートは楽しそうに微笑む。


「でも、良い意味ですよ!」


レンは照れくさそうに視線を逸らした。


その時だった。


詩乃がふと立ち止まる。


「……?」


「どうした?」


詩乃は静かに空を見上げた。


「今……変な気配」


その瞬間。


ソレイナの瞳が鋭くなる。


ユシルの眠たげな目も開いた。


アヤネは周囲の地面へ視線を向ける。


フリートも真剣な顔になる。


だが――。


数秒後。


気配は消えた。


「……消えた」


詩乃が呟く。


レンは周囲を見回した。


「敵か?」


「わからない……でも、一瞬だけだった」


凛も警戒している。


修也から聞いた話。


トランセンド・ラボ。


執行官ネメシス。


確実に、何かが近づいてきている。


だが今は――。


咲夜が空気を変えるように明るく笑った。


「も〜!せっかくのクレープなんだから暗くならない!」


そう言ってレンの背中を叩く。


「今は楽しもうよ!」


レンは少しだけ笑った。


「あぁ、そうだな」


夕暮れの商店街。


賑やかな笑い声の中。


その遥か遠く。


高層ビルの屋上から。


ひとりの女が静かにレンたちを見下ろしていた。


銀髪が風に揺れる。


黒い軍服。


片目を覆う眼帯。


執行官ネメシス。


彼女は静かに微笑む。


「なるほど……」


その瞳は、まるで獲物を見定める猛獣のようだった。


「随分と楽しそうですね」


誰にも聞こえない声が、夜風へ溶けていった。

ここまで読んでくれてありがとうございます。

次回もお楽しみに

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