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神核生成とかいう意味不明スキルで擬神に守られてます  作者: れんP


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第五話 氷炎交差



 


「来なさい」


 


 氷室凛の一言と同時に、空気が一変した。


 


 足元から広がる冷気は、ただの“寒さ”ではない。

 触れたもの全てを凍てつかせる、支配の力。


 


「――《氷結領域・絶対零界(ぜったいれいかい)》」


 


 氷室の声が静かに響いた瞬間。


 


 バキッ――!!


 


 床が、一瞬で白く染まる。

 霜ではない、“氷”だ。


 


 空気中の水分すら凍りつき、視界が白く霞む。


 


「……っ」


 


 思わず息を呑む。


 


 これが――生徒会の実力。


 


 


「主様」


 


 その中で、ソレイナは一歩前に出る。


 


 まるで、この冷気など存在しないかのように。


 


「問題ありません」


 


 


 次の瞬間。


 


 ――ゴォォォッ!!


 


 紅蓮の炎が、爆ぜた。


 


 


「――《紅蓮纏剣(ぐれんてんけん)》」


 


 


 ソレイナの大剣に、炎が巻き付く。


 


 ただの炎ではない。

 空気を焼き、氷を拒絶する“神の炎”。


 


 


 ジュウゥゥ……!!


 


 迫る冷気と炎がぶつかり合い、激しい蒸気が立ち上る。


 


 


「……やるじゃない」


 


 氷室の目が細められる。


 


 


「なら、これはどうかしら」


 


 


 スッ、と手を振る。


 


 


 ――ギギギギギッ!!


 


 


 氷の槍が、無数に生成される。


 


 


「――《氷槍群雨(ひょうそうぐんう)》」


 


 


 次の瞬間。


 


 それらが一斉に放たれた。


 


 


「主様より離れません」


 


 


 ソレイナは一歩も動かない。


 


 ただ、その場で剣を振るう。


 


 


「――《紅炎裂断(こうえんれつだん)》」


 


 


 ブンッ!!


 


 振り抜かれた一撃と同時に、炎の斬撃が放たれる。


 


 


 ドゴォォン!!


 


 


 氷の槍をまとめて焼き砕き、蒸気が爆発的に広がる。


 


 


「……!」


 


 


 氷室の表情が、わずかに変わる。


 


 


「まだ終わりません」


 


 


 ソレイナが地面を蹴る。


 


 小さな体とは思えない速度。


 


 


 一瞬で間合いを詰める。


 


 


「――《紅蓮断(ぐれんだん)》」


 


 


 炎をまとった大剣が、一直線に振り下ろされる。


 


 


 ガキィィン!!


 


 


 氷の壁が間一髪で展開される。


 


 


「……速い!」


 


 


 氷室が後方へ飛び退く。


 


 


 だが。


 


 


 パキッ……パキパキッ――!!


 


 


 その氷の壁に、亀裂が走る。


 


 


「……この威力で、まだ抑えているのね」


 


 


 氷室の声に、わずかな高揚が混じる。


 


 


「面白いわ、本当に」


 


 


 その瞳が、戦いを楽しむ色に変わる。


 


 


「主様」


 


 


 ソレイナが、振り返らずに言う。


 


 


「いかがいたしますか」


 


 


「……」


 


 


 俺は、少しだけ考える。


 


 


 このまま続ければ、確実に周囲への被害が広がる。


 


 それに――


 


 


「……そこまででいい」


 


 


 静かに、そう告げた。


 


 


「了解しました」


 


 


 炎が、すっと収まる。


 


 


 一瞬で、戦闘態勢が解除された。


 


 


 氷室もまた、手を下ろす。


 


 冷気がゆっくりと消えていく。


 


 


 しばしの沈黙。


 


 


 そして。


 


 


「……はぁ」


 


 


 氷室が、小さく息を吐いた。


 


 


「予想以上ね」


 


 


 ゆっくりとこちらへ歩いてくる。


 


 


「神代レン」


 


 


 まっすぐに、俺を見る。


 


 


「あなたの“擬神”は――危険よ」


 


 


「……だろうな」


 


 


 否定はできない。


 


 


「でも同時に……」


 


 


 氷室の口元が、わずかに緩む。


 


 


「放っておけるレベルでもない」


 


 


 その言葉の意味を理解する前に――


 


 


「今日から、あなたを生徒会の“監視対象”に指定するわ」


 


 


「……は?」


 


 


 思わず間の抜けた声が出た。


 


 


「安心しなさい。拘束はしない」


 


 


 くるりと背を向ける。


 


 


「ただし――」


 


 


 少しだけ振り返り。


 


 


「私が、直々に見ることになるけどね」


 


 


 その視線は、どこか楽しげだった。


 


 


 ――面倒なことになった。


 


 


 そう確信しながら。


 


 


 俺は、ただため息をつくしかなかった。

ここまで読んでくれてありがとうございます。

次回もお楽しみに

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― 新着の感想 ―
能力バトルいいですね!!! 僕も能力バトルの小説を連載しているので、戦闘描写とか参考になります。
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