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神核生成とかいう意味不明スキルで擬神に守られてます  作者: れんP
第1章 神核の目覚め編

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第五十三話 「天剣と海の擬神」


文化祭会場は完全に混乱状態へ陥っていた。


悲鳴。


逃げ惑う生徒達。


砕けた結界の残骸。


そして校舎屋上に立つ黒コートの男。


その周囲では黒い霧が渦巻き、生き物のように蠢いている。


「逃げろぉぉ!!」


「先生を呼べ!!」


「いやぁぁぁっ!!」


生徒達を教師達が必死に誘導していた。


だが、黒霧に侵食された数名の生徒が暴走を始めているせいで、現場は地獄のような有様だった。


修也は静かに前へ出る。


その背中を見て、レンは思わず声を漏らした。


「修也……」


「あまり下がりすぎないでくれよ」


穏やかな口調。


だが、その瞳は鋭い。


黒コートの男が笑う。


「ほう?ようやく本命かな?」


「どうだろうね」


修也は制服の袖を軽く払った。


「君みたいな危険人物を野放しにはできないだけさ」


「クククッ……いい目だ」


黒霧が膨れ上がる。


それと同時。


修也の周囲から凄まじい魔力が噴き出した。


ゴォォォォォォッ――!!


天へ届くほどの黄金のオーラ。


観客席の空気が震える。


地面が軋む。


レンは目を見開いた。


「これが……修也の異能……!」


凛も小さく息を呑む。


「本気を見るのは久しぶりね」


咲夜が目を輝かせる。


「うわぁ……相変わらず派手……!」


修也の右手へ光が集まる。


やがて一本の剣が形成された。


黄金の刀身。


空気そのものを切り裂くような圧力。


天剣顕現(てんけんけんげん)》。


男が細めた目を向ける。


「剣の異能か」


「まぁ、そんなところかな」


修也が剣を構えた瞬間だった。


ドォンッ!!


姿が消える。


次の瞬間には屋上へ到達していた。


「速っ!?」


レンが驚愕する。


修也の剣が振り下ろされた。


天閃一刀(てんせんいっとう)》!!


黄金の斬撃が黒霧を両断する。


轟音。


衝撃波。


校舎の窓ガラスが一斉に砕け散った。


だが。


「ほう……!」


男は闇を纏わせながら後方へ跳ぶ。


斬撃が校舎屋上を真っ二つに切り裂いた。


「避けたか」


「危ない危ない」


黒コートの男が笑う。


だがその口元からは血が流れていた。


凛が驚く。


「傷を……!」


「効いてる!」


咲夜が声を上げる。


ソレイナが静かに頷いた。


「さすが生徒会長です」


だが修也の表情は変わらない。


「レン!」


「っ!」


「今だ!準備してくれ!」


「あ、あぁ!」


レンは即座に走り出した。


校舎裏。


瓦礫の影。


そこへソレイナ、ユシル、アヤネも続く。


遠くでは激しい衝撃音が響いていた。


修也が時間を稼いでいる。


「主様!」


ソレイナがレンを見る。


レンは拳を握った。


「わかってる!」


ここで止まれば全員危険だ。


修也一人に任せきりにもできない。


レンは深く息を吸う。


掌へ魔力が集まる。


胸の奥が熱い。


水面のような感覚。


あの静かな世界。


そこへ意識が沈んでいく。


「……《神核生成》!」


光が溢れた。


白銀の輝き。


魔力が渦巻く。


空間が揺れる。


ユシルが目を輝かせる。


「おぉ〜」


アヤネも静かに見つめる。


「対抗できる子が来てくれるといいのですが」


やがて。


光がゆっくり収まっていく。


そこにいたのは――。


海色のレースがついた市女笠を被る少女だった。


透き通るような青髪。


波のように揺れる衣。


その周囲には水球がふわふわ浮かんでいる。


少女はきょろきょろ周囲を見回した。


「……あれ?」


そしてレンを見る。


「あ、主さん?」


ユシルが嬉しそうに手を振る。


「おぉ〜、フリート〜」


「ユシルちゃんだ...」


少女がふわっと笑う。


レンは呆然としていた。


「フリート?」


ソレイナが静かに告げる。


「はい、海洋の擬神『フリート』です!」

ここまで読んでくれてありがとうございます。

次回もお楽しみに

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