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神核生成とかいう意味不明スキルで擬神に守られてます  作者: れんP


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第三話 擬神と視線



 


 俺は神代レン。

 普通の高校生――だった。


 


 だが、スキル《神核生成》によって現れた擬神ソレイナの存在が、俺の日常を大きく変えた。


 


 そして――その“変化”は、翌日になってさらに実感することになる。


 


 


 『異能学園高等学校』校門前。


 


「……やっぱり、目立つよな〜」


 


 思わず本音が漏れる。


 


 登校してくる生徒たちの視線が、明らかにこちらに集まっていた。


 


 理由は簡単だ。


 


 俺の隣に立つ、赤髪の幼女。


 背には巨大な剣。


 


 どう見ても普通じゃない。


 


「?」


 


 ソレイナは、そんな視線など気にした様子もなく首をかしげている。


 


「いや……なんでもない」


 


 はぁ、と小さくため息をつく。


 


 昨日の一件は、すでに学園中に広まっているらしい。


 


 “クラス最強を一撃で倒した謎の幼女”

 “神代レンのスキルはやばい”


 


 そんな噂が、あちこちから聞こえてくる。


 


「ねぇ、あれって……」


「昨日の……」


「マジで連れてる……」


 


 ひそひそとした声が刺さる。


 


 ……帰りたい。


 


 だが、そうもいかない。


 


「主様」


 


「ん?」


 


「視線が多いですが、問題でしょうか」


 


「……問題というか、できれば避けたい」


 


「なぜですか?」


 


 純粋な疑問。


 


 ソレイナにとっては、“主を守る”ことが全てだ。

 他人の目など、どうでもいいのだろう。


 


「俺はな、目立たずに生きたいんだよ」


 


「……しかし、それは困難かと」


 


「だよな〜……」


 


 即答されて、苦笑する。


 


 


 校門をくぐり、校舎へ向かう。


 


 途中、何人かの生徒がわざと距離を取るのが分かった。


 


 恐れているのか、警戒しているのか。


 


 どちらにせよ、いい気分ではない。


 


 


 教室に入ると、さらに空気が変わった。


 


「……来た」


「マジか……」


 


 昨日とは違う。


 


 笑いではなく、“警戒”と“畏れ”。


 


 その中心にいるのは、やはり――


 


「……」


 


 ソレイナだ。


 


 後ろに静かに立ち、じっと俺を見ている。


 


 ただそれだけなのに、空気が張り詰めている。


 


 


「よう、神代」


 


 声をかけてきたのは、クラスメイトの一人。


 


 昨日までは特に関わりのなかった男子だ。


 


「……なんだ」


 


「お前、その……すげぇな」


 


 言葉を選びながら話しているのが分かる。


 


「別に」


 


 短く返す。


 


 正直、どう反応すればいいのか分からない。


 


 


「その子……擬神って言ったっけ?」


 


「ああ」


 


「触っても――」


 


 その瞬間。


 


 ソレイナの視線が、ぴたりとその男子に向いた。


 


 


「主への接触を試みる意図を確認」


 


 


 空気が、一瞬で凍る。


 


「い、いや! 違うって!」


 


 男子が慌てて両手を上げる。


 


「ソレイナ、やめろ」


 


「……了解」


 


 すっと視線が戻る。


 


 それだけで、張り詰めていた空気がわずかに緩んだ。


 


 


「……すまん」


 


「い、いや……こっちこそ……」


 


 男子はそれ以上近づこうとはしなかった。


 


 


 やっぱり、普通じゃない。


 


 昨日よりも、はっきりと分かる。


 


 


 俺の周りの世界は、もう元には戻らない。


 


 


 ――その時だった。


 


 ガラッ、と教室の扉が開く。


 


 見慣れない制服の生徒が、そこに立っていた。


 


 長い黒髪。鋭い視線。


 


 教室内の空気が、また一段階変わる。


 


 


「神代レン」


 


 その女子は、まっすぐに俺を見て言った。


 


 


「あなたの“擬神”、少し見せてもらえる?」


 


 


 ――新たな波が、静かに押し寄せていた。

ここまで読んでくれてありがとうございます。

次回もお楽しみに

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