第百三話 いつもの朝、いつもの日常
俺は神代レン。普通の高校生、だったがスキル《神核生成》というスキルでソレイナと言う炎の擬神がでてきて俺の普通は終わった。そして、生徒会に入ることなりユシルと言う自然の擬神を召喚しそして次に操りの擬神アヤネが新たな仲間になった。そして、海洋の擬神フリートを召喚した。
朝。
神代家の窓から柔らかな日差しが差し込む。
カーテンの隙間から入り込んだ光は、静かな部屋を優しく照らしていた。
ベッドの上ではレンが眠っている。
そのすぐ近くではユシルが丸くなって眠っていた。
シャボン玉を枕代わりにしている辺り、相変わらずである。
ソレイナは窓辺に立っていた。
朝日を浴びながら外を見つめる。
静かな住宅街。
鳥のさえずり。
穏やかな風。
そんな日常の光景を見ながら小さく微笑んだ。
やがて時計を確認する。
そろそろ起こす時間だった。
ソレイナはベッドへ近付く。
「主様、朝です」
レンは布団へ顔を埋めた。
「んん……」
「学校がありますよ」
「あと五分……」
「昨日も同じことを言っていました」
「気のせいだ……」
「いいえ」
即答だった。
そのやり取りを聞いていたアヤネが本から顔を上げる。
「主様、諦めて起きてください」
「アヤネまで……」
フリートも苦笑していた。
「遅刻しちゃいますよ?」
レンは観念したように身体を起こした。
「分かったよ……」
その瞬間だった。
ベッドの横からもぞもぞと動く影。
ユシルである。
「ふにゅ〜?」
「お前は起きなくていいだろ」
「主が起きた〜」
まだ半分寝ている。
目もほとんど開いていない。
そのままレンの肩へ寄り掛かった。
「眠い〜」
「なら寝てろ」
「やだ〜」
意味が分からない。
フリートが笑う。
「今日も元気ですね」
「どこがだよ」
レンは苦笑しながら立ち上がった。
洗面所へ向かう。
冷たい水で顔を洗う。
眠気が一気に吹き飛んだ。
鏡を見る。
そこにはいつもの自分。
だが少し前までとは違う。
炎の力。
擬神たち。
生徒会。
様々な出来事を経験した。
それでもこうして朝を迎える。
不思議なものだ。
顔を洗い終えたレンはリビングへ向かう。
そこでは母が朝食を準備していた。
「おはよう」
「おはよう母さん」
「今日は早かったわね」
「ソレイナたちに起こされた」
「あらあら」
母は楽しそうだった。
少ししてソレイナたちもやって来る。
「おはようございます」
「おはようございます」
「おはよ〜」
「おはようございます!」
朝の挨拶が交わされる。
それだけなのに賑やかだ。
食卓へ全員が座る。
朝食が並ぶ。
焼き魚。
味噌汁。
卵焼き。
ご飯。
いつもの朝食だった。
ユシルはさっそくご飯へ手を伸ばす。
「いただきま〜す」
「まだ挨拶してないだろ」
「はっ!」
ようやく気付いたらしい。
「いただきます〜」
全員が笑った。
朝食が始まる。
平和な時間。
レンは味噌汁を飲みながら窓の外を見る。
今日も晴れだ。
ソレイナは静かに食事を進める。
アヤネは綺麗な所作で箸を動かしていた。
フリートは楽しそうに料理を味わっている。
ユシルはいつも通りだった。
「おいしい〜」
「そればっかりだな」
「だっておいしいもん〜」
母が笑う。
「たくさんあるから食べなさい」
「やった〜」
朝から元気である。
食事を終えた後。
レンは制服へ着替える。
鞄を持つ。
ソレイナたちも準備を終えていた。
玄関へ向かう。
母が見送ってくれる。
「行ってらっしゃい」
「行ってきます」
「行ってまいります」
「行ってきます」
「いってきま〜す」
「行ってきます!」
玄関の扉が開く。
朝の空気が心地良い。
住宅街を歩き始める。
通学路。
いつもの景色。
いつもの朝。
だが一人ではない。
ソレイナが隣を歩く。
フリートもいる。
アヤネもいる。
ユシルはふわふわとシャボン玉に乗っていた。
「楽だ〜」
「お前歩け」
「やだ〜」
即答だった。
フリートが苦笑する。
「本当に歩きませんね」
「もう諦めてます」
アヤネも呆れている。
ソレイナだけは少し微笑んでいた。
そんなやり取りを続けながら歩く。
やがて学校が見えてきた。
異能学園高等学校。
巨大な校門。
多くの生徒たち。
活気に満ちた朝の風景。
レンは校門を見上げる。
ここへ通い始めてから色々なことがあった。
ソレイナとの出会い。
ユシルとの出会い。
アヤネとの出会い。
フリートとの出会い。
そして生徒会。
普通ではない日常。
だが今ではそれが当たり前になっていた。
「行くか」
レンがそう言う。
ソレイナが頷く。
「はい」
アヤネも頷く。
「えぇ」
フリートも笑顔を見せた。
「はい!」
ユシルは両手を上げる。
「お〜!」
そして五人は校門をくぐる。
新しい一日の始まりだった。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
次回もお楽しみに




