第百二話 穏やかな夜
俺は神代レン。普通の高校生、だったがスキル《神核生成》というスキルでソレイナと言う炎の擬神がでてきて俺の普通は終わった。そして、生徒会に入ることなりユシルと言う自然の擬神を召喚しそして次に操りの擬神アヤネが新たな仲間になったそして、海洋の擬神フリートを召喚した。
夕暮れの帰り道を歩き続けた俺たちは、やがて神代家へと戻ってきた。
玄関の扉を開ける。
「ただいま」
ソレイナたちも続く。
「ただいま戻りました」
「ただいま〜」
「戻りました」
「失礼します」
台所から母さんの声が聞こえた。
「お帰りなさい」
いい匂いが漂ってくる。
ユシルの鼻がぴくりと動いた。
「おぉ〜」
フリートも目を輝かせる。
「美味しそうな匂いです!」
「お前ら本当に食べること好きだよな」
「好き〜」
即答だった。
そのまま全員で手を洗い、食卓へ向かう。
食卓には温かい料理が並んでいた。
ユシルは椅子へ座るなり身を乗り出す。
「おなかすいた〜」
「行儀」
アヤネが頭を軽く押さえる。
「ふにゅ」
その様子を見てフリートが笑う。
ソレイナも小さく微笑んでいた。
食事が始まる。
平和な時間。
戦いも異能も関係ない。
ただ家族のように食卓を囲むだけの時間。
レンはふと思った。
少し前まで一人で食べていた食卓が、今は随分賑やかになった。
母もそれを感じているのだろう。
どこか嬉しそうだった。
食事を終える頃にはすっかり夜になっていた。
レンは自室へ戻る。
窓の外には星空。
街の灯りの向こうにいくつもの星が見えていた。
部屋へ入るとユシルがベッドへ飛び込む。
「ふわぁ〜」
「おい」
「気持ちいい〜」
フリートも窓辺へ近づく。
「今日は星が綺麗ですね」
ソレイナは窓の外を見る。
「えぇ」
アヤネも隣へ立った。
四人が並んで夜空を見上げる。
その光景は少し不思議だった。
擬神。
普通ならありえない存在。
それなのに今では当たり前になっている。
レンは椅子へ座った。
「なぁ」
四人が振り向く。
「なんでしょう」
「はい?」
「ん〜?」
「どうしました?」
レンは少し考える。
だが結局。
深い話ではなかった。
「いや、なんでもない」
四人は顔を見合わせた。
そして苦笑する。
ユシルが笑う。
「変な主〜」
「うるさい」
フリートもくすりと笑う。
ソレイナは優しく見つめていた。
アヤネもどこか穏やかな表情だった。
夜は静かに更けていく。
テレビの音もない。
戦闘もない。
敵も現れない。
ただ穏やかな時間だけが流れていた。
やがてユシルが大きなあくびをする。
「ふぁ〜」
「眠いのか」
「眠い〜」
「早いですね」
フリートが苦笑する。
「いつもですよ」
アヤネも慣れた様子だった。
ソレイナが時計を見る。
「確かに、もう遅いですね」
レンも時計を見る。
思ったより時間が経っていた。
「じゃあ今日はもう寝るか」
「はい」
「は〜い」
「了解です」
「おやすみなさい」
それぞれが寝る準備を始める。
窓の外では星が静かに輝いていた。
レンはベッドへ横になる。
天井を見る。
今日も平和だった。
学校へ行って。
生徒会の仕事をして。
仲間たちと笑って。
家へ帰る。
そんな普通の日。
昔なら退屈だと思っていたかもしれない。
だが今は違う。
こういう日々も悪くない。
そう思えた。
隣ではユシルがすでに寝息を立てている。
フリートも静かだった。
アヤネは本を読んでいる。
ソレイナは窓辺から外を見ていた。
守るべき日常。
守るべき時間。
レンはゆっくり目を閉じる。
そして静かな夜が過ぎていくのだった。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
次回もお楽しみに




