現場
現場にはすでに数人の警察がいた。
彼が一番偉そうな警察に話しかける。
「魔警だ、通報のあった自国の少し前にここで魔法が観測されている。
犯人が魔法を使っていた場合、こちらの管轄になるため現場検証をする。」
そう言って開かないまま警察手帳を見せる。
「名前と階級を名乗れ、話はそれからだ。」
「諸事情により開示できない。旭日章に掛けて嘘偽りないことを誓う。」
「いいだろう入れ。」
現場に入ろうとすると警察の一人が上官に声をかけていた。
「先輩、いいんですか?名前も階級も開示しないなんて怪しいですよ。」
「自分の身分を旭日章に掛けただろ、あれは魔警の奴らが良く使う常套句というか呪文のようなものだ。
魔警の奴らは魔法犯罪に対処するために名前を名乗らないことが多い。
身元を隠す意味のほかに、名前を下手に名乗って魔法の対象になることを避けているそうだ。
それでも身分を明かさないわけにもいかないから、あらかじめ決められた文句を言うことで保証する。」
「それじゃあその言葉を知ってたら、だれでも偽装できないっすか?」
「言葉というのは想像以上に魔法としての拘束力が強いそうで、あの文句は嘘を言っているだけで魔法が一生使えなくなるほど強力な呪いになるほどのものだそうだ。」
「そうなんすね。」
あの言葉にそこまでの効力があったのか。
それをサラッと言ってしまう彼はどれだけの実地を踏んできたのだろう。
現場は一般的なコンビニだが、窓ガラスがすべて外側に飛び散っている。
これでも死者なしで店員とその場にいた数人が軽いけがを負った程度だそうだ。
中に入ると照明や商品棚はすべて壁にたたきつけられており、床には切り傷のような跡がある。
「よく観察してみろ。」
言われたとおりに目を凝らす。
魔法っを使った後の特有な魔力の残り方がある。
切り傷や現場の状態を見ても風の魔法が使われたのだろう。
犯人が魔法を使ったのは確実。
あとは足取りを追うだけだ。
「見えたようだな、あとは魔力の痕跡を追う。ついてこい。」
そう言って彼は店から出る。
「やはり魔力の痕跡があった。今から犯人を追うので現場は任せる。」
この場を警察に任せて犯人を追跡することになった。
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