救い
もろもろの手続きをするための書類を取りに彼が一時的に退室する。
天使と天使の体に宿っている元の持ち主の魂が心配だ。
嘘を言っている可能性は状況からしてないといってもいいだろう。
それにしても天使の見た目は完全に人ではない。
無機質で生気の感じられない白い肌と髪の毛、黄色と赤の中間くらいの目。
人間というよりも人形に近い見た目だ。
気になって質問してみた。
「肉体は精神に引っ張られることがあります。
逆に精神も肉体に引っ張られることもあります。
肉体を持たない種族である私たちは、おそらく肉体が精神に引っ張られたのでしょう。
もちろん精神生命体である以上、性別が存在しないのですが肉体に引っ張られて認知が女性になっています。」
精神と肉体。
非常に難しいテーマであることはわかる。
信じがたい話ではあるが、ほかに説明がつかない。
彼が戻ってきた。
その手には大量の書類が抱えられており、1日で終わる量なのかは気になるところだ。
「とりあえず必要な書類を持ってきた。全部に目を通してくれ。
主にこの国の憲法と法律で必要なところをまとめた資料と移民申請をするための書類だ。
今日一日付き合うからわからないところがあったら聞いてくれ。
大変だとは思うが、これを終わらせればある程度の自由は保障される。」
僕は隣の図書室に移動したが、書類をすべて終わらせて部屋から出てきたときはすでに日付が回ろうとしていた。
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