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黒龍

マスターと話すために席に着いた。

マスターが水を出してくれた。


「さて、君に聞きたいのはあの子のことです。あの子はうまくやっていますか?」


そういって上の部屋のほうを見る。

あのことは間違いなく彼のことだろう。


彼について思い返す。


この世界で初めて会ったあの日から、今日にいたるまで僕は彼について回った。


まだ短い時間ながら過ごした日常についてマスターに話していく。


「あの子について話してくれてありがとうございます。同世代に気軽に話せるような友達ができててよかったです。」


マスターは彼が何をしていたのかは知っていたような反応をしていた。

それでも言葉通りに僕から見た彼を知りたかったのだろう。


しゃべって乾いたのどを潤す。

冷たい水が語って帯びた喉の熱を冷やす。


今度は僕がマスターに彼の幼少期について質問してみる。


「あの子は、私と彼女の実の子供のように育てた最初で最後の子供です。

彼女とは会おうと思えばいつでも会えますが。


だが今となってはもう…

いや私が悪いんだ。


すまないね、本題に戻ろうか。

あの子の人生は生れた時からその強大すぎる魔力によってめちゃくちゃにされてしまいました。


あの子がなぜこの国(こっち)に来たのかを私は調べました。

その結果、あの子の両親はかなり名の知れた魔法使いだったそうです。

もちろんその子供にも期待が集まるわけだが、その子供の生まれ持った魔力は異質でした。


コントロールすれば世界征服すら可能な力。


地球の勢力だけでなくほかの世界の勢力までその力を我が物にするか殺害を試みたそうです。

誘拐や強盗が日常的になっていったらしいです。


両親は優秀だっただけにうまいことやれていた、いやうまいこと行ってしまいました。

本来ならばより大きな後ろ盾を得るためにもっと早く行動を起こしておくべきだった。


とある人物の裏切りによって、隠れていた場所が敵に伝わってしまったのだ。

それでも最後まで抵抗して、当時は鎖国状態にあったこの国にやってきた…


ふぅ…少し熱くなってしまいました。


ここならば外部の害意から子供を守れると判断したのでしょう。

自慢ではありませんが情報統制や門周辺の警備は完璧なものでした。


あの子を母親から私たちは託されました。

彼は元気に育ちましたよ。

彼の魔力がいくら異質とはいっても制御できない状態では竜にかないませんのでここではただの子供として育ちました。


彼女は知識を私は魔力の制御と使い方をそれぞれ教えました。

あの子はすごく要領がよくて、沢山の知識を吸収していきました。


学ぶことはあっても教える経験はなかったのでとても楽しい日々でした。



あなたにも明日から少しながら教えを授けましょうか。」


突然の申し出に驚いたが受けることにした。

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