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僕と君、僕は異世界で生きていく、君は異世界で生きている  作者: 鬼パンダ
冬休み

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登山

この前のことでお礼させてほしい。

そう円さんに連絡をしたのが数日前の話だ。


僕は今、最寄りの駅で彼女と待ち合わせをしている。


時間前に待ち合わせ場所に向かう。

時間きっかりに彼女が来る。


「あれ、早いね。じゃあ行こうか。」


今日は彼女と登山に行くことになっている。

なんでも五感をフルに使えるような場所に行きたいんだとか。


「せっかく肉体を手に入れたんだからこの世界の原風景を見たい。」


彼女のその要望に応えるための登山というわけだ。


いくら魔法があるとはいえ、冬の山は危険だ。

十分に注意して登山をしなければ。


これから上る山を電車に揺られながら二人で確認する。

僕も彼女も初めての登山なので余計に慎重になって確認をする。


電車が目的の駅に着く。


色々調べたが、初めての登山ということで難易度の低い山を選んだ。

帰りは最悪ロープウェイで帰ってこれる山で登りも楽な山道だ。


雪化粧を始めている山は美しくも恐ろしい。

途中でハプニングを起こすことなく頂上に到達した。


道中とは違い明らかに人の手が入った山頂だが、見下ろすと自然と町がある。

しばらく眺めていたかったがそうも言ってられないらしい。


時計を確認するとちゃんと予定通りの時間なのにすでに日が暮れ始めている。

帰り支度を急いで済ませてロープウェイ乗り場に向かう。


「あっ、雪だ。」


彼女の言葉に上を向く。

雪が降ってきた。


神秘的だ。


ーーー


家の最寄り駅についたころにはすっかり暗くなってしまっていた。


山とは違い明るい都会。


帰ってきたんだ。

今日は失敗してしまったな。


「今日はありがとうね。楽しかったよ。」


いや、彼女がそう言ってくれたなら成功だったのかもしれない。

次の機会があるならもっと下調べを入念にしよう。

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