第5章 来訪者
束の間平和、戦士たちは危機感を持ちつつも笑顔が増えつつある。
しかし、龍の一族に向けある集団が迫りつつあった。
それにいち早く気づいたのは、ナタルマから少し離れたところで、一人特訓していたブロウ。
(ウェイドは王、アルフレードは副隊長、、あいつらに置いてかれるわけにはいかねえ。)
「ん?なんだあれは・・・。」
どすどすと十人程がこちらへと向かってきている。
奇襲か?と考えたがカリエヌ・ゼネジェイ達に感じた薄気味悪さは感じなかった。
「なんだ、あいつらは?」
「・・・・。ここは報告するべきか。」
1人で突っ込む事を我慢し、ウェイドの元へ走った。
その情報が伝わり、隊長たちと共に現れた。
謎の集団は、身長は小さくて2m大きい者では4m程あるだろうか。
体は分厚く、特に両腕が発達し二の腕が樽のようだ。
そしてこちらが戦闘態勢を取ったが、まったくと言っていいほど反応がない。
「誰だ、お前たちは。
ここは俺たちの縄張りだ。」
ウェイドが集団の先頭、最も大きい男に話しかける。
「我等に戦闘の意思はない。」
「・・・・。なにしにここへ?」
すると、全員が片膝をつく
「我等を主らの仲間に入れてくれ」
「・・・・。」
「おいおい、おいおい。」
ウェイドが答える前にボルドーが前へ出た。
「どこの誰かしらねえし、迷子で困ってるかしらねえが、おいそれとなか・・」
どさっ、と何か布に包まれた物を差し出した。
「なんだ?」
「これは、我々の命だ」
「なに?」
布がたれ落ち、中身が現れる
「岩?」
「我等は巌の一族。皆例外なく、その原石から生まれた。」
「・・。これを?」
「主らに捧げる。」
「お前たちの、命そのものをよく知らない俺たちに捧げるのか?」
「ああ。我等の覚悟の証だ。」
「・・・・。お前たちの考えは分かった。」
「おい、ウェイド。」
納得のいかないボルドーが止めに入ろうとする。
「あんたの名はなんていうんだ?」
「ズイカク。」
「そうか。ズイカク付いてきてくれ、一人で。」
双方の仲間がざわつく。
「心配すんな。なにもしねえよ。」
そして、ズイカクと仲間達にも向けて告げる。
「おれを、俺たちを信じてくれるだろ?」
巌の一族は黙る。
「ああ。問題ない」
「よし。」




