第3章 終戦
全員が唐突な出来事に呆気にとられる。
「すげえ・・。」
「おい、ぼーっとしている暇はないぞ。一気に終わらせる。」
「「おう」」
一気に勢いが増す、戦士達。
攻撃を受け地へ叩き落されたクトーは、よろめきながらも起きると今日初めて鋭い目つきへと変わった。
「きぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ。」
鳥のような高音で巨大な鳴き声を上げる。思わずジェラード達は耳を塞ぐ。
「図に乗るなよ糞どもが。こっちこそぶち殺してやる。」
手の甲、肘踵から鋭利な物が伸びる。一般的なゼネジェイのそれに比べるとより大きく長い。
そして、駆けだそうとすると再び頭に通信が入る。
「クトー。さっさとしろ。こちらはもう行くぞ。」
「くっ。くそう、わかったよもう引く。」
「くそったれが。おい、引くぞ。」
「逃がすかよ。」
ジェラード達が追いかけようとしたが数体倒すのが限界で、走ることを得意としているゼネジェイの兵士達に追いつくことができなかった。
「もういい。無理に追いかけても体力の無駄だ。」
「それより、他のところの戦況を確認しないと。」
巨人とカリエヌと戦っていた、森の一族と龍の一族。
一進一退の模様。
「うおおおおおお。」
オルガが渾身の攻撃を喰らわそうとすると、カリエヌがすっと姿を消す。
「な、なんだ?」
拳は空を切り、そのまま地面へ落下していく。
「倶利迦、、、、あれ?」
近くにいた巨人に対し、止めの一撃を放とうとしていたローヴ。
しかし、動きが止まっていることに気づく。
「????。」
すると、巨人を黒い煙が覆い、あっという間に姿を消した。
周りを見渡すと、すべての巨人、カリエヌたちが消えていた。
「どういうこと?」
ザムーはクトーたちが引いていく気配を感じながら、自らも移動しようとしていた。
(やっと引いたか)
「よく聞け龍の子。これから17回目の月が満ち上がる日再び現れすべてを滅ぼす。
その時までひと時の平穏を楽しめ。」
煙へと変わりつつそう告げ、ザムーは消えていった。
「あ、あの野郎。」
辛うじて意識を保っていたウェイドはぱたりと倒れ、動かなくなった。
ゼネジェイ達を追い返したジェラード達は、戦線へと戻ると全員息をのんだ。
「・・・。マルシャラ急ぎガイヤルドから救護班本隊を。他の者は生きている者の応急措置を。」
辺りを見渡し、戦闘の跡を確認する。
「こちらの戦いも凄惨だったな。」




