第3章 戦闘準備
「名はバンボ―というらしい。どうやら、あの揺れの後、襲撃され命からがら逃げてきたらしい。」
「ふーん。で、だれに襲撃されたんだ」
オルガが、バンボ―を見て質問する。
「わ、わからない。俺たちも初めて見る奴らだった。青白い顔に黒いマント。急に現れた。次々に仲間がやられ、必死に逃げてきた。」
まだ、精神的に癒えていないのかかなりおどおどしい様子で答える。
「お前だけか?」
「そうだ。王の私は死ぬわけにはいかなかった」
「そうか」
少し顔が険しくなるオルガ。興味をなくしたようにどこか遠くに目線を向ける。
「ほう王だったか。」
「あと、おそらく次はこの地を狙ってくるだろう。」
「なぜだ?」
「この地の者は弱いと言っていた。きっとあの揺れの後次々に襲っているんだろう。」
「なるほど。」
再び、バンボ―が震えだす。
「ふう。今日はこの辺にしようか。」
「そうだな」
再び一族の長だけで集まり、話し合いが始まった。
「これではっきりしたな。戦争が始まる。」
「ああ。それでどうする?ここに集まり備えるか、それとも奴が来た海で備えるか」
「おれはどっちでもいいぞ。」
「・・・・。そうだな、ここにしようか」
「いいのか?」
「ああ。島に数人を監視役にしここで備える。戦うにしてもお前らは陸のほうがやりやすいだろ?」
「確かにな。そうしようか。オルガ、いいか」
「おう。」
「じゃあ、全員に伝えてくれ。戦争に備えろと」
次の日から、海の一族数人を除いてガイヤルドに3種族が集まった。
さすがに全員が揃うと窮屈でガイヤルド内外で、個々に戦闘の準備を始めていた。
「よお。」
一人でいるウェイドのもとに2番隊隊長のスペンサーが話しかけに来た。
「スペンサーさん。」
「緊張してるのか?」
「・・・はい。一体どんなやつが来るのか・・・」
「まあここまでの大きい戦いは経験もないだろうしな。」
「負けたらどうなるのか・・・」
「・・・気にすんな。お前が負けてもこれだけの仲間がいてるんだ。
なんとかなる。おれは逆に相手が気の毒だ。」
「え?」
「お前や隊長達、それに他の2つの一族たちを相手しないといけない。」
「ははっ。確かに。」
「今まで積んできた修行の成果、それを発揮してやれ。」
「はい。」
「おい、オルガ。」
オルガの兄貴分のダンカークが外にいるオルガの元にやってきた。
「ん、なんだ?」
「中に入らないのか?」
「ああ、息苦しい。」
「ふっ。まあ多少な。体調はどうだ?」
「問題ねえ。いつでも準備できてる。」
「来るなら早く来いって感じだな。まあおれもそうだが。
あと今回は1対1の戦いじゃない。回りををよくみるようにな。
仲間にまで被害を与えかねん。」
「はいはい、わかってるよ。」
「だといいが、、、。」
ジェラードはジェンキンスから預かった、一族の秘宝の水晶を眺めていた。
(不思議と気持ちが落ち着くな。)
「ジェラードさん、魚いる?」
「おお、助かる。」
持ってきたのは海の一族の若い戦士ランビア。
「綺麗ですね、それ」
「ああ。気持ちが落ち着く。
ランビア、どうだあの技は実戦で使えそうか?」
「まだかかりそうかな。溜めがかかり過ぎて、、」
「そうか・・・よしっ、特別にコツを教えてやろう。」
「本当ですか?やった。」
「ああ。ちょっとでも強くなってもらわなくてはな。」




