第3章 手負いの鳥
以前からいくつか対策を考えていたため話し合いはすんなりと終わった。
さすがに、山が割れ、海が小さくなるとは考えていなかったが、それでも想定していた最悪のパターンではなかった
「よし。ブロウ、ジアナ帰るぞ。」
「もう終わったの?」
「ああ。帰り道に話す。」
それぞれが自分の縄張りへと帰る。そして、次の日には各地で最大限の警戒態勢がなされ、ガイヤルドへも龍の一族の第3部隊第4部隊が待機を始めた。
「はぁぁ、それにしてもあれから何も起こらないな。」
「このまま何もないといいですね。」
「どうせならどっちかの一族のところにいってみたいな。」
「だめですよ、ボルドーさん。」
数か月が経つ。人々は揺れが起きた頃よりかはずいぶんと緊張感が解けてきた。警戒態勢は依然続ているものの警備にあたる者は減りつつあった。
ガイヤルドで待機している者も例外ではない。
第3部隊ボルドー第4部隊ローヴを中心に何十人といたがそろそろ待機する部隊を1つにしようかとも考えられていた。
この日も、トレーニング、瞑想、昼寝、食事とそれぞれリラックスしていた。
しかし、知らせは突然届いた。
「ボルドーー、ローーーヴー―いるかーー?」
サモロアの声がガイヤルドに鳴り響く。
広間に走って入ると全員に伝える。
「はあ、はあ。敵が来た。」
全員に緊張が走る。そして、ボルドーが初めに口を開いた。
「おう。よく来てくれたなサモロア。準備は出来てる。行こうか」
「はあ、はあ」
まだ息が整わらないサモロア。
「いや、いい。ここ・・で、待っててくれ。」
「なぬ?よう説明せんかい」
「敵と言っても手負いだ。なにやら海の向こうから逃げてきたらしい」
「ほう。」
「治療でき次第ここで色々と話を聞くらしい。」
「なるほど。そうきたか。よし、ローヴ頼めるか?」
「はい。すぐに行きます」
ローヴは、速やかにガイヤルドから出発しウェイドのもとへ向かった。敵襲時、援護をボルドー伝達をローヴが行うこととなっていたためである。
半日が過ぎるとガイヤルドへ一族の主なものが集まった。
海の一族・ジェラード、マルシャラ、サモロア
森の一族・オルガ、サントレー
龍の一族・ウェイド、ボルドー、スペンサー、ローヴ
「じゃあ、始めようか。サモロア、彼を」
「はい。」
サモロアに支えられ、連れられてきた。
頭だけ鳥のような、傷だらけの生物が現れた。




