第3章 備え
「おっ、見えてきた。」
緊急時、素早く集まり対応するため建てられたガイヤルド。
洞穴を利用し、知っている者以外は外から見つける事は困難な作りとなっている。
さらに、中へ通ずる道しるべも限られた数人しか知らされていない。
「え?どこ?」
「もう少しだ。」
しばらく走り、ある山肌の前で立ち止まるウェイド。
「ここだ。」
手をかけ、押すと扉が開く。中は、2、3人が横で歩けるほどの幅の道が通っている。
いくつもの分かれ道を通過すると大きな広間へと出た。
「よおウェイド、久しぶりだな」
顔を上げると男が一人手を挙げている。
「ジェラード。」
手を上げ返す。
「お前ら待っといてくれ」
そういうと、ジェラードが居る、上段の部屋へと上がっていく。
「数年ぶりか。元気そうだな」
「ああ。そんな事より話を進めよう。」
「わかってるよ。そう焦るな。こっちは人の被害はなかったんだが、、海が少しばかり狭まった」
「どうゆう意味だよ」
「そのまんまだよ。おれらの住んでる島々、そこからどこを向いてもほぼ海しか見えなかったがあの揺れのあとから陸地がよく見えるようになったし、水位も下がってる。」
「なん・・だと。」
「いやな予想が当たりそうだな。そっちはどうだった?」
「こっちは揺れだけだ。特に変化はなかった」
「そうか」
少し、沈黙が続く。
「まあ、しっかりと警備を付かせている。焦らずにどうするか、オルガとも一緒に話し合おう」
「わかった。そういや、一人で来たのか?」
「ん?サモロアがその辺にいないか?」
「え。」
「ほら、あそこで寝てる。」
「あ。こんな時に爆睡してやがる」
「はははは」
久しぶりの再会に話がしばらく弾んでいると誰かが歩いてくる音がしてきた。
「おいーっす」
「オルガッ」
「よお。」
「なんかでかくなったな」
「そうか?ま、特訓をし続けてたからな。この日のために」
「あ、それとこいつはサントレーナー。」
「ども」
軽く紹介を済ませると、3人で話し始めた。
「オルガ、お前のところはどうだった?」
「山が割れた。」
「えっっ?」
「住処の山と森じゃあねえぞ。もっとでけえのだ」
「もしかして、あのさらに奥にあるてっぺんすらみえねえ山脈か?」
「ああ。びっくりしたよ。お前のとこからも見えるだろ?」
「そこまで見てなかったな。陸も海もいつなにが来てもおかしくねえってことか」
「海もか?」
「ああ。お前たちならすぐに渡れるぐらいには海の面積が減ったよ」
「どうする、、か」
「・・・・。私とオルガは自分の縄張りにいたほうがいいんじゃないか?なにかが来るとしたらどっちかだろう。」
「そうだな。」
「おれはいいぜ。どっちみち誰かが見張るんだろ。自分たちのほうが対処しやすい。」
「そうだな。んじゃあ、おれらはここに数部隊待機させ、援護と伝達に回ろう」
参考絵 龍の一族1番隊隊長 シシャクーラ(顔)




