第2章 甦血
ゼーヴィントとの修行を開始して数か月。
「そろそろ大丈夫だろう。」
「基礎は教えた。あとは自分で磨け。」
「ああ。」
(甦血、こいつを完成させたら、、)
ゼーヴィントと修行により、甦血の基本的な能力、身体の強化そして限られた者しか得られない能力、白炎。その2つを身につけ、大幅に成長したウェイド。
'その日'に向け順調に準備を進めていた。
一方、ブロウとアルフレードは、、
「アル、お前はどの隊にするつもりなんだ?」
「1番隊だ。」
「え、1番?シシャクーラさんとこか。」
「ああ、入らないか声をかけてもらったからな。」
「なに!スカウトされたのか?羨ましい。まあ闘技大会の結果からしたら当然か」
「お前は?」
「2番隊と3番隊に応募予定。」
龍の一族は18を迎える年に闘技大会を行う。その後、各隊に選抜される。希望、拒否権あり。
ウェイドたちの世代も大会を行い、どの隊に入隊するかという時期に入っていた。
「おれももっと活躍できたらな〜」
「ウェイドと当たるのが早すぎたな」
「逆にあそこで倒せたらおれが王になると言う道もあったのにな〜」
「ははっ。まあ負けは負けだ。」
「はぁー。」
「まあどの隊に入ろうと強くなる、それだけだろ?」
「違いねえ。」
アルフレードは1番隊、ブロウは3番隊へ入隊となった。
「よっ」
「?、ゼーヴィントさん。お久しぶりです。」
スペンサーお気に入りの場所である湖。そこで綺麗な星空を見上げていた。
その後ろからこっそり近づいて驚かすつもりで話しかけたゼーヴィント。いつも通り、驚かないスペンサー。
「相変わらず驚かねえな。それより、今年の若いのはどうだ?」
「なかなか粒揃いですよ。息子さんのウェイド、そしてアルフレードなんかは特にね。」
「そうかそうか。頼もしいこった」
「でもまだあなたが王でよかったとは思ってるんですけどね。」
「まあそう言うな、遅かれ早かれあいつに託す事になってるしな。あと、出来ることはもうやった。」
「なにを?」
「甦血化。白炎を発現させるまでは教えた。」
「あの歳でですか?」
「ああ。あとはどこまで洗練させていくかだ。それはあいつ次第。」
「ふっ。あなたの息子だ。心配する必要は無さそうだ。」
「だが、まだまだおれやお前レベルには及ばない。動の白炎同士、力になってやってくれ」
「へえ、彼も'動の白炎'でしたか。」
「今1番の使い手はお前だからな。」
「買い被りですよ。ローヴもいますしね。」
「ま、おれは隠居だ。あとは頼むぜ隊長。」
そう言うと、スッと姿を消した。
「ふうっ。相変わらずだなあの人は。」
自由人なゼーヴィント。
彼が王をしている時代から振り回されるのは慣れているスペンサー。
「隠居か、、おれものんびりしたいんだけどな。」
水面に反射する月を見ながら物思いに耽っていた。
第2章 完




