第二話チュートリアルをやってみよう!
色んな猫ちゃんがいてホクホクな作者です。
魔物の強さもさほど強くはなく通り抜けることができた。新天地のホワイトノーム領地にある果ての村に辿り着いた。果ての村と呼ばれているからか静かだった。スローライフにはピッタリの土地とも言っていいだろう。
「ここら辺でいいかい。」
「綺麗な小屋だな。」
「物好きだねぇ、こんな辺境の地に来るだなんて。」
「静かに暮らしたいもので。」
「ならピッタリだねぇ…まあここら辺は好きに使っていい 。」
「建物建てていいか?」
「ああ、構わないさ。」
「この村は…」
「税はそんなに納めなくてもいいってのがこの村のいい所でもあるからねぇ。領主様には感謝してもしきれないくらい安定したものだ。」
村長はある程度世間話をすると去っていった。建物は建てていいと言われたので遠慮なくスキル【保護猫カフェ】を使用した。使用した瞬間にゃーんと聞こえて水色の建物が現れた。中に入ると受付カウンターと扉が設置してあった。
「ここで支払う感じか。ん?」
チュートリアルクエスト発生と書かれたスキル画面が現れた。矢印の通りに進んでいくとその奥には一人暮らしが出来そうな部屋があった。冷蔵庫、電子レンジ、コンロ、お風呂場、トイレなど現代日本では見慣れた光景だがノーネームは見たこともなかった。
「見たこともねぇものばかりだ。」
「なぅ!」
「お、シロ。遅れてすまねぇな。えっとチュートリアルってどんなのだ…シロのご飯を選んでみよう?」
画面が切り替わる、ショップのような画面…そう現代社会においては当たり前となっているネット通販である。どういう機能だと触ってみると画面が動いた。
「…なるほど選ぶってこんな感じか。」
チュートリアル通りに選ぶことにしたのだがシロの好きな味がどんなものか分からないため悩んでいたら、おすすめのキャットフードが出てきた。チキン味のドライフードである。
「シロの餌…」
ご飯ですとでかでかと文字で書かれていた。ゴホッと咳き込んだノーネームは目を擦った。
「…えっと餌。」
再び大きな文字で保護猫ちゃんのご飯ですと書かれていた。眉間を抑えるもの無理もないだろう。
「…自我があるのかよ。」
「にゃー?」
「いやなんでもねぇ、ご飯用意してやるからな。」
「にゃ!」
「先ずは購入ってどうやるんだ。お金を投入してください…こうか。うぉ消えた。」
「にゃー?」
「謎だな。」
ポンッとキャットフードの袋ごと出てきたのだ。指示通りに開けてみると中にあったのは星型のドライフードである。
「ほー、こんな形のご飯があるのか。」
「にゃ、にゃ。」
「待ってろえっとカップで測ってください…なるほどシロの体重ってのを参考に上げていくのか。シロの体重ってなんだ…ってなんか出てきたシロの成長記録ノート?」
自動で記入される成長記録ノートが現れた。これを参考にしろってことかと体重の項目を見た。大体4kgである。
「お前オスか。」
「にゃ!」
「マジか…えっと…一日にカップ二杯分あげればいいってことか。」
製品ごとに計量が決まっているのだ。この星型のドライフードは大体カップ二杯分をあげれば十分な量なのだ。
「お、食べるか?」
「にゃ!」
「ほらよ。」
「もぐもぐ。」
星型のドライフードをもぐもぐ食べていくシロ、そんなシロを見ていると腹が鳴るノーネーム。久しぶりに腹を空かせたなぁと思ったノーネームはキッチンに立つ。やり方を見ながら料理を作り始めた。ちなみに異世界レシピ付きだ。
「おにぎりってのを作ったが…こう食べるのか?」
おにぎりを食べて満足げに頷くノーネーム。食べ終わったシロは遊んで遊んでとノーネームの足にしがみついてきた。
「結構甘えん坊だなぁお前。」
「にゃー!」
「えっと…どう遊べば。」
シロちゃんにご飯を上げてみようクエストクリア、報酬として猫用のおもちゃのひとつ猫じゃらしをゲットしたからかポンッと出てきた。
「これで遊べってことか。ほれ。」
動いた猫じゃらしを見て顔を動かしているシロ。何度も何度も往復するとキャッチするシロ。
「お、やるな。」
「にゃ。」
「次は…」
猫じゃらしで充分すぎるくらい遊ぶと次のクエストが開始された。保護猫カフェの内装を決めようというクエストである。
「芸術とか分かんねぇからな俺は。おっとそうじゃねぇのか。」
家具は家具でも猫専用の家具ばかりであった。キャットタワー、見晴らし台、老猫専用のスロープまで様々である。ちなみにだが天井に付けられるタイプの見晴らし台とかもあるのだ。
「なになに猫は高いところを好む…なるほどな。なら設置してやらねぇとな。」
キャットタワーと天井に着くタイプの見晴らし台、お客さんが座りやすい長椅子、保護猫ちゃんたちが寛げる寝床や保護猫ちゃんたちの玩具などが置かれた入れ物など。
「ん?おやつ?シロお前おやつ貰えるのか良かったな。但し食べすぎるなよ。」
「にゃ。」
「これは別料金で入手出来るのか。カフェって聞いた割には飲み物とか…ん?」
飲み物のマークが書かれた扉を発見したノーネームは扉を開く。そこにあったのは現代社会において当たり前の販売機…そう自動販売機である。ちなみに飲み物込の値段なのでどの飲み物を選んでも同じ料金なのだ。
「トイレも完備か。至れり尽くせりだな。そういやぁシロのトイレとかは?」
矢印が出てきたので受付カウンターの後ろにある扉を潜ると猫が入りそうな大きさの入口から出てきたシロが寛いでいた。
「なるほど疲れたらここに来るってことか。これはトイレか?これは飲水か?」
ちなみに全て全自動なので飲水も自動で変えたりしてくれたりしてくれる給水機と汚物を自動で処理する全自動トイレなども完備されている。温度調整も出来たり除湿してくれたり本当に猫のために作り出したような猫専用のチートな保護猫カフェなのである。
「今の段階だと三匹までか。今なら丁度いいかもな。」
チュートリアルクリア、報酬保護猫二匹お迎え券。あ、そういうやり方なのかと納得したノーネームは通うことになりそうな保護猫専用の部屋に入る。お客さんでも入られない部屋なので安心してほしい。
「次のクエストか…えっと。シロと相性のいい子をお迎えしよう?」
戦闘系チートではなく猫ちゃんと飼い主限定チートです。




